アクリルヘッドライト加工方法(第27回)
加工ライトの車体取り付け方法
ヘッドライト加工連載・最終回。今回の連載で作ったものに限らず「加工ヘッドライトを車に取り付ける」作業に役立つ記事だ。あらかじめ配線接続に必要なイルミ電源やウインカー線を調べておいて、結線作業を行う。結線後の仕上げも大事。
加工ライトの配線を、車の純正配線につなぐ
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いよいよ、ヘッドライト加工の仕上げです。
●アドバイザー:球屋 森田研究員
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前回までで、イルミ電源やウインカー線の調べがついて、ハイフラ防止抵抗も取り付け済み。あとは、ヘッドライト側の配線をつなぐだけですね。
●レポーター:イルミちゃん
今回の加工例でいうと、結線は以下のようになります
流れるウインカープラス線 | 純正ウインカー線プラスにつなぐ |
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流れるウインカーマイナス線 | 純正マイナス線につなぐ |
イカリングやアクリルLEDの線 | 純正スモールプラス線につなぐ |
イカリングやアクリルLEDのマイナス線 | 純正マイナス線につなぐ |
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これらの線を、純正配線につなげばいいんだ。
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配線接続は一般的にはエレクトロタップを使う例が多いと思いますが、僕らの場合は、ハンダで直結させています。それが一番接触不良が起こりにくいので。
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こんな風に、車体の前にヘッドライトを置いた状態で、作業するんですね。
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そうです。純正配線の被覆をワイヤーストリッパーで少しだけ剥いて、イカリング等の配線をハンダで直結していきます。
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ハンダ付けしたポイントは絶縁が必要ですが、ビニールテープはベタベタになるので、僕らはテサテープを使ったりします。
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車両側との配線作業が終わった段階で、ヘッドライトを固定する前に点灯確認しておきましょう。
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え〜っと、つまり、スモールオンとかウインカーオンにしてみる。
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後から接触不良が発覚すると、それまでの作業が無駄になるので、この段階で確認しておくことは重要です。
ハンダ付け後の絶縁処理
この状態で点灯確認
配線を通した穴を、ブチルゴムで塞ぐ
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最終的に結線が終わってからやっておくと良いのが、ヘッドライト側の配線が出てくる部分にブチルゴムを盛っておくこと。
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イカリング等の配線を外に出すために穴を開けていますから、防水処理が必要です。
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この場面は、ブチルゴムがいいんですね?
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コーキングだと、ハウジングの素材に対してはくっつかない。いろいろ試してきましたが、ブチルゴムが一番オススメです。
ブチルゴム
配線穴の付近をブチルで埋める
配線にコルゲートチューブを巻く
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配線には、コルゲートチューブを巻いておきましょう。
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かぶせただけだと、ズレてしまいます。末端部分をテープで巻いて、固定しておきます。
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コルゲートチューブを巻く理由は、配線の保護だけでなく、純正配線っぽく見せる効果もあるんですね。
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コルゲートチューブを巻いて純正配線に沿わせると、後付け感がなくなってスッキリしますよ。
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このカメレオン効果は見事ですね〜。
ヘッドライトを車に固定する
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配線作業が全部終わったら、ヘッドライトを車体に取り付けます。
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ここは、純正のネジで付け直せばいいですね。
純正復帰用のスイッチを付ける
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通常はヘッドライトを付けて作業終了ですが、今回は、内蔵型の流れるウインカーユニットを付けたので、純正復帰用のスイッチ線が2本あります。
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この2本線の先にスイッチをつけておけば、スイッチオンで、シーケンシャルウインカーが無効になって、純正点滅に戻ります。
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この配線も、ハンダを使ってスイッチに直結します。
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このスイッチは普段は触る必要がないので、ヘッドライト周辺のどこかに固定しておけばよいですね。
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これでついに、加工ライトの取り付けが完了しました〜!!
純正復帰スイッチの配線が完了
この記事の実践アドバイザー
球屋・田中宏信サン。森田研究員に輪をかけたドM。働き者。
DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。アクリルづかいを筆頭に、最先端のライト加工技の探求者。実際にお客さんの10台中9台はアクリル加工をする、というほどのエキスパートだ。派手さよりも「完成度と質感」を重視。デザイン性の高さでも全国屈指。
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