DIYタイヤ交換のトラブル
DIYでタイヤ交換する人が忘れがちな「増し締め」と「空気圧チェック」
DIYでタイヤ交換するなら、「そろそろかな」とタイミングを図る時期が到来。タイヤ交換のやり方は、DIYラボの過去記事でくわしくやっているのだが、タイヤ交換が無事に終了した後にやるべきチェックは、初心者のみならずベテランの人でもうっかりしがちだったりするので、今いちど注意喚起。
DIYでタイヤ交換が無事に終わっても……まだ終わっていない
-
今年もそろそろタイヤ交換の時期がやってまいりました。
●レポーター:イルミちゃん
-
DIYラボ読者の方だと、DIYでタイヤ交換する人も多いと思います。
●アドバイザー:スパイス 佐藤研究員
-
自分でタイヤ交換する方法のおさらいは、こちらの記事(↓)でどうぞ。
-
そして、DIYでタイヤ交換した場合は、その後のことも注意しましょう。
-
そのあと……?
なんだっけ? -
100キロ程度走行したところで増し締めをすることです。
-
あ~、それな。
ウンウン。 -
……って思ってても忘れる例が非常に多いから、言っているわけですよ。
-
タイヤ交換した時点で覚えていても、100キロ走行する間に忘れるのは仕方ないのでは?
-
(……出た)
-
そのまま行くと、次にホイールナットに触れるのは「来年の春」ってことになるのか…。
-
それ、危ないですから。
空気の抜けたスタッドレスタイヤにDIYで交換して、そのまま走る人
-
それから交換時に新品のタイヤに履き替えていた場合は、初期段階は空気が減りやすいです。
-
新品のスタッドレスに履き替えた人とか。
-
新品タイヤの状態だと、空気圧を適正値で入れたとしても、馴染んでいく過程で抜けたりするので異常ではありません。
-
ふむ。
-
タイヤを組んで一週間ぐらいしたら、ちょっと空気が抜けていた……は、普通の話です。
-
お店で交換したとしても注意すべきは同じだけど……
-
お店でタイヤ交換した場合は、増し締めなどのチェックにきてください、という流れになるのが普通だと思うので、まだいいのです。
-
いっぽうDIYで交換した場合は、誰も注意してくれない…。
-
そういうことです。去年も使ったスタッドレスタイヤに履き替えたときも、空気圧に注意しましょう。
-
それはなぜ?
-
スタッドレスタイヤを保管するときは、本当は少し空気を抜いておくといいという話をしたことがありますが……
-
ああ、そうか。抜いたんだから入れなくては。
-
ちゃんと抜いていた人は、そうやって気づくと思うから心配ないんですけど……
-
ふむ。
-
実際のところは空気を抜かずに外してそのまま保管していたっていう人が多いと思うんです。
-
あ。……それなら空気を入れる手間がはぶけるね?
-
ソコ!
-
……。
-
少なくとも半年間、放置していたタイヤの空気が減っていないわけがないんですよォ。
-
……それもそうだね。
-
タイヤはゴムなんで、風船と同じで少しずつは空気が抜けていきます。走っていなくても。
-
では、夏タイヤからスタッドレスタイヤにDIY交換するときは、交換作業に入る前にまずタイヤの空気を入れてくるのが先なのか。
-
一番いいのはそういう手順ですね。
-
いずれにしろ、タイヤ交換は、タイヤを交換しただけで終わった気になってしまうのが一番怖いパターンです。
-
……それはありそうな話。
-
最悪なのは交換してそのまま「高速乗ります」のパターン。空気圧不足で高速走行すると、熱をもってバーストする可能性が高まります。
-
遠出するから急いでDIYでスタッドレスに交換した……なんていうケースは要注意だ。
-
とりあえず見た目に空気入っているから大丈夫だろう、っていうのは危険です。
-
そういえば以前に、「タイヤの空気圧は見た目で分かるのか、実験してみた」こともあるので参考にしてください。
-
今はセルフのスタンドが増えて、誰も自分の車の空気圧を気にかけてくれなくなりました。空気圧はとにかく注意してくださいね。
-
DIYでタイヤ交換できてしまう人はなおさらですねー。
✔ スタッドレスタイヤを外したときのおさらいは、「スタッドレスタイヤの保管方法。〈空気圧〉と〈置き方〉に注意!」参照。
DIY Laboアドバイザー:佐藤峻一
元カスタムガレージスパイス代表。足回りに強く、得意技は勝負ツライチだが、実用性重視のセッティングも高いレベルで実現。ドレスアップ全般に明るく、不思議な包容力があってDIYユーザーにも人気。
関連記事
- タイヤ交換の安全なやり方。車載ジャッキは使い方を間違うと倒れる
- タイヤ交換方法╱正しいやり方を車のプロに取材
- タイヤ(ホイールナット)が錆で外れないときはどうすればいいの?
- ホイールナットが空転(空回り)して外れない
- タイヤ交換の工具① ジャッキや輪止めの知識
- タイヤ交換の工具② ホイールナットのサイズは…?
- 輪止めの必要性。パーキング+サイドブレーキでも使う意味あるの?
- ホイールの締め付けトルク(規定トルク)は何キロが正解?
- ホイールナット取り付け時は「座面」に注意!!
- ホイールナット締め付けに使うべき工具はどれ?
- タイヤ交換後のナット増し締めの必要性とは? やり方は?
- タイヤ(ホイール)のバルブコア交換の基礎知識。外し方は…?
- DIYでのタイヤ交換における注意点をおさらい
- タイヤが取れないときはどうすればいいの?
- タイヤ交換は1本だけ、または2本ずつ(フロントのみ)やってもいいの?ダメなの?
- パンタグラフジャッキの危ない使い方に要注意…!
- ジャッキアップ方法。片輪か両輪か? 車高が低い場合は?
- フロアジャッキ(ガレージジャッキ)の使い方。前後から上げるには?
- ウマ(リジットラック)の使い方入門。足の向き注意!
- 車高が低い車は、タイヤ交換時に車載ジャッキが入らない!? 対策は?
- ジャッキポイントが曲がった!潰れた! 曲がりの原因と対処法
- ハブボルトをなめる(ネジ山がつぶれる)原因と、その対処法
- ハブボルトの交換(打ち替え)方法
- 車載工具で社外ホイールは外せない! 遠出する前に「真の車載工具」を揃える
- タイヤローテーションをDIYで(自分で)やるときの注意点
- タイヤの裏組とは? ローテーションとはどう違うの?
- スタッドレスタイヤの保管方法。「空気圧」と「置き方」に注意!
- ローダウン車のタイヤ交換時期は、どこで判断するべきか?
- タイヤ交換時期は、どこで判断するべきか?(判断材料を整理)
- タイヤのひび割れによる交換時期の目安は? 放置すると…
- アライメント調整するべき場面とは? タイヤ交換時の必要性は?
- 純正ホイールは処分か?保管か? とっておくなら保管方法は?
- タイヤチェーンの付け方
- タイヤの内減り╱原因と対策
- タイヤの空気圧は「見た目」で分かるのか、実験してみた
- タイヤの空気圧点検・補充は「どこで」やればいいのか?