プロに教わるデッドニング講習⑩-3

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フロアデッドニングのやり方・制振材の貼り方（後席編）

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フロアデッドニング方法をプロに教わる連載。今回デッドニングする後席フロアにも、絶対に制振材で塞いだり、貼り付けたりしてはいけない箇所がある。ここでフロアデッドニングの実作業を見て、注意点を押さえておこう。

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  「フロアデッドニングのやり方・制振材の貼り方（助手席＆フレーム編）」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今日は、後席足元のフロアデッドニングです。

  ●アドバイザー：カーデン 佐伯研究員

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  今回のモデル車（スイフト）だと、フロア鉄板の上になにやらスポンジのようなものが載っかっておりますが……

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  それは純正の吸音材ですが、フロアデッドニングするにあたっては、取り去ってしまいます。


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  純正の吸音材は再利用しない？

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  そうですね。もっと高性能な吸音材をあとで入れ直すので、純正は不要です。

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  なるほど。

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  吸音材を取り外したあとは、その下の鉄板を改めて脱脂しておきましょう。



パーツクリーナーで油分と汚れを取る。

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  あ、後席足元の鉄板は、比較的フラットっぽいですね。


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  これなら大きい制振材を、バーー〜ンっと貼れそうな。

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  そうですね。大きめに切り出して、こういう貼り方ができます。


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  このサイズでも、カットはしているんだ？

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  今回使っているオーディオテクニカの青い制振材の業務用パッケージ「AT-AQ451P8」だと、一枚のサイズが500×750mmです。



500×750mmの制振材が8枚入っている。詳細はAmazonの「オーディオテクニカ バイブレーションコントローラー AT-AQ451P8」参照。

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  このサイズの制振材を、カット無しでまるまる貼れる箇所は、車のフロアでもそうそうはないと思います。

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  そうなんですね。

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  ここで注意点。運転席側の後席には、給油口のワイヤーなども通っています。大きいシートを貼るときに、そういうものまで貼り付けないようにしましょう。

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  内装全部戻して、走りはじめて、ガソリンスタンドで初めて「あれ？ 給油口が開かないぞ？」なんてことになったら……ゾッとする。

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  その前の段階で、確認はしてほしいところです。

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  確かに。

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  それから後席側の鉄板には、前席シートの後ろ足がのっかる柱があります。それもよけながら、制振材を貼り合わせていきます。


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  ワイヤーや柱をかわしながら、貼り合わせたところ。


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  あとは、残った鉄板スペースに合わせて制振材を切り出して……


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  後席の床も制振材で覆われました。


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  ちなみにセンターコンソールの真下にあたる部分は鉄板も膨らんでいますが、ここにも制振材を貼っておきます。


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  3面に制振材を貼ってもいいですし、巻けるなら、1枚で巻くように貼ってもOKです。


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  運転席側の後席から、センターコンソールにかけて貼り終わりました。


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  もうちょっとかな。

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  最後に残った、助手席側の後席スペースは、一番障害物が少ないですね。

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  ふむ。助手席側はワイヤーみたいなものも通ってないしね。

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  ここは制振材を1枚貼りできるかもしれません。


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  おお。ノーカットでピッタリではないか！ 夢の一枚貼りだ。

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  ……でもさすがにノーカットはムリですね。助手席シートの後ろ足がのっかる柱があるので。

障害物あり


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  あ～。
  惜しいなァ。

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  この場合は、柱の部分だけよけられるように切り込めばいいわけです。


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  ナルホド！ 柱だけかわしたら、1枚でちょうど全面貼りできました。


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  あとは仕上げに、後席側のフレーム側面にも、細長く切り出した制振材を貼っておきましょう。


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  柱の部分はトンネルになっていたので、長い制振材を通過させております。

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  ただし、シートベルトが固定されている箇所には干渉しないよう、その手前で切って分けて貼ります。


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  できた！

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  あとは最後にフロア全体を見渡してみて、気になる鉄板露出部分があれば、制振材を小さく切って貼り足しておきましょう。


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  終わってみれば、床に対してほぼ全面貼りのフロアデッドニング。


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  全面貼りが必須ではないので、僕も最初はここまで貼るつもりはありませんでしたが……やっているうちについ、というカンジです。

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  あとは、予算の都合など考えながら、もう少し抑えて貼る方法もありそうです。

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  制振材を貼ったら、次は吸音材と断熱材ですね。