ラチェットハンドルやスピンナーハンドルの長さの違いは重要

ラチェットハンドルは差込角だけでなく、長さにも種類がある。ここではKTCの9.5sq.（3/8インチ）を例に、標準モデルとロングタイプの違いを比較解説。また大きい口径サイズのソケットに向くスピンナーハンドルにも長さ違い（ロングタイプ）があるので、あわせてわかりやすく整理する。

ラチェットハンドルの長さにも、いろいろな種類がある

「9.5sq.（3/8インチ）ラチェットハンドル1本だけでは限界がある」の続き。

●レポーター：イルミちゃん
9.5sq.のラチェットハンドルだけでは、22ミリや24ミリといったサイズのソケットと組み合わせるのは無理がある理屈は分かったけど……

●DIYラボ別館ユキマちゃん
だからといって、あらためて差込角12.7sq.（1/2インチ）のラチェットハンドルやソケットまで買い揃えるのは予算的に厳しい。
そんな揃え方は、予算の限られたDIYでは現実的ではないですよね。ですので、9.5sq.のソケットを揃えている人向けの発展方法もあります。

●アドバイザー：KTC トリー研究員
フムフム。
そもそも9.5sp.のラチェットハンドルの中にもいろいろな種類がありますので。
9.5sq.にもいろいろって…？
KTCの場合、一番標準的な9.5sq.ラチェットハンドルの長さ（全長）は180ミリですが…

一般的にはソケットの口径サイズが20ミリを越えるあたりから上は、12.7sq.（1/2インチ）サイズのソケットレンチを使うのが王道ですが、長さのある駆動工具を使えば、9.5sq.（3/8インチ）でも対応は可能です。
なるほど。
ただしスピンナーハンドルで24mmにも対応できるとはいっても、ソケットの強度的には余裕がないので、本来は12.7sq.を使うほうが望ましいという点は変わりません。
ふむ。
特にゆるめる場合は、そのねじがどれほどの力で締まっているかが分からないため、注意しましょう。
そういう注意点も踏まえて長いハンドルを使いこなせば、9.5sq.の守備範囲も広がるって話ですね。
今回の話とは逆に、9.5sq.の中では小さいサイズのソケットを使うときは、どうなんだろう？
「ショート」のラチェットハンドルが向いているってことになるわね。
そうなんですが、単に「ショート」なだけではなくて、「コンパクト」という概念で作られたラチェットハンドルが面白い存在ですよ。
「ショート」と「コンパクト」？どう違うのよ…？？？

DIY Laboアドバイザー：トリー研究員
KTC・ブランド戦略部に所属。『なるほど！工具ノート』でおなじみの「朝津かな」さんの先輩にあたり、工具のイロハを教えた師匠のひとり。多忙な中でも、工具のことについて質問されるとトークが止まらなくなる生粋の先生気質。