セミディープソケットの用途（使い道）を知れば、価値観が変わるかも!?

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セミディープソケットは「セミディープ」という名前の通り、標準ソケットとディープソケットの中間的な長さ。そしてややマニアックな存在。そのため用途や使い道はよく理解されていなかったりするが、通常のソケットよりむしろセミディープソケットのほうが使いやすい人がいるかも。

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  「エクステンションバーではなくディープソケットが必須となる場面もある」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  前回の話では、ディープソケットが意外なほどデメリットの少ない存在であることが分かったけれど……

  ●DIYラボ別館 ユキマちゃん

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  そうはいっても、通常の作業環境ではディープソケットでは長いかな、と思われる人も多いと思います。

  ●アドバイザー：KTC トリー研究員

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  少なくとも最初に揃えるコマとしては、トンガリ過ぎているというか……。

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  そこで登場してくるのが、通常のソケットとディープソケットの中間に位置するソケットなんですよ。

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  中間的なソケットもあるの？

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  それがセミディープソケットなんです。

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  こんなのもあるんですね。



KTCの9.5sq.セミディープソケット（六角）

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  なんだか用途（使い道）がよく分からないソケットにも見えるけど。

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  確かに普通のソケットやディープソケットに比べるとニッチな存在ではありますが、実はとても理にかなったものなんです。

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  ほほう。

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  まずディープソケットほどの長さ（深さ）はありませんが、少し奥まったところにあるねじには届きます。

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  ふむ。

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  そして通常のソケットよりは高さが出るので、ハンドル下の空間を確保しやすくなります。

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  手が当たってナナメがけになるようなリスクも少ない。

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  それでいてディープソケットほど長くはないので、ある程度は狭い環境でも使えます。

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  ……。

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  そしてソケットに少し長さがあるので「ねじに真っ直ぐはまっているか」が目で見て分かりやすい。これもディープソケットで言ったのと同じことです。

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  メリットばかりじゃないですか！

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  うーん。だけどディープソケットに比べると、どれも中途半端な気もするのだが……。

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  はい。その通りです。悪くいうと「中途半端」とも言えますが、良くいえば「いいとこ取り」なんですよ。

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  ディープソケットのメリットとデメリットを、それぞれ小さくしたようなものか。

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  では、セミディープソケットの用途（使い道）は「幅広く全般に使えるソケット」になるのかな。

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  そうなんです。バランスが取れていて、多くの場面で使いやすいのがセミディープソケットです。

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  ……この話は、世間ではあまり認識されていないような気もしますが？

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  セミディープソケットはどちらかというとマニアックな存在ですので、用途（使い道）がよく分からない人も多いと思います。

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  実は特定用途で使うソケット……ではなくて、むしろ「スタンダード」や「ディープ」より守備範囲の広いソケットと言えるんですね。

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  純粋にソケットとしての使いやすさでいうと、スタンダードよりセミディープのほうが、使っていて心地いいというか、使いやすい面はあります。

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  ではこのセミディープソケットを、ファーストチョイスで揃えるという手も……

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  それはおおいにアリです。特にバイクの整備などが主な人には、普通のソケットよりセミディープソケットのほうがオススメといってもいいくらいです。

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  ホー。
  そこまで推しなんだ。

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  バイクの整備では、車のようにコンパクトさが要求されませんから。

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  なにしろバイクにはラチェットハンドルよりT形ハンドルがオススメ、っていうくらいだもんね。



✔「T形ハンドルが使える状況なら、ラチェットハンドルより効率的」参照。

>>>リンク先で詳しく読む。

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  では逆に、普通のソケットのほうが良い場面というのは「コンパクトさが求められる場面」になるのか。

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  そうなんですが……ただ、コンパクトさを言うなら、そもそもラチェットハンドルを使っている時点で、コンパクトとはいいがたいです。

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  それもそうね。

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  ヘッド周りのコンパクトさを求めるなら、ラチェットハンドル＋ソケットよりも、めがねレンチのほうが圧倒的に上です。



「ソケットレンチとめがねレンチの正しい使い分けは、両者の違いを知ることから始まる」参照。

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  ですから、めがねレンチなども上手く併用していくことを考えた場合に、ソケットにそこまでコンパクトさが必要なのかどうか？ という見方もできます。

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  めがねレンチが控えている前提だったら、ソケットはセミディープのほうが総合的に有利かもしれないんだ。

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  まさしく。そういうことです。そこまで考えると車でもベストな選択が変わるかもしれません。

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  う～ん。
  ……工具選びは深い。

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  ということで工具のことをよく分かっている人だと、セミディープソケットをファーストチョイスで使っていたりもしますよ。

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  そっか！ 「スタンダード」でも「ディープ」でもない「セミディープソケット」が欲しくなるかも。

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  ユキマちゃん、さっき「中途半端」とかディスっていなかったっけ？？？

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  そ……それは、「バランスがいい」っていう意味と同じというか、ちょっと言い方が違うだけよ。

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  「中途半端」ととるか「バランスが良い」ととるかは、人それぞれですが、セミディープソケットとはまさにそういう存在ですね。

>>> 次回に続く