プロセッサー導入ガイド⑮

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プロセッサー（DSP）の配線方法についての基礎知識（後編）

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プロセッサー（DSP）にたくさんある出力端子を解説。一つ一つが何なのかがわかると、意外と難しくない。プロセッサーを導入すると、各スピーカーに配線をつなぎ直す必要があるが、この基礎知識があるとやりやすい。

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  「プロセッサー（DSP）の配線方法についての基礎知識」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  前回はプロセッサー（DSP）の入力側の配線方法を解説しました。

  ●アドバイザー：カーデン 佐伯研究員

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  ナビの音声信号をプロセッサーに「入力」したら、次は「出力」ね。

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  プロセッサーが出力する相手は、「スピーカー」または「外部アンプ」です。

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  フムフム。

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  アンプ内蔵型プロセッサーの場合には、アンプを介さずに、スピーカーに直接つなげます。

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  どれがスピーカー出力の端子なんだろう？

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  このプロセッサーを例にすると、出力側サイドパネルに並ぶ、A～Hまでがスピーカー出力端子です。



ここでのモデルは、ヘリックスの「HELIX V-EIGHT DSP MKII」

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  出力がメッチャたくさんあるぞ。

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  このプロセッサーは8チャンネルの内蔵アンプを持っている機種なので、8スピーカー分の出力として、A～Hまであります。

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  そういうことか。プラス線とマイナス線があるから、16個もの端子があるのね。べつに難しくはないか。

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  この端子からスピーカーケーブルで各スピーカーにつなぎますが、実際の作業では、このスピーカー線の取り回しが一番手間のかかるところだと思います。

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  そうなんだ。

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  というのも、プロセッサーを導入して各スピーカーにマルチ接続する場合は、ドア側に付いているツイーターやドアスピーカーにつなぐために、ドアの蛇腹に配線を通さないといけません。



車内からドア側へと配線を渡している蛇腹。ここに配線を通すのは容易ではない。

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  単なるスピーカー交換なら、もともとドア側に渡っている純正スピーカーラインを利用できますが、プロセッサーでマルチ接続する場合は、そうはいかないので。

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  ドアへの配線通しが必須になってくる……それはなかなか大変そう。

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  それから、今回のプロセッサーを例にするとRCA出力（ライン出力）が2つあります。


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  このRCA出力は外部アンプと接続するためのものです。

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  今回の例はアンプ内蔵型プロセッサーだけど、RCA出力も備えているんですね。

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  これはサブウーファー用ですね。ウーファー用の外部アンプか、チューンナップウーファーにつなぎます。

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  なるほど。合計すると、このプロセッサーは10チャンネルなんだ。

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  アンプを内蔵しない単体のプロセッサーだとすると、スピーカー出力は無いけれど、RCA出力端子がズラっと並んでいます。



ヘリックスの「HELIX DSP PRO」のサイドパネル出力側。10チャンネルの単体プロセッサーなので、RCA出力端子が10個並んでいる。

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  ここから、各スピーカー用のアンプにマルチ接続します。

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  ハイレベル入力・RCA入力・スピーカー出力・RCA出力は分かりましたけど、他にもまだいろいろ端子があるような気が……

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  入力端子としては、光デジタル入力（オプティカルインプット）も備えているのが普通です。

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  この端子の用途は…？


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  例えば iPhoneなどのスマホは、ここにつなぎます。外部機器の音声信号を入れるポートですね。

※スマホの出力（USBなど）を光デジタルに変換するために〈変換器〉なども必要になる。（詳しくはこの連載で解説予定）

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  それから、プロセッサー用のコントローラーをつなぐためのポートがあります。


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  USB端子もあります。ここは音を調整する「PCとの接続用」です。



「プロセッサーの〈クロスオーバー調整〉〈タイムアライメント調整〉とはなにか？」参照。

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  PCと接続するときは、プロセッサーに付属しているUSBケーブルでつなぎます。

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  これで音の調整ができる。

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  あとは電源関係。電源につなぐ端子は3つあります。


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  「GND」はアース。「リモート」にはナビ裏から持ってきたアンプリモート線をつなぐか、ACC電源を取ります。そして「＋12V」は、バッテリーから引っ張ってきたバッ直線をつなぎます。

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  プロセッサーの電源は、バッ直が必須…？

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  今回のようにアンプ内蔵型のプロセッサーの場合は、必須ですね。

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  アンプ内蔵型ではなかったら…？

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  単体のプロセッサーなら、バッ直必須とまでは言いませんが、どのみち外部アンプ用のバッ直が必要になるので、そこからいっしょに電源をもらったらいいですね。

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  「REM OUT」っていう端子もあるけど、これは何に使うの？


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  「リモートアウト」の略記号ですね。例えば外部アンプなどを付けるなら、アンプ用のリモート線もここから出力しますよ、というものです。

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  それすれば、外部アンプのリモート線をナビ裏から引いてくる手間がはぶけるわけね。

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  リモートアウトは、アンプ内蔵のチューンナップウーファー用にも使えますよ。

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  ……ということで、プロセッサーにズラリと並んだ配線の端子についてまとめて解説してもらいました。

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  いっぱいあるから難しそうに見えるだけで、ナビやスピーカーをDIYで取り付けているような人なら、難しい話ではないと思います。