リアウイング取り付け・塗装講習(第1回)
リアウイング塗装前の仮付け(仮の取り付け)は必要なのか?
リアウイングの取り付けと塗装のやり方を、板金塗装屋で取材。未塗装のリアウイングの状態からの作業工程を、ノーカットでレポートする。基本はまず仮付けだが、リアウイングの場合は一般的なバンパー類とはちょっと違う面があるので、そこから学ぶ。
仮付け無しで塗装・取り付けされるリアウイングも多い
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リアウイングの取り付け・塗装について、イチから勉強するリアウイング講習をはじめます。
●レポーター:イルミちゃん
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リアウイングの場合は、塗装だけ板金屋に出して、取り付けはDIYでするっていう人が多いですね。
●アドバイザー:ほんだ塗装 本多研究員
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DIYユーザーといってもさすがに塗装まで自分でやる人は少数派ですからね。しかしここでは、塗装も含めてノーカットでプロの作業工程を追っていきます。
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それではまず、仮付け(かりづけ)の話をしましょう。
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塗装前に、仮で車体に取り付けしてみて、フィッティングを確認する作業ですね。
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そうそうそう。下回りのエアロパーツなどでは、特に重要な作業ですよね。
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リアウイングでも、仮付けは必須なのでしょうか?
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う~ん、正直に言ってしまうと、リアウイング取り付け時においては、仮付けはそれほど重要ではありません。だから必須とまでは言えないかと。
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リアウイングもエアロパーツの一種ですけど?
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仮付けしたところで、結果はあまり変わらないからです。言い方を変えると、どのみち付くようにしか付かない、とも言えます。
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下回りのエアロパーツとはどう違うんでしょう?
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例えば、フロントやリアのハーフスポイラー。ハーフの場合、純正バンパーに巻き込むようにして引っ掛けます。
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フムフム。
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そのとき純正バンパーに当ててみたら、そのままではキツくて、塗装してあると塗装が割れそう。でも巻き込む部分の内側を、事前に1ミリ削っておけば、割れずに付けられそう……とか、そういうケースもある。
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それなら塗装前に対策できますね。塗装後の取り付けで、塗装が割れる心配がない。
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そういうことですね。
だから事前に仮付けする意味があります。 -
なるほど、なるほど。
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しかしリアウイングは話が別。こういうタイプのは載せるだけだから、どうにもならないし……
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そうか。
車体と接するのは足のウラだけだ。 -
あるいは、このリアウイング(↓)みたいに、車体にペタっとくっつけるタイプもありますが……
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こういうタイプだとしても、フィッティングの悪いリアウイングを、取り付けの段階でどうにかするのは難しい話ですね。
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ふむ。
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仮にリアウイングに多少の歪みがあったとしても、それを削ったりして修正するのは困難です。けっきょく製品の品質に即したものにならざるを得ないというか…
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まあ、ほんだ塗装なら、ワンオフ品を作るつもりで大加工して修正することはできるんでしょうけど……?
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製品版のリアウイング取り付けで、大加工して莫大な工賃をかける人はいないでしょう。
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そりゃそうだ。
付かないわけではないんだし。 -
ただ、せっかくその場に車とリアウイングがある状況ならば、「本当にこの製品、大丈夫ですか?」という意味で、仮付けするのはオススメします。
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で、問題ないかどうかを、塗装作業に入る前に確認しておきます。
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でも、リアウイングを仮付けした結果、修正加工するっていうのはあんまりないんだ?
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基本的にはしないですね。だから「ネットで買ったリアウイングをほんだ塗装(板金屋)に直送」→「塗装後にユーザー宅に送って」→「取り付けはDIYで」のパターンも成り立つわけです。
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ナルホド。そのコースだと、そもそも仮付けなんてできないもんね。
リアウイングのフィッティングを気にするなら「購入前の調査」のほうが重要
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リアウイングをDIYで取り付ける人も多いと言いましたが、実際のところほんだ塗装では「塗装後の取り付けはDIYでする」パターンの人が半分を占めます。
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板金作業的なことはしなくて済むから、エアロパーツより難易度が低めとも言える。
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リアウイングなら、説明書を見ながら自分で取り付けできる人って多いと思いますよ。ネジで留めるだけだったりするので、「それなら自分でもできそうだな」と。
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ふむ。
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そして今どきは、DIYで取り付けを考えるような人なら、事前にネットで検索して、購入予定のリアウイングの具合をチェックしている人が多いです。
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リアウイングの具合と言うと……
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「フィッティングは良いのか悪いのかどうか」「自分で取り付けできそうなのか、無理そうなのか」などを調べているんですよ。
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そういう声もネットでなら拾えるもんね。
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「自分で取り付けしました!」っていうユーザーさんが多いリアウイングだとすれば、「だったら自分にもできそうだな」と踏めるじゃないですか。
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確かにそうだ。
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仮付けしたところで、製品の品質が上げられるわけではない以上、むしろ購入前の、ネットを使ったフィッティング調査のほうがよほど重要だと思いますよ。
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仮付け無しでパーツだけいきなり塗装依頼する人が多いのは、そういう理由もあるのか~。納得♪
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ただし今回の連載では、この場にリアウイングと車があるので、そういう恵まれた状況ならば仮付けしない理由はありません。
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次回は、リアウイングの取り付け方法に入ります。
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DIY
Laboアドバイザー:本多 順
ワンオフ加工と塗装のスペシャリスト。エアロパーツ取り付けも仕上がりにとことんこだわるタイプ。超がつくキレイ好きでもあり、安心して車を預けられる。●ほんだ塗装 TEL:0564-58-5808 住所:愛知県岡崎市坂左右町堤上101-3 営業時間10:00~21:00 水曜定休 メールはこちら
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