両面テープの正しい貼り方(付け方)╱強度を出すための「24時間ルール」
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多くの人は、両面テープを正しく貼れていない……という意外な事実を知ったところで、両面テープの正しい貼り方(付け方)解説。これなら両面テープ本来の強度が得られる。
両面テープ本来の強度を得るための、24時間ルール
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「両面テープの正しい貼り方(付け方)を知っていれば、気泡は入らない」の続きです。
●レポーター:イルミちゃん
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前回は、接着面に気泡が入らないようにするコツを紹介しました。
●アドバイザー:エーモン 中塚研究員
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両面テープは、気泡レスでキレイに貼れましたが……
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このあとドライブレコーダー本体を貼ろうとしたら、なぜか、エーモン・中塚研究員からストップがかかりました。
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どの両面テープにも言えることですが、両面テープ本来の接着力(強度)を得るための「24時間ルール」というものがあります。
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24時間ルールッ!?
なんだそれ??? -
パッケージの裏にも注意書きがありますが……見たことありませんか?
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あ~、あいにく、両面テープの説明書きなんて見たことないなァ。みんな見てないと思う。
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……。
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どういうルールなんでしょうか?
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両面テープを貼って24時間以内の間は、負荷をかけないようにする、というものです。
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負荷ってどんな?
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えっと、例えば「振動」であるとか「引っ張る」とか……そういう「剥がれる方向に働く力」のことですよ。
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引っ張る人なんて、いないでしょう!? せっかく貼ったのに。
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しかし、ドライブレコーダーって、逆さまにず~っとぶら下がっている状態じゃないですか。
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あ。
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これはドライブレコーダーの自重で、両面テープを引っ張っているのと同じことなんです。
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……そ、そんなこと言われても、ドライブレコーダーとはそういうモノ……なんだから仕方ないのでは?
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だから、ドライブレコーダー本体を貼り付けるのは、24時間経った後にすればいいんですよ。
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……ほう。
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そうすれば、両面テープ本来の貼り付け強度が出せます。
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つまり、中途半端な状況でDIY作業を中断しろ……と。
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そうです。しっかり強度を出すためには、先を急いではいけません。
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そうなんだ。
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ドライブレコーダーの場合は、マウントが別体になっていることが多いと思いますので、まずマウントだけを両面テープに貼り付けたら……
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養生テープなどで、マウントをフロントガラス面に押さえつけます。こうすると、両面テープに対する負荷をほぼなくせるのです。
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そして、この状態で24時間以上放置します。これが両面テープに負荷を与えない、ということです。
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しかし、マウントと本体が別々ではなく一体のパーツだったら、この貼り方は不可能では?
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その場合でも、やはり両面テープに負荷がかからないように、養生テープなどで本体を接着面に押しつけておくんです。それだけでも両面テープへの負荷を低減できます。
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なるほど~。それが両面テープ本来の、正しい貼り方なのか~。
最終強度の高い強力な両面テープほど、初期接着は弱い。外装パーツは特に注意が必要
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ようするに、両面テープといえども、完全に接着されるまでに時間がかかるんですよ。
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そういう意味では、ボンドや接着剤と同じなんですね
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そうなんです。粘着剤は柔らかいものなので、負荷がかかっていると、それに引っ張られてしまいます。
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ふむ。
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両面テープの中には、外装パーツの貼り付けなどに使う「超強力両面テープ」などもありますが……
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こういった、最終強度が高い両面テープの場合は特に、初期接着は弱かったりするのです。
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「超強力」だからって、「瞬間接着」なわけではない……。
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そうです。「超強力」なのは「完全に接着されたあとの強度」のことですので。その前に引っ張られたら、強度は落ちます。
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そういうことかー。
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なお、この24時間ルールの話は、なにも「超強力両面テープ」などに限った話ではありません。どの両面テープにも言えることです。
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まあ、日常的な両面テープ使いでそこまではやっている人は、ほとんどいないでしょうけど。
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すぐにペタっと貼るのが間違いではないんですが、その貼り方だと、両面テープ本来の強度は出ていない、ということですね。
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というわけで皆さん!!
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?
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今度のお休みは、ドライブレコーダーを付け直しましょう!
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……え、いや、まあ、そこまで言うつもりはありませんが。
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しかし、となると、「両面テープの剥がし方」講習もやってもらわないと困るんですけど?
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あ、なるほど! それではこの機会に、両面テープのキレイな剥がし方についても、解説しておきましょう。
外装パーツ用(強力固定タイプ)
エーモンの超強力両面テープ(3909)~(3911)までがこのクラス。品番の違いは形状・サイズ違い。
DIY Laboアドバイザー:中塚雅彦
カーDIY用品メーカー・エーモン広報担当で、エーモンの顔と言える人物。端子や配線コードの仕様など細かいところまで深い知識を持っているので、DIYラボでは「電装DIYのきほん」に関する記事を担当。中塚ハカセ、とも呼ばれている。
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