ウーファー導入ガイド╱第8回
サブウーファー取り付け方法④╱スピーカーラインとACC電源を取る

サブウーファーの取り付けで、スピーカーライン(スピーカー配線)とACC電源を取る工程。なおスピーカー配線には、一定の色分けのルールがある。例外もあるので個別に確認が必要だが、その知識についても触れておく。
サブウーファー用のスピーカーライン(スピーカー配線)の接続方法
-
「サブウーファー取り付け方法③床下に配線を通すための準備」の続きです。
●レポーター:イルミちゃん
-
フロアをめくって配線取り回しの準備ができたので、サブウーファーの配線作業に入りましょう。
●アドバイザー:カーデン 佐伯研究員
-
ここからが実際の配線作業。
-
純正ナビのスピーカーライン(スピーカー配線)の分岐はすでに出来ていましたね。
-
今回は、純正のスピーカー配線を加工せずに、ビートソニックのBH8をカプラーオンで割り込ませてスピーカーラインを取り出した状態です。
-
ということは、ここにサブウーファーのスピーカー配線を持ってきて、ギボシ端子接続すればいいんですね。
-
そうですね。まずフロア方向からナビ裏へと、スピーカー配線を通してきます。
-
サブウーファーに付属していたスピーカー配線は、純正配線を切って割り込めるように二股になっていますが……
-
今回のやり方だと、「from ANP」と書かれている側だけ、BH8に接続すればOKですね。
-
「to SPEAKER」側はつながず、そのまま放置。
-
通常は、この「to SPEAKER」側が、純正フロントスピーカーにつながっていきますが、BH8を使った場合は、そもそも純正スピーカー配線を切っていないので、この接続は不要です。
-
え~っと、ということは、この4本のギボシ端子付き配線をつなげばいいんだ。
-
ちなみにスピーカー配線の色分けルールは、白が左スピーカー配線で、グレーが右スピーカー配線ということが多いですね。
-
フムフム。
-
で、白にも「白」と「白黒」の2本があって、白が左スピーカーのプラス線、白黒が左スピーカーのマイナス線……という具合です。
-
なるほど。
ではグレーのほうは…… -
「グレー」が右スピーカーのプラス線、「グレー黒」が右スピーカーのマイナス線であることが多いです。
-
ただし、配線の色分けは絶対的なものとは言えません。個別に、左右とプラスマイナスを確認しながら接続しましょう。
-
プラスマイナスだけでなく、左右の違いもあるよっていう点に注意ですね。
-
BH8を使っている場合は、ギボシ端子も付いている状態なので、それぞれを正しくつなぐだけでOKです。
-
これで、サブウーファー用のスピーカーラインをゲット。
-
もう1本、ナビ裏でやっておくべき配線がありますね。


サブウーファー(チューンナップウーファー)に付属していたスピーカー配線。




配線の種類 | 定番カラー |
---|---|
左スピーカー・プラス線 | 白 |
左スピーカー・マイナス線 | 白╱黒 |
右スピーカー・プラス線 | グレー |
右スピーカー・マイナス線 | グレー╱黒 |
✔ ちなみにフロントスピーカー配線ではなく、リアアスピーカー配線を分岐させてサブウーファーを付けることもできるが、特殊な意図がない限り、そうするメリットが薄い。
✔ そのため、ここでは定石通りフロントスピーカー配線から信号を取り出している。
※この問題については、「サブウーファーはリアスピーカーの配線を分岐して付けたらダメなの?」で詳しく解説。
サブウーファー用のACC電源取り出し方法
-
メインの常時電源とアースのほかに、ACCオンに連動させるための線が必要なんでしたね。
-
それで、そのACC電源をどこから取るか、というハナシなんですが……
-
ACC電源の取り方ならいろいろありますよね。ヒューズとか?
-
もちろんヒューズから取ってもいいんですが、サブウーファー取り付け時って、どのみちナビを外してスピーカー配線につなぐ必要がありますよね。
-
……フム。
-
状況的にナビが外れているわけですから、ナビ裏からACC電源を取る方法が一番てっとり早いです。
-
そっか。
ナビ裏には、確実にACC電源が流れていますね~。 -
ただ、僕の場合はエレクトロタップは使わないので、ここではギボシ端子を使ったACC電源取り出し方法を解説しておきます。
-
では、カーデン・佐伯研究員流ってことで。
-
普通はまず検電テスターでACC電源を探しますが、今回のようにBH8を使っている場合はもっとカンタンで、10ピンカプラーの赤がACC電源です。
-
へー。
-
そしてBH8を使えば、ACC電源取り出しでも、純正配線を加工しなくて済むメリットがありますね。
-
ナルホド。加工するのはBH8の配線コードなわけだ。
-
まず、このACC電源線を切断します。
-
そして、この2本線に分かれたACC電源線に対して、まとめてギボシ端子(メス)を付けます(※)
-
このギボシ端子に、サブウーファー側のACC電源線をつなぎます。
-
これで、ナビとサブウーファーの配線接続は完了。
-
あとはメインの電源だけ。……ここが問題なんですけど。
サブウーファー(チューンナップウーファー)の取り付けには、ACC電源も必要です


コレがACC電源



✔ 2本の芯線に対して、しっかりギボシ端子のツメが食い込んでいないと抜けやすくなる点には注意。

チューンナップウーファーやツイーターの取り付けに必要なスピーカー線(スピーカー信号)取り出しの基礎知識についてはDIYラボ〈動画部〉がYouTubeでも解説しています。

DIY Laboアドバイザー:佐伯武彦
コワモテだけど優しく謙虚な佐伯(さえき)研究員。オーディオイベントでは数々の賞を取っている、腕利きインストーラーだ。●カーデン TEL:0561-35-5015 住所:愛知県みよし市黒笹町西新田1205-1 営業時間9:00-18:00 火曜・水曜定休
関連記事
- プロローグ:カーオーディオプロショップは敷居が高い、という誤解
- カーオーディオの順番。どこから手を付けるのがよいか?
- 車の「スピーカー交換」入門
- ツイーターの取り付け位置・固定方法はどうすればいいの?
- バッフルボード(インナーバッフル)とは?
- パッシブネットワークとは?
- 車のスピーカーケーブルを交換する効果は? 引き直しの注意点
- スピーカーケーブルに使う端子の種類とつなぎ方。処理の注意点
- 車のスピーカー交換方法①純正スピーカー(リベット)の外し方
- 車のスピーカー交換方法②バッフルボードの取り付け方
- 車のスピーカーから音が出ない! 原因は?
- スピーカーを持ち込み取り付けしてもらう前に、知っておくべき話
- スピーカーのアウターバッフル(アウター加工) とは?
- 車のスピーカー交換でノイズがのることはあるの? 対策は…
- 車のスピーカーの選び方で、一番重要なこと
- スピーカー交換の次はデッドニングか、アンプか?
- プロが使っているデッドニングシートはいろいろ。おすすめは?
- パワーアンプ(外部アンプ)を追加する必要性は? その効果は?
- アンプのチャンネルとは?╱アンプの選び方入門
- RCAとハイレベルインプットの違いは重要╱アンプの選び方入門
- パワーアンプのA級、AB級、D級とは?╱アンプの選び方入門
- スピーカーやアンプの「インピーダンス」とは?
- パワーアンプの設置場所(置き場所)は、車内のどこがいいのか?
- チューンナップウーファーとは? サブウーファーとの違いは?
- チューンナップウーファーのおすすめはどんなタイプ?
- サブウーファー取り付け時の、配線方法の知識
- サブウーファー取り付け時の、「電源」の知識
- サブウーファー取り付け方法①車内の設置場所を決める
- サブウーファー取り付け方法②純正ナビとの配線接続
- サブウーファー取り付け方法③床下に配線を通すための準備
- サブウーファー取り付け方法⑤バッテリー直結(バッ直)で電源を取る
- サブウーファーはリアスピーカーの配線を分岐して付けたらダメなの?
- ツイーターとサブウーファーを、純正配線「無加工」で増設できる小技
- 電工ペンチの正しい使い方
- ギボシ端子の正しいかしめ方(付け方)
カーオーディオ入門╱スピーカー交換編
カーオーディオ入門╱アンプ導入編
カーオーディオ入門╱ウーファー導入編
その他