カーナビに搭載されているHDMIの端子の種類と、変換方法

無線ミラーリングを行う際に、カーナビとミラーリングユニットを接続するHDMIケーブルの選び方。カーナビ側のHDMIコネクターの形状は1種類ではないので、ケーブルを買う前に、端子の種類を知る必要がある。なお形状違いの場合は、変換が可能だ。

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  今日のテーマはHDMIケーブルの正しい選び方について。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  「iPhone・スマホの画面を車のナビに映す無線ミラーリング方法」などを実践する上で、必要な基礎知識です。

  ●アドバイザー：ビートソニック ワタナベ研究員

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  ミラーリングも、HDMIの時代ですからね〜。

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  カーナビ側がHDMI対応ならば、IF30とカーナビをHDMIで接続するほうが、（アナログ接続より）高画質なミラーリングができる、という話（※）をしましたよね。

  ※「HDMIミラーリングのメリットとは？」参照。

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  HDMIケーブルを買ってこなくちゃ。次の休日に、やるつもりなので。

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  ……ところが、カーナビで採用されているHDMIコネクターの形状は、実は一種類ではないのです。

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  ……そんな罠があるんだ。

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  例えば、ビートソニックのミラーリングユニットIF30は、家電などでも標準的に使われているタイプAのHDMIコネクター（↓）を採用しています。



金色の金属の台形コネクターが「タイプA」

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  で、接続相手のカーナビやモニターも、同じタイプAだったとします。



カーナビのHDMI受け口も「タイプA」になっているケース。

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  この場合は、ごく一般的なHDMI延長ケーブルで、両者がつながります。



ビートソニックのHDC2。タイプAとタイプAのHDMIをつなぐ延長ケーブル。

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  「HDC2」は、両端がタイプAのオス型になったケーブルです。



タイプAのオス型の形状。

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  つまりただの延長ケーブル、なんですね。

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  そうです。ごく一般的なHDMIの延長ケーブル。特に端子の変換がいらない場合は、これでつなげます。

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  カーナビ側のHDMIが、タイプDやタイプEの場合もあります。

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  ムムム。
  なんか一気に増えた。

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  まずタイプD。これはMicroHDMIという規格で、端子が小さいHDMIです。


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  この場合は、IF30のタイプAをタイプDに変換するHDMIケーブルが必要になります。



ビートソニックのHDC8。これはタイプAとタイプDの変換用。

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  普通のHDMI延長ケーブルを買っても、つなげられない、という点に注意ですね。

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  そして、最近の純正ナビが搭載しているのがタイプE。


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  なんで！
  次から次へと規格を作るんだ!!

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  え〜っとですね、実はこのタイプEは、自動車用に作られたHDMIの規格なんですよ。

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  え？
  HDMIに自動車用なんてあるの!?

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  タイプEは、カチっとロックがかかる機構になっています。グラグラしないので、振動で抜けたりする心配がありません。



カチ！

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  なるほど。
  自動車用の設計ってそういうことね。

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  だから、自動車メーカーの最新型の純正ナビは、タイプEを採用する例が多いんです。社外ナビでの採用例は、だいたい3割程度といったところでしょうか。

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  つまり今どきの新しい車の純正ナビでHDMIミラーリングをやるとすると、出てくる可能性が高い。

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  そうですね。カーナビ側がタイプEだった場合は、タイプAをタイプEに変換するHDMIケーブルもあります。



タイプAからタイプEへ変換しているのがビートソニックのHDC7

この形状ならディーラーオプションナビにささる例が多い



タイプEのオス側の端子形状。

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  それにしても、タイプEが自動車用のHDMIなら、全部タイプEで統一してくれればいいのになー。

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  タイプEは機器を開発する側からすると大きくて作りにくい、という側面があるのです。自動車メーカーの純正採用は進んでいますが、全体として進むかは未知数です。

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  まあ、業界事情はともかく……HDMI変換ケーブルを使えば、なんとかなるっていう話ですね。

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  さらに、もうひとつやっかいなのが、HDMIの端子の種類は一致しているのに、ケーブルが差し込めないケース。

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  ……そうなるともう、いよいよ、罠ですね。

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  というのもカーナビ側のHDMIの入力口が凹んでいることがあるんですね。こんな風に（↓）


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  これはHDMIケーブルが揺らされたり何かに当たっても、コネクターの端子部分が折れないように保護する、というカーナビ側の設計なんです。

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  ほほう。

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  受け口を狭くして、コネクターが入るギリギリで設計してある。

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  それによって保護しているんだ。

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  もともと自動車用に作られたわけではないタイプAなどだと、カーナビ側でこういう工夫をしたりするんです。

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  なるほどね。

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  しかし、そのせいでHDMIケーブルが差し込めない、ということが起こりうる。

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  端子形状としては、同じタイプAなんでしょう？

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  そうなんですが、中にはコネクターの規格の寸法より狭くて、専用ケーブルしか受け付けない設計のカーナビもあるんですよ。

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  やっかいだなぁ。
  つまり口だけ見たらタイプAなのに……

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  いざ差し込もうとしたら、一般的な規格通りのHDMIケーブルではささらないということもあり得ます。

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  どうしたらいい？

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  差し込めるHDMIケーブルを探すしかないですね。

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  カーナビのHDMI入力口が凹んでいる場合は、買おうとしているHDMIケーブルが差し込めるのかどうか、確認しておく必要がありそうです。