プロセッサー(DSP)特集
プロセッサー(DSP)の取り付け方法③╱配線方法は?
車にプロセッサー(DSP)を取り付ける配線方法を、プロのインストーラーに学ぶ連載。今回はナビ裏〜グローブボックス裏〜助手席足元まで、実際に配線を通しながらのポイント解説。見た目も純正配線のようにキレイに仕上げる。
ナビ裏からプロセッサー(DSP)本体までの配線方法
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●レポーター:イルミちゃん
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内装パネルをバラして下準備はできたので、プロセッサー(DSP)の配線方法を解説します。
●アドバイザー:カーデン 佐伯研究員
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何からはじめますか?
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機器に接続するのは最後にして、まずはプロセッサー(※今回はTOON X DSP-T3を使用)の付属ハーネスを取り回します。
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助手席シート下まで、プロセッサー(DSP)の配線を通せばいいのね。
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プロセッサー(DSP)のハーネスには合計5つのカプラーがありますが、このうち4つはディスプレイオーディオ裏での割り込み用です。
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残りひとつのカプラーがプロセッサー(DSP)本体につながるので、この1本だけを運べばいいわけですね。
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なるほど。
思ったよりシンプル。 -
DSPに向かう配線は1本(ひと束)だけ……ですので、ナビ裏をスタート地点にして配線作業をしたほうがラクそうですね。
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この1本を、ナビ裏からグローブボックス裏の方に持っていく。
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まずはグローブボックス裏まで通しました。
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プロセッサー(DSP)の付属ハーネスは2メーターあるので、そのままどんどん通していって、ナビ裏で割り込むカプラー側は、付近に残します。
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グローブボックス裏に通した配線は、そのままダッシュボード内を通しつつ、助手席足元のキックパネル裏あたりに送ります。
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なお、こういった配線取り回しでの注意点があります。
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ふむ…?
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ダッシュボード裏には鉄板がたくさんありますが、鉄板への接触はなるべく避けた取り回しを考えましょう。
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それはなぜ?
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鉄板の端に接触して擦れているうちに配線が切れたら、即鉄板に触れてショートしてしまいますので。
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……鋭利な鉄板は配線にとっても恐い。
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そうはいっても接触する部分も出てくると思うので、その場合は、布テープなどで配線をグルグル巻きにして保護しておきます。これはのちほど、実践で解説します。
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配線が助手席側キックパネル裏まで来ました。
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このあとはステップ内を通して、助手席シート横まで行きます。
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シート下のフロアカーペットには、もともと純正配線を通すための切り欠きがありましたので、これを利用してプロセッサー(DSP)の配線をシート下に出します。
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おお、これなら最後まで配線を隠せる!
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そうですね。シート下の切り欠きから配線を出して、プロセッサー(DSP)本体に接続します。
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プロセッサー(DSP)の本体の固定はどうするの?
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製品版では面ファスナーテープが付属するので、それを使って、カーペット生地に貼り付け固定できるようです。
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これでプロセッサー(DSP)の取り付けが完了しました。
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ちなみにプロセッサー(DSP)本体は、音を調整するときにPCとUSBケーブルで接続する必要があります。
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ふむ。
そういえば… -
ですので、あまり奥のほうに隠してしまうよりは、調整のときにアクセスできる位置に設置しておきましょう。
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なるほど。
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あるいはUSBケーブルを接続した状態にして、それをシート下に隠しておく……というやり方でもいいですね。
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ようするにPCとの接続ができる状態になっていればいいってことね。
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配線のつながりはこれでOKなんですが、ここからはいつもの僕のやり方で、もう少し配線の取り回しをキレイにしたいと思います。
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……ほう?
※TOON Xは、東京オートサロン2023で発表されたばかりの最新プロセッサー。詳しくは「ビートソニック製プロセッサー(DSP)である〈TOON X〉の要注目ポイント」参照。
プロセッサー(DSP)の接続図。
リスク減で見た目もキレイなプロの配線方法(DSP編)
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配線がバラバラになっている部分はそのままだと見た目も悪いので、結束テープやタイラップを使ってまとめます。
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それから布テープをグルグル巻きにして、配線を保護していきます。
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こうしておけば、鉄板で擦れて切れる心配もなくなる。
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このとき配線の途中にヒューズなどが入っている箇所は、巻かないようにします。
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ヒューズが切れたときのメンテナンス用ですね。
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ヒューズはよけながら、それ以外の部分はカバーしていきます。
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ハーネス上の配線がバラバラになっている部分は、このようにまとめながら保護します。
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ウーム。
完璧だ。 -
ステップ内からシート下のプロセッサー(DSP)に向かうあたりの配線もスッキリしました。
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このほかもポイント・ポイントで、配線を固定しておきました。
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配線が遊んでいると、音が出たり、擦れたり……トラブルの原因になりますからね。
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ただ線を通しただけの状態に比べると、見た目にもキレイになって純正風♪
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あとはナビ側(ディスプレイオーディオ裏)の割り込み配線だけですね。
DIY Laboアドバイザー:佐伯武彦
コワモテだけど優しく謙虚な佐伯(さえき)研究員。オーディオイベントでは数々の賞を取っている、腕利きインストーラーだ。●カーデン TEL:0561-35-5015 住所:愛知県みよし市黒笹町西新田1205-1 営業時間9:00-18:00 火曜・水曜定休
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一般的なプロセッサー(DSP)の知識