クリア塗装のQ&A
ヘッドライトのクリア塗装をDIYでやるときの注意点
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ヘッドライトのクリア塗装をDIYでやるときの注意点。あるいはクリア塗装はプロに頼むが、塗装料金を安くするために、塗装前の「黄ばみ取り」「足付け」までを自分でやる、半DIYヘッドライトクリア塗装方法。DIYラボ的には、半DIYがオススメ。
ヘッドライト・クリア塗装前の足付けは2000番が妥当だが……
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「ヘッドライトのクリア塗装の料金はいくら位か?」の続き。前回に引き続き、読者の方の質問が元になっている企画です。
●レポーター:イルミちゃん
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ヘッドライトの黄ばみを磨きで取って、保護のためクリア塗装に挑戦しようという人向けの話ですね。
●アドバイザー:ほんだ塗装 本多研究員
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今回、本多研究員に答えてもらいたい質問内容がこちら(↓)
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クリア塗装するのであれば、「コンパウンドで完全に磨き上げる」ときとは違って、番手(目の細かさ)を途中で止める必要があります。
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完全にツルツルまでいってしまうと、足付け(※)にならないのでは?……という玲志さんの予想は当たっているわけですね。
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磨きの場合は、ペーパーの番手でいうと5000番相当や、1万番相当など、どんどん目を細かくして仕上げますが、保護のクリア塗装をするつもりなら、もっと手前で止める必要があります。
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塗装前の足付けとしては、何番が最適なのでしょう?
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クリア塗装の場合は、2000番あたりが最適ですね。
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それでもけっこう細かい番手ですね。
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普通に色を塗るのであれば、塗装前の足付けは800番でもいいんですが、クリア塗装の足付けは1500番~2000番位がいいと思います。
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透明でペーパー目が見えやすいから、通常より細かくするんだ。
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そういうことですね。
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では、塗装料金を安くするために足付けまでをDIYでやる場合(※)も、2000番で磨いてから、ヘッドライトをほんだ塗装に送ればいいんですね。
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キレイなヘッドライトをクリア塗装するなら、そういうことになりますが……
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ふむ。
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ただ、現時点でヘッドライトが黄ばんでいる状態だとすれば、いきなり2000番のペーパーを当てればいい、ということではありません。
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そういえば、先に黄ばみを取らないといけない。
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黄ばみを取る作業をするのであれば、まずは600番くらいからスタートしないと、なかなか黄ばみが取れないと思います。
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では600番で磨いてレンズの黄ばみを取ってから、2000番で足付けして、クリア塗装すればいいのね。
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いや、それはダメ。そんな手順で作業したら、クリア塗装後のヘッドライトは傷だらけでしょうね。僕が塗っても同じです。
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えぇ? 600番で磨くと言ったし、2000番で足付けするって言ったばかりじゃん。
✔ ヘッドライトクリア塗装のDIYでの手順、注意点は何か?
✔ 足付けに使うヤスリの番手は何番が適切なのか?
コンパウンドで磨いてから塗装するやり方だと、足付けの意味がない気がして……
※玲志さんのメールより、一部を抜粋
✔ 塗料を密着させるために表面に傷を付ける作業を「足付け」と言う。
✔クリア塗料の目的は保護と艶出し。ヘッドライトクリア塗装の目的は、黄ばみ対策としての保護。
※ この方法なら、ほんだ塗装でのヘッドライトクリア塗装料金は、4000円位~(サイズによる)と安くなる。
ヘッドライト・クリア塗装前の足付け方法
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最終的に2000番で足付けするといっても、その手前の段階のペーパー目が完全に消えていることが重要です。
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ん?
なんのことでしょうか? -
「ヘッドライトのレンズの黄ばみを取る目的で600番のペーパーで磨いた」ということは、600番の傷が付いている状態です。
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フムフム。
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その傷目は、2000番のペーパーでは目が細かすぎて消せません。
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……そういうことか。
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つまり、600番→800番→1000番→1500番→2000番というような順番で、だんだん番手を上げながら磨くのがコツです。
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600番の傷を800番で消して、800番の傷を1000番で消していくんだ。
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そういうことです。
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気が遠くなる話だなァ。
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さらに付け加えると、600番のペーパーで5分かけて磨いたなら、次の800番は、倍の10分かけて磨く!……くらいのイメージ(※)でやらないとダメです。
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なっ!?
なんでそんなに? -
そのくらいのイメージでやらないと、だんだん手抜きになっていくのが人間だからですよ。
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ムムム。
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磨きは単調な作業だし、ましてやペーパー目の段階を分けてやるとなると、どんどん「ハイ次!」「ハイ次!」ってなりがちなんです。
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それは……確かになりそう。
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800番で磨く意味は、600番で付いた傷を消すこと。それが消えないうちに1000番に移行してしまったら意味がないのです。
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深いな……なんだか。
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最初の黄ばみを取る作業だけ、一生懸命30分くらい磨いたとしても、そのあとは5分、10分の磨きで番手を上げていったら、確実に600番の足(傷)が残っている状態でしょうね。
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そのヘッドライトをクリア塗装すると……?
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傷が思いっきり出てくることになります。
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ウーム、なるほど。
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だから番手を上げていく段階で、最低でも前の番手と同じくらい(※イメージ的にはそれ以上)の時間をかけて磨かないとダメなんです。
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そう考えると、これはかなり大変な作業です。
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しかし、クリア塗装のクオリティはそこで決まると思って間違いないですよ。
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本多研究員みたいなせっかちな人間が、よくこんな仕事してますね?
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せっかちだけど、仕事は細かいタイプなのです。
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では、そんな本多研究員のいるほんだ塗装に、600番での黄ばみ除去からお願いしたら、いくらかかるのでしょうか?
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それは……通常のヘッドライトクリア塗装(足付け+塗装)の倍くらいの料金がかかります。
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通常のヘッドライト塗装料金は8000円位~だったから、1万6000円位~(※サイズによる)になるってことか。
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そうですね。しかし、今回解説した作業をDIYでやってもらって、純粋にクリア塗装だけのオーダーなら、逆に半額の4000円位~でいいですよ、ということなんです。
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ずいぶんな価格差だけど、丁寧な磨き・足付け作業には、それだけ時間がかかる、ということですね。
段階的に目を細かくしていく
(※)イメージです。
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