プロに教わるデッドニング講習③-3

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ブチルゴムの取り方（裏技編）

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ブチルゴムの取り方だが、正攻法ではなく裏技編。ブチルゴムはベタベタして簡単に取れないだけに「どうにかして、ちょっとでもラクにできないものか？」と思う人の参考になりそう。

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  「ドア内張りを外すときの心得。傷をつけない養生のコツ（後編）」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  ドア内張りを外すと、ドアの鉄板が見えます。ここは純正状態だと、ビニールが貼ってあります。

  ●アドバイザー：カーデン 佐伯研究員


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  デッドニングする前にこのビニールを剥がしますが、これがベチョベチョのブチルゴムでひっついています。


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  ビニールを引っ張るだけだと、このように（↓）ブチルゴムがビヨー〜ンと伸びてしまいます。


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  そして、鉄板側にもブチルゴムがベッタリと残ります。

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  それを取るのが大変っていう……。

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  そうなんです。ブチルゴムの粘度は車種……というか自動車メーカーによっても差はありますが。

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  特にベタベタの車種はタイヘンそう。

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  夏場などは特にブチルゴムが柔らかく、ベチャベチャになっているので、伸びて伸びてなかなか取れません。

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  夏にデッドニングするのは止めた方がいい？

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  …というわけにもいかなかったりすると思うんですよ。

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  …ふむ。

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  基本的には正攻法でがんばって少しずつ剥がしていくしかないんですが……

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  気合でやるしかない。ブチル取りに近道なし！

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  う～ん、まあ、ないわけではないですけど。

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  ほえ？ 裏技があるなら教えてくださいよ。

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  僕の場合はたまにこういうのを使いますけども。



Amazonなどでも販売されている凍らすジェット冷凍殺虫 殺虫スプレー

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  冷凍殺虫スプレー…！ みょうなアイテムを持ち出してきました。

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  これをかけると、ブチルゴムが凍って固まるので、ビヨー〜ンっと伸びずにパキンと取れるんですよ。

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  ふおおぉー。
  そんなズルイ方法があったのか！

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  しかも、これはですね、え～っと……いわゆる殺虫剤ではないので、食品まわり・お子様やペットのいるご家庭でも安心です……だって。

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  今のは……缶の文字、読んだだけね。

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  そのかわり、手にかかると凍傷になる恐れがあるので注意しましょう。

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  どういう使い方をする気なんでしょうか？

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  ブチルゴムめがけてスプレーを噴射するのです。このように。



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  ブチルが凍った！

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  凍ったブチルをつまんで引っ張ります。



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  おおおー！

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  ブチルを凍らせると、ビヨーンと伸びるのを防げます。

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  ナルホドぉ。

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  ポイントはブチルを冷却する、ということなので、べつに冷凍殺虫スプレーでなくてもいいんですが、コレがお手軽な方法かなと。

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  冷凍殺虫スプレーなら入手性もいいしね。

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  このようにブチルゴムを凍らせながら剥がすと、だいぶブチル離れがよくなります。

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  ブチル冷凍作戦かぁ。こんな方法があるとは。


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  でも冷たい！

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  まあ、明らかに正しい使い方ではありませんので、完全に自己責任の裏技です。せめて手袋をしましょう。

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  ただ、これを使ったとしても、多少はまだ車体側には残ります。少しラクができる程度のハナシです。

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  ふむ。では引き続き、鉄板側の残ったブチルゴムの取り方について教わります。