ウーファー導入ガイド╱第9回
サブウーファー取り付け方法⑤╱バッテリー直結(バッ直)で電源を取る

サブウーファー取り付け方法の最終段階は、メインの電源取り出し。サブウーファーの主電源は、バッテリー直結で取るのが望ましい(※理由については別記事あり)。要所・要所の注意点に触れつつ、バッ直電源の取り方を解説する。
サブウーファー(チューンナップウーファー)のコントローラーも忘れずに設置
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「サブウーファー取り付け方法④スピーカーラインとACC電源を取る」の続きです。
●レポーター:イルミちゃん
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サブウーファー(チューンナップウーファー)の取り付け工程もいよいよ最終段階です。
●アドバイザー:カーデン 佐伯研究員
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現状は、運転席のフロア下に配線を通しながら、ナビ裏からスピーカーラインとACC電源までは取れた段階です。
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ナビ裏の配線を終えたら、コントローラーの設置も済ませてしまいましょう。
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なにソレ?
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チューンナップウーファーには、ボリュームなどを調整するためのコントローラーが付属しています。
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フロアカーペットをめくってある今のうちに、コントローラーの配線も済ませたほうがいいです。
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どこに付けるんですかコレ?
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運転席から触れる位置ならどこでもいいですが、足がぶつからず、曲面ではないところに付けます。
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そんなにちょくちょく触るものでもないから、下のほうでもいいですね。
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コントローラーの配線は、そのままチューンナップウーファー本体にカプラーオンでつなぐだけです。
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ここまでやった、フロア下の配線はこんな状況(↓)
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この段階で、まだつなげていない線は、黄色のメイン電源線と、黒のアース線だけです。
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つまり、あとは電源を取るだけですね~。

今回はダッシュボード足元付近に貼り付け


バッテリー直結(バッ直)で、サブウーファーの電源を取る方法
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サブウーファーのメイン電源は、バッテリー直結で取るのが望ましいです。
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通称、バッ直ですね。
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サブウーファーに付属の電源線は、かたほうは本体につながるのでカプラーになっています。
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今回の例だと、反対側(電源側)はギボシ端子になっていて、ヒューズが付いています。
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……これ、ヒューズがジャマでエンジンルーム側に通しにくいような?
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そうなんですよね。一般的には、バッテリー接続用のコードと、延長コードが分離されていたりもしますが、今回のサブウーファーは1本モノの線になっています。
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どうしよう?
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このままでは通せないので、いったん途中で切断します。
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エンジンルーム側に配線を通してから、ヒューズ付きの線と再びつなぎ直せばいいのです。
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ナルホド。もし途中で分離できない電源ケーブルだったら、こういうやり方になってくるんだ。
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実際の作業手順は、まずエンジンルーム側から配線ガイドを通すのが先ですね。
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フムフム。
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そして車内側に通した配線ガイドに電源線をくくり付けて、エンジンルーム側から引っ張る……という流れです。
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……では、まずはエンジンルーム側に回ります。
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エンジンルームの奥を覗き込み、純正配線の通り道であるグロメット(ゴムキャップのようなフタ)を探します。
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このフタは、複数箇所にある場合もある。で、理想はバッテリーのある側に配線を通すことですが……
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フムフム。
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そういう話はさておき、「カバーなどをバラさなくても、アクセスしやすいフタから通す」のが現実的でしょうね。
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なるほど。
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車種によっては、グロメットのキャップのような部分(↓)をちぎれば、配線を通せるようになっているケースもありますが……
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そういう通路がなければ、穴を開けて配線を通します。
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穴が開けば、エーモンのクネクネ配線ガイドなども通せますね。
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配線ガイドを室内側に通せたら、サブウーファーの電源線をくくりつけます。
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途中で抜けないように、ビニールテープなどを巻いておくのが確実です。
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そして、エンジンルーム側から配線ガイドを引っ張ると……
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サブウーファーの電源線が、エンジンルーム側に通りました~!
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次に、切断して残しておいた先端側をつなぎ直しますが……
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再度、結合ですね。
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ただ、今回は先端がギボシ端子なので、このままではバッテリーに直結できません。ギボシ端子は切り落としてしまいます。
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バッテリーに直結するときの端子は、クワ型端子や丸型端子を使います。
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ここではクワ型端子を付け直しました。
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そして、室内側から通した電源線に、ギボシ端子を使ってつなぎ直します
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あとは、バッテリーのプラス端子に電源線をつなぐだけですが……
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ただし、この場面は、工具を車体金属に接触させるとショートするので、バッテリーのマイナス端子を外しておくのが安全確実です。

青はACC電源につなぐ線なので、前ページで接続済み。



予備の配線通し穴が用意されているケース。
配線ガイド・クネクネタイプを使用





✔ 付け方は、「クワ型端子の正しいかしめ方(付け方)」参照。

✔ 付け方は、「ギボシ端子の正しいかしめ方(付け方)」参照。

アースを取って、電源線のカプラーを本体につなぐ
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キックパネル裏には純正配線のアースポイントなどもありますから、確実に落とせますね。
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ボルトを少しゆるめて、サブウーファーのアース線を共締めします。
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これで、サブウーファーに必要な常時電源、アース、ACC電源の3つが取れました。
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今回のサブウーファーは、本体の底面に、配線留めの金具(配線コードクランパー)を付ける仕様になっていたので、そういうのも忘れずに付けます。
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これで、すべての配線作業が完了しました。
あとはアースを取るだけ。これは車内側のキックパネル裏などがいいでしょう




バッ直にはメリットだけでなくデメリット(リスク)もある。そのあたりはDIYラボ〈動画部〉がYouTubeで解説しているので、ぜひ見てね。

DIY Laboアドバイザー:佐伯武彦
コワモテだけど優しく謙虚な佐伯(さえき)研究員。オーディオイベントでは数々の賞を取っている、腕利きインストーラーだ。●カーデン TEL:0561-35-5015 住所:愛知県みよし市黒笹町西新田1205-1 営業時間9:00-18:00 火曜・水曜定休
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