プロセッサー導入ガイド㉓

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ディスプレイオーディオにプロセッサー（DSP）を取り付ける手もある╱後編

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ディスプレイオーディオ車にプロセッサー（DSP）を取り付けた実例をチェック。ここではカプラーオンの専用ハーネスを使ったが、全部の工程がカプラーオンで済むわけではない。プロセッサーからスピーカーへの配線は、引き直しが必要だ。

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  「ディスプレイオーディオにプロセッサー（DSP）を取り付ける手もある」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今日はヤリスクロスのディスプレイオーディオに、実際にプロセッサー（DSP）を取り付けた作業の流れを紹介します。

  ●アドバイザー：カーデン 佐伯研究員

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  前回紹介した、カプラーオンの専用ハーネスを使います。

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  まずはディスプレイオーディオを取り外して、車両側配線にカプラーオンで接続します。



モデル車はTVキットを先に割り込ませているので、TVキットのカプラーに割り込ませる格好になっているが、純正配線に割り込むとしても同様。

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  専用ハーネスの反対側のカプラーは、ディスプレイオーディオ背面にささります。

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  このディスプレイオーディオ裏での、カプラーオン接続の意味は？


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  純正配線を無加工でスピーカー信号が取り出せた、ということですね。

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  なるほど。

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  プロセッサーのハーネスは、メーター裏を通しつつ、下に降ろしています。


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  この後、ステップ裏を通して、運転席シート下に取り付けたプロセッサーまで取り回す流れですね。


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  ただしプロセッサー取り付けにおいては、完全にカプラーオン取り付けとはいかないのがスピーカー出力線です。

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  フロントスピーカーは、ピラーに付けてあるツイーターと、ドアスピーカーに分かれています。

ツイーター



ピラーの純正位置に取り付けている。

ドアスピーカー（ミッドバス）


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  プロセッサーと各スピーカーはひとつずつ直結させたい（マルチ接続）ので、スピーカー出力線は途中で切断して、スピーカー線をつなぎなおしています。

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  ツイーター出力線を、プロセッサーから出たそばから切っている？

ツイーターの配線加工


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  そうです。白いチューブの先につながる青い線が、新たに引き直したスピーカー線で、これがツイーターまで直接つながっています。

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  ディスプレイオーディオ裏でカプラーオン接続した線からは、音声信号をもらっただけってことですね。

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  そうですね。出力信号は純正配線には戻さず、各スピーカーに直結で引き直しています。ドアスピーカー線も同様の配線加工をしています。

ドアスピーカーの配線加工


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  ドアスピーカー出力線も途中で切って、スピーカーケーブルを接続し直して、ドアスピーカーに直結しています。

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  つまりカプラーオン取り付けで済んでいるのは「入力側だけ」ですね。

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  そうなりますね。フロントスピーカーが2wayでも3wayでも、マルチ接続するためにはスピーカー線の引き直しが必要です。

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  ふむ。

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  電源も、ナビ裏から取る電源では容量不足です。アンプ内蔵型プロセッサーの場合は、どのみちバッ直が必要ですので、これもカプラーオンとはいかない。



電源については「プロセッサー（DSP）取り付け╱電源はどこから取るのか？」参照。

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  プロセッサーというのは性質上、カプラーオンでは無理な製品ですね。

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  マルチ接続前提で考えると、そうなります。

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  だとすると、ディスプレイオーディオ用の専用ハーネスキットを買うメリットはどこにあるのでしょう？ あまり意味ない気も……？？？

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  メリットはまず、純正スピーカー信号を取り出すにあたっては純正配線を加工する必要がないこと。

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  フムフム。

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  それから、リアスピーカーに関してはツイーターとドアで分かれていないので、純正配線でそのまま信号を送っていますよ。

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  あ、そっか。……ということは、リアスピーカーの配線作業は、最初のカプラーオンの段階で済んでいるんだ。

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  そういうことですね。カプラーオンハーネスのメリットとしてはそのくらいです。

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  逆に言うと、配線加工してスピーカー信号を取る前提なら、プロセッサーは専用ハーネスモデルでなくても、ディスプレイオーディオに問題なく取り付けできるのかな？

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  できますよ。以前におすすめで紹介したヘリックスのプロセッサーなどでも、普通に取り付けできます。

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  ということで、ディスプレイオーディオにプロセッサーを取り付けるにあたり、ディスプレイオーディオ専用カプラーを使うかどうかは、各自判断が分かれそうです。