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テールランプの塗装の剥がし方は…?
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テールランプのスモーク塗装の剥がし方に近道はない。まず一般的なパーツ塗装を剥がすときに使う剥離剤はNG。買い直す方がいいと言えるほど手間がかかるので実際にやる人は稀だと思われるが、DIYでも不可能ではない。
テールランプのスモーク塗装の剥がし方。剥離剤はNG
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「テールランプのスモーク塗装には部分修理ができないデメリットがある」の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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部分的に修理できないなら、テールランプのスモーク塗装をいちど剥がせばいいじゃないか、と考えた人もいると思われます。
●アドバイザー:ほんだ塗装 本多研究員
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部分的に補修しようとすると、スモークの濃度が変わる問題が起こるんでしょう? それならいっそ、全面的に塗装を剥がしてしまえばいいはず。
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もちろん塗装を剥がす方法もありますが、実際にやるとなったら現実味が薄いのです。
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そうなの? 以前にDIYでパーツを塗装して失敗したときに、剥がす方法も教わりましたよ…?
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だってテールランプ相手に、剥離剤のような溶剤は使えません。プラスチック自体が溶けてしまいます。
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ムムム……そういうことか。では、どうやって塗装を剥がすの?
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サンドペーパーで削るしかないですね。
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だいぶタイヘンそうだけど……もし実際にやるとしたら、どの位の番手で削りますか?
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80番まではいかなくても、120番くらいの粗いペーパーでばーっと削って、元のテールレンズを露出させることはできると思いますが……
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フムフム。
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しかし、それで削って終わりではありません。
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…ふむ?
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そんな粗いペーパーで削った状態のまま塗装したら、仕上がりも傷だらけです。
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そうでした。ペーパー目を消さないといけないんだ。
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そうです。120番→180番→320番→600番→800番→1000番という具合に段階的に番手を上げて、ようやく塗装できるのです。
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この話を聞いて、120番で塗装を削ったあとに1000番で仕上げるんじゃダメなの? と思った人もいるかもしれませんが……
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120番で磨いた傷は、1000番のペーパーでは到底消せないですからね。段階的に番手を上げて磨かなくてはダメなのです。
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つまりテールランプの全面的な磨き作業を、何回も何回も繰り返す……。
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途中で手を抜くと、けっきょくスモーク塗装後に傷が見える状態になりますので。
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塗装できる状態まで持って行くのが、かなり大変なんですね……。
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そこまでやって、初めて塗装前の状態に戻るわけですよ。
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なるほど…。
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もちろん、全てDIYで行っているような人で「どれだけ手間がかかってもいい」のであれば、そうやって元に戻すことは可能です。
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ふむ。
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でも、この作業すべてを工賃に換算するなら、テールランプを買い直したほうが安いです。
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そういうことね。
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塗装を剥がす作業のほうが、塗装する作業よりずっと大変ですから…。
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なんとなくイメージはできます。
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特にテールランプのスモーク塗装は、重ね塗りで濃度を調節していきますからね。
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どのくらい重ねるかは好みですが、仮に5回重ね塗りしたスモークがあったとしましょう。
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ふむ。
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さらにそこからクリアを3回重ね塗りしたら、合計で8回分です。つまり、濃さによっては10回以上重ね塗りするケースもあります。
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ということは……
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塗膜がかなり分厚くなります。それを剥離剤などを使わずに、ペーパーだけで削り落とさないといけない。
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……しかし、塗装の剥がし方が分かったところなので……
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?
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仮に、塗装剥がしの作業までをDIYでやってから、改めて塗装依頼するっていうのなら、塗装代だけで修理は可能ってことよね…?
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それはそうですけど、単に色だけ剥がした状態でそのまま塗れるわけではないので、最終的に1000番で磨くところまでやるのは、大変だと思いますよ。
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今回教わったテールランプ塗装の剥がし方を、きっちりとやりきれる人だけ限定の話ですね…。
レッドテール塗装も部分修復ができないデメリットは同じ
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テールランプを塗装することのデメリットの話は、レッドテールも同じですか?
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そういうことになります。
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レンズの塗装全般に言えることなんですね。
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ただ、同じレンズ塗装でも「ヘッドライトの黄ばみを消すためにクリア塗装する」だけだったら補修は可能です。
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それはできるんだ…?
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部分的に傷が付いたとして、その付近だけにペーパーで下地処理してから、クリアを塗装すれば元に戻ります。
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でもそれだって部分的にクリアが分厚くなることになりませんか?
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そうなんだけど、透明なものに透明なものが重なるだけだから、見え方に差は出ないのです。
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クリア5回塗りの箇所と、10回塗りの箇所ができても、分からないでしょ、ってことか。
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そういうことですね。今回の話はレンズに色が付くスモーク塗装や、レッドテール塗装におけるデメリットです。
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