リアウイング取り付け・塗装講習(第8回)
リアウイング(エアロ)塗装前の最終足付け。サフェーサー磨きのコツ
リアウイング塗装で、色を塗る直前の重要局面・サフェーサー磨き(足付け)のやり方を解説。記事中で実際に施工しているのはリアウイングだが、同じようにFRP素材で、なおかつ同じようなサイズ感のエアロバンパー塗装の参考にもなる。
サフェーサーの磨き方(削り方)
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「リアウイング(エアロ)塗装前に、巣穴ゼロに近づける方法」 の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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スポットパテが乾いたら、パテを削りつつ、サフェーサーを磨く工程にはいります。
●アドバイザー:ほんだ塗装 本多研究員
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スポットパテの削り方は?
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スポットパテを削るときは、基本的には600番あたりのペーパー(紙ヤスリ)で水研ぎします。
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ただし、最終的に塗る色がシルバーなどの薄い色の場合は、下地の傷目が出やすい。そういう意味では800番あたりのペーパーのほうが安心です。
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では無難なのは800番くらいですね。
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スポットパテを打ってボコボコしている部分は、なるべく平らなものをペーパーに当てた状態で削りましょう
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手でサンドペーパーを持って削るのでは厳しいってこと?
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そうですね。手でやると、どうしても波打ってしまうから、あて板のようなものがあったほうがいいでしょう。
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本多研究員が使っているソレ(↓)はなに?
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これは、スポンジタワシみたいなものにペーパーを巻き付けて、あて板変わりに使っているだけです。
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あて板の代用になるんだ。
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こういった適度に柔らかいものでも、あて板の変わりにはなります。ボコボコしているところは、なるべく平らなもので削りましょう。
リアウイング塗装前の最終足付け。ここは重要局面…!
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なおスポットパテを削る工程は、同時に「サフェーサーの磨き(足付け)」作業でもあります。
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ふむ。
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つまり、パテを付けたところだけを削るのではなく、リアウイング全体を磨いていきます。
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これが、塗装前の最終的な足付けになる、ってことですね。
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一番最初に行った足付け(サフェーサー以前)がきちんとできていても、サフェーサーを塗ったあとの足付けができていなかったら意味がない。
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その上に塗装する色が剥がれてしまう……。
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そういうことですね。かといって、削り過ぎもダメです。下地が出てしまうから。
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サフェ―サーを全部削りきったら、サフェーサーを塗った意味がない。
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そこで、サフェーサー磨きのコツ。水をかけながら削るといいんですよ。ペーパーの目は800番、1000番あたりを使いながら。
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水研ぎをするんだ。
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水をかけると通常は水を弾きますが、足がついてくると水を弾かなくなるので、足付けできていないところが分かるんです。
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へぇー。
そういう見方があるのかぁ! -
水をかけながら、まんべんなく足が付いていることを確認していきましょう。
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これなら、足付け忘れを防げる。
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手で触ったときの感触も重要です。ガサガサしていたら、そのガサガサは塗装してもそのまま出てしまいます。
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ガサガサしているところは磨くってことね。
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下地がツルっとしていれば、塗装もツルっとキレイに仕上がります。
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全面的にツルツルになるまで磨きましょう。
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しかし、口で言うのはカンタンですが、それってけっこう大変な作業です。
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……そのようですねぇ。さっきから「シャカシャカシャカシャカ」延々とやってますもんね。
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僕の場合で、リアウイング1本足付けするのに1時間以上はかかります。大きいバンパーだと2~3時間かかったりします。
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こういう地味な作業で手を抜かないから、プロはスゴイ。
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リアウイングやエアロの塗装があとから剥がれるも剥がれないも、ここで決まりますからね。
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足付け前は水を弾く
足付け後は水が馴染む
>>> 次回に続く
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