プロセッサー(DSP)特集
初心者がDIYですぐに音を調整できる! プロセッサー(DSP)の「盛りボタン」
車種別に調整データがあるTOON Xプロセッサー(DSP)だが、音色の好みは人それぞれ……という点も考慮されているのがポイント。例えば「ちょっと低音が物足りない」というときに低音だけいい具合に盛れる〈盛りボタン〉機能がある。これはかなり面白そう。
プロセッサー(DSP)による音の調整は難しいイメージがあるが…
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プロセッサー(DSP)の取り付け方法は、以前に解説した通りですが……
●レポーター:イルミちゃん
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一般的にプロセッサー(DSP)の取り付けは、付けてからが本番です。
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ここからは音の調整ですね。
●アドバイザー:ビートソニック ワタナベ研究員
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今回取り付けたTOON X プロセッサー(DSP)は、車種別に調整データが用意されるのがウリではありますが…
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ただ、そうはいっても音色は好みの問題です。
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そうですね。
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プリセットされた調整データが自分に合うとは限らない。
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もちろんそうです。人それぞれ好みがあるし「その人が聴く音楽に合わせて調整する」やり方も、メーカー側が用意する設定ファイルでは実現できないわけですから。
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そりゃあ、そうだ。
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つまり万人向けのプリセットデータは、ある程度の落としどころでしかありません。
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そうなると、そこから先はDIYによる音の調整で詰めていくしかないけれど……それが難しい話なのよね。
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そこで「お好みで振れるスパイス」を用意してあります。
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ほう…?
そんな機能があるの? -
そうです。「ちょっと低音を盛る」「ちょっと高音を盛る」みたいな感じですね。
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それ何やら面白そう。
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そういうときに役に立つ機能として「盛りボタン」が使えます。
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盛りボタン……?
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低音が少し物足りないと感じる人は「盛りボタンで一段階低音を上げる」…そのような調整が簡単にできます。
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低音だけ盛れる?
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盛りボタンは正式名称ではなく私の呼び方ですが、簡単に使えるブースト機能みたいなものが、TOON X プロセッサー(DSP)には備わっているのです。
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どこにそんなボタンがあるの?
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本体にはありません。PC(パソコン)と接続して、調整用のソフトウェア上で行います。
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ここに、ワタナベ研究員が言うところの「盛りボタン」が……。
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盛れるのは「高音」「中音」「低音」の3つの帯域です。
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「Treble Boost」が高音用、「Mid Boost」が中音用、「Bass Boost」が低音用です。
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フムフム。
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プラス・マイナス方向に、それぞれ1~6までレベルを選べます。0地点を含めて、13段階あります。
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「盛る」だけではなく「減らす」もできるのね。
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低音がちょっとキツイなと感じたら「低音-(マイナス)1」みたいな感じの使い方ですね。
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ちなみに出荷時の状態はゼロ?
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そういうことです。私達が用意するプリセットデータでは「0」になっているので、そこから「−6」にも「+6」にもできるのです。
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なるほど~。
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通常のイコライザー調整だと、周波数単位で細かく調整できるのですが、これだとどこをどういじっていいかが最初は分からないし難しいです。
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それに対して盛りボタンは3つだけなので、圧倒的にシンプルです。
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ザックリだけど、好みの方向に調整できる。
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この機能のポイントは、単に特定の周波数だけピーンっと強調された音が出るわけではなくて、全体にバランスを取りつつ、いい具合に盛ってくれるところ。
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単に低音だけ強くする、っていうのとも、少し違うんだ?
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ほしいところをちゃんと盛れます。それでいてそこだけが尖る、ということがないように自動調整されるんです。
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へー。
よくできてるなァ。 -
例えば「高音+2」「中音+4」「低音+2」みたいな調整をしたときに、低音も出るし、ボーカルの声もきれいに聞こえるし…上手いことやってくれますよ。
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半自動調整ですね。
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これならば、特に難しいこともなく、プロセッサー(DSP)の調整の第一歩を体感してもらえるかなと。
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まさにスパイス。
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そうです。ビートソニックの味付けではちょっと薄味で足りない感じがしたら、塩を足す、みたいな感じですね。
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減塩にもできます♪
Amazonでも販売開始されたビートソニック TOON X シリーズ ※最新の車種別ラインナップについてはAmazon販売ページの「スタイル」メニューを参照。
イコライザー調整
DIY Laboアドバイザー:渡邊悠二
カーエレクトロニクスの雄、ビートソニックにおける技術部のホープであると同時に、同社の「顔」としての活躍も期待される人物。プログラマー出身で、ITにも車にも強いが、いちばん得意なのは料理という説も。●ビートソニック TEL
0561-73-9000
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