板金塗装をもっと身近に
塗装が必要な「パーツ持ち込み」で、ユーザーが注意すべきこと
パーツ持ち込み塗装で悩む、「板金塗装難民」に贈る記事。車のパーツもネットで安く買う時代になって久しいが、パーツを買ったものの「自分では塗装できない」「どんなお店に頼めばいいの?」「持ち込み塗装代はいくらかかるの?」を解決するシリーズ。
パーツ持ち込み塗装に対して、柔軟な対応をしてくれる板金屋を見つけよう
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今どきは「ネットで車のパーツを買う」のも、当たり前の世の中になってはいますが……塗装が必要なパーツの場合は、どうしたらいいのか?
●レポーター:イルミちゃん
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自分で塗装する……という手段もあるとはいえ、これは、なかなか敷居が高い。
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まあね。塗装するとなったら、下地処理なども必要だし、けっきょくいろいろ買わないといけないしね。
●アドバイザー:ほんだ塗装 本多研究員
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みんなは、どうしているんだろう?
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最近は持ち込みで塗装を依頼されるケースも、ずいぶん多くなりましたね。
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ほほう。つまり、ほんだ塗装のような板金屋にパーツを持ち込む、ということか!
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そうですね。ただし、パーツ持ち込みでの塗装・取り付けに対するスタンスは、板金屋によっていろいろでしょう。
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そりゃそうだ。断る板金屋もあるだろうし、頼まれればやるけど「しぶしぶ」かもしれないし。……それで、ほんだ塗装の場合は?
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ウチはもちろん大歓迎ですよ。当たり前じゃないですか。
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それホンネなんですか? ちょっと意外な気もしますが……
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え、なんで?
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だって、ほんだ塗装といえばショーとかイベントに出るような車両の製作では、全国的に有名なわけですよ。
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そんなところに、いきなり、リップスポイラーだけ塗ってほしい、とかいうお客さんが行きますかね? 行かないでしょう?
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いやいやいや、そんな営業妨害いらないから。ぜひ持ち込んでください!
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ホホウ。
こういうのも、時代の流れなのでしょうか。 -
ちなみに、一般的にはパーツ持ち込みだと、取り付け工賃や塗装代が割高になったりすることも多いでしょう? 持ち込み工賃は1.5倍です、とか。
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まあ、お店の立場からすると、パーツの売上がゼロですからねぇ。仕方ない気もしますが。
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でもほんだ塗装では、エアロパーツを買ってくれた場合でも、ネットで買ったパーツの持ち込みでも、「取り付け工賃」や「塗装代」などは差を付けていません。
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……そこには、どんなウラがあるの?
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ないわッ!
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でも、持ち込みのほうが、お店の売上げは確実に減りますよね?
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そりゃあ、そうだけど、今の時代にそんなこと言っていられないでしょう? という理由がまずひとつ。
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……ふむ。
確かに、ユーザー・ファーストでやってほしい。 -
それに、デモカーの製作だろうと、パーツ1個の塗装だけだろうと、僕からしたら、仕事としては一件は一件。
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ほう。
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それによって、新しい人と出会うわけですよ。新しいお客さんが増えるということは、お店にとってはすごく重要。
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そっか。その人が車をぶつけて修理が必要になったら、思い出してくれるかも知れないしね。
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そうそう……って、その例えは縁起悪い。
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事実を言ったまでですが。確かに、ぶつけるのはイヤだ。
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でもまあ、実際のところ、そういう形で知り合いを紹介してくれたり、といったことはよくあります。
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いろいろな意味で、行きつけの板金屋を持っておくことはメリットになるな。
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ちなみに、DIYユーザーが塗装依頼してくるケースもけっこう多いですよ。
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え。
それのどこがDIYなの??? -
取り付けは自分でできるから、塗装だけしてくれ、というリクエストも多いってことです。
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そういうのもアリなんだ!
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そうすれば、お客さん側からすれば、塗装代だけで済むでしょう?
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ナルホド。
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例えば、こんなお客さんの例もあります。リアバンパーに装着するカナード的なパーツをネットオークションで買って、これを塗装して取り付けしてほしいと。
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それから、今付けているリアウイングを外して、その両端にだけ付けるこういう純正部品があるんだけど……
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これは、自分で取り付けするから、塗装だけやってほしいと、そういうリクエストだったんですよ。
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フィッティングが重要になるところだけ、プロに取り付けしてもらって……ということか。賢いなァ。
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最近は、純正状態でカッコいい車が増えたからか、「ちょっとしたパーツだけ取り付ける」人が多いんですよ。
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確かに。
そういうニーズは多そう。 -
そのときに、塗装済みを買うのか、またはどこかで塗装してもらうのか、という話になって……
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塗装済みでは、色合わせはできないですよね〜。
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ハイ。そこでこだわる人が、ウチのような板金屋に「パーツ持ち込み塗装」を依頼するカタチです。
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なるほど。
小物パーツ持ち込みでも、遠慮はいらない時代。 -
反対に、バンパーのような大きいパーツをネットで買うときには注意点もありますよ。
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……と言いますと?
缶スプレーで自家塗装する…?
✔ 缶スプレー1本で、塗装ができるわけではない。下地を作ったり、サフェーサーを吹いたり、クリアを吹いたり……やり方は別記事で公開しているが、カンタンではない。※「缶スプレー塗装に必要なもの。プロと同じ作業を身近なアイテムで」参照。
バンパーなどの大型パーツを持ち込み塗装してもらうときの注意点
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今は、ネットオークションなどを使えば、部品が安く買える時代じゃないですか。だから、あらゆる車の部品も売買されていますが……
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フムフム。
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例えばバンパー・ハーフスポイラー・リップスポイラー、あるいはリアウイングなど、大きいパーツの場合は、ネットで買って持ち込みしたいけど、自分で運べない、という問題も出てきますよね。
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そういえば、そうだ。車に積めるかな。
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それ以前に、そもそも大きいパーツになると、最近は個人宅には発送してくれないケースも多いですよね。
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え〜?
なんで??? -
なぜかというと、大きいパーツは送料が高額になるから。買ったバンパーより送料のほうが高いなんて、ザラにありますよ。3000円で買ったバンパーの送料が、1万円以上するとか。
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あらら。
それで? -
思ったより送料が高額になるせいで、中にはその金額に後からビックリして、受け取り拒否するような人もいて……それがネット上の個人売買などで、問題になっているんですよ。
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ムムム……。
なるほど。 -
だから送料が高額になる大型パーツは、あて先が個人宅だと、そもそも発送してもらえなかったりするんですね。
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運送業者にとっては、大リスク案件か。
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となると、法人(会社)などでないと発送してもらえないので、その意味でも、受け取り先の確保は重要な問題になってきます。
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確かにそうだ。
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そこで、そのパーツをほんだ塗装に直送してもらう形でもOKです。
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それは安心。
ほんだ塗装は大きいし広いし、キレイだし。 -
ただしその場合は、事前に連絡をしておいてもらうことと、送料は元払いになっているのが条件です。
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事前にほんだ塗装に電話するかメールするかで、相談すればいいですね。
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まずは、「こういうパーツを持ち込みで塗装してほしい」と連絡をもらえれば、塗装代はいくらとか、取り付けまでウチでするなら……など、いろいろとご案内できますよ。
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……ふむ。
ではここから一番気になる、「お金の話」です。
板金屋さんというより、ショールームっぽい。広くてキレイで、立派な塗装ブースも完備。
ほんだ塗装で、DIYラボ連動キャンペーン実施中…!
電話でもメール相談でも、最初に、「DIYラボを見た」と言えば、 パーツ持ち込みでの「塗装代」や「取り付け工賃」が10%オフになる。
DIY Laboアドバイザー:本多 順
ワンオフ加工と塗装のスペシャリスト。エアロパーツ取り付けも仕上がりにとことんこだわるタイプ。超がつくキレイ好きでもあり、安心して車を預けられる。●ほんだ塗装 TEL:0564-58-5808 住所:愛知県岡崎市坂左右町堤上101-3 営業時間10:00~21:00 水曜定休 メールはこちら
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