ディスプレイオーディオ換装ガイド②-9
社外ナビ取り付けの最終局面における、ちょっとしたコツ
純正ディスプレイオーディオ車の社外ナビ取り付け方法・最終回。ボディアースが多数あるなど、一般的な社外ナビの取り付けとは違う点があるので、ポイントとコツを押さえよう。社外ナビ起動まで、あと一歩。
社外ナビ本体以外にもボディアースしないといけない線は多数ある
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「ディスプレイオーディオの車両側配線に〈SLX-73R〉を接続する」の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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前回までで、ディスプレイオーディオ車に社外ナビが付けられる状況にはなりましたが……
●アドバイザー:カーデン 佐伯研究員
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よし。
サイバーナビを持ってこようっと。 -
その前にアースも済ませておきましょう。
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アース接続は社外ナビ本体を付けたあとに、最後にやればいいのでは?
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最後だとやりにくくなるので、先にやるほうがいいです。ナビの奥にしかアースポイントがない場合もあるし。
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最後にナビ横のステーのネジに共締めアースする、ではダメなの?
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それでいい場合もありますが、それではアースに落ちない車種もあります。ナビのステーは、車体金属とつながっていない構造もありますよ。
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そっか。では空間の空いている今のうちにアースポイント探しをしたほうがいいのね。
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そういうことですね。
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え~っと社外ナビのアース線は、電源ケーブルから出ているクワ型端子付きの線ですね。
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それだけではありません。「SLX-73R」を使ってディスプレイオーディオ車に社外ナビを移植する場合は、ボディアースしないといけないアース線も1本ではなく複数出てきます。
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なぜこんなにクワ型端子付きの線が!
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「SLX-73R」のカメラアダプターのアース線もあるし、28ピンカプラーからもアース線が出ているし……それに、走行中にTVが見られるようにするためにパーキングブレーキ線をアースするのも忘れてはいけません。
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4本もあるんだ。
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なお、たくさんのクワ型端子を一箇所のアースポイントにまとめて接続すると、付けにくいし、脱着するときにも面倒です。
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あー。バラバラ取れたりしそうで、ダメな感じ。
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なので僕の場合は、クワ型端子を落として、ひとつの端子に合流させます。
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そして1本のアースケーブルにして、それだけをナビ裏の金属部のネジにボディアースします。
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ナルホド。こういうのも配線周りをスッキリさせるコツですね。
ただし1本にまとめると、そのアース線を流れる電流量は多くなる。
※ここではナビ本体以外のアース線はたいした電流が流れないことを前提にまとめている。
RCAケーブル接続箇所は、抜け防止対策を
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もうひとつ注意ポイントを挙げると、RCAケーブルの接続箇所は、ビニールテープなどを巻いておきましょう。
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これはなんのためでしょうか?
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RCAケーブル接続は振動などで抜けやすいのです。抜け防止対策ですね。
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なるほど。接続箇所は全部巻けってことではないですよね。
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RCAケーブル以外では、そこまでする必要はありませんが「RCAは振動で抜けやすい」というのは覚えておきましょう。
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オーディオ系とかカメラのアナログ信号ではよく使われているので注意ですね。
USBケーブルやHDMIケーブルも通しておく
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サイバーナビにはUSBケーブルも付属しています。
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USBメモリ接続用のケーブルだけでなく、通信モジュール用のUSBケーブルも同梱されていますね。
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ただHDMIに外部機器をつないで映像を映すためのHDMIケーブルは、オプション品扱いのナビが多いので、必要なら用意しましょう。
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今、取り付け中のサイバーナビも、USBケーブルは付属していたけどHDMIケーブルは別売りですね。
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それと今回のサイバーナビは、通常のHDMI規格(タイプA)ではなくMicro HDMIコネクターが使われていますので、これを通常の「タイプA」に変換するケーブルが必要です。
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このHDC8などを使って変換した上で、通常のHDMI延長ケーブルをつなぎます。
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そうなんだ。HDMIの規格も一種類ではないから、注意が必要ですね。
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機器を接続するUSBケーブルやHDMIケーブルをどこに出しておくかは、人それぞれの好みの問題ですが、迷ったらとりあえずナビ裏からグローブボックス裏などに通しておけばよいと思います。
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ちょうどグローブボックスも外してあるし、今なら通すのはカンタンですね。
Amazonでも買えるビートソニック HDMI変換ケーブル HDC8
社外ナビ本体の取り付け
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車両側の配線の準備は、すべてできました。
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ここまで念入りに配線作業をしてあれば、あとはカンタンのはず。
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そうですね。最後に社外ナビ本体を取り付ける工程は、仕上げみたいなものです。
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佐伯研究員のやり方を見ていると、まさにそんな感じですね。
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まず純正のディスプレイオーディオに付いていたステーを取り外します。
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外したステーを社外ナビに付け替えます。
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ここでようやく、社外ナビが登場。
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あとはナビ裏に集めてある配線類の、アンテナケーブル・GPS・電源ケーブル・マイクをつないだRCA入出力ケーブルなどを接続していきます。
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そしてぶつけないようにゆっくり社外ナビを差し込んで……4箇所でネジ留めします。
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あとは純正のディスプレイオーディオを外したときの逆の順番で、戻していけばいいですね~。
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そうなんですけど、パネルや内張りを付け直す前に、配線類がすべてつながった段階でいちど車の電源を入れてみましょう。
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動作確認ですね。
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そうです。すべて付け直してから、「ナビが動かない!」なんてことになったら大変ですから。
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今回なんて特にディスプレイオーディオ車に、変換しながら社外ナビを付けているもんね……ホントに動くのかな。
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……って、ぜんぜん問題なくサイバーナビが起動しました!
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このようにメーカーオプションのディスプレイオーディオを取り外して、社外ナビに交換することは可能です。
DIY Laboアドバイザー:佐伯武彦
コワモテだけど優しく謙虚な佐伯(さえき)研究員。オーディオイベントでは数々の賞を取っている、腕利きインストーラーだ。●カーデン TEL:0561-35-5015 住所:愛知県みよし市黒笹町西新田1205-1 営業時間9:00-18:00 火曜・水曜定休
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