板金塗装をもっと身近に
サフェーサーを磨くときにペーパー目を残さないコツ
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サフェーサーを磨いて足付けするときには、サンドペーパーのペーパー目(傷)に注意しなければならない。ちゃんと細かい番手を選んでも、やり方によっては深い線傷が付いてしまう。そこでプロの板金塗装職人に、ペーパー目を残さない手磨きのコツを教わった。
サフェーサーの磨きによるペーパー目(傷)に注意…!
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「サフェーサーを足付けするときに、磨き残しを出さないコツ」の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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前回はサフェーサーの足付けで、磨き残しが出ないようにするコツについて解説しましたが……
●アドバイザー:ほんだ塗装 本多研究員
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ふむ。
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いっぽうで、磨き作業による線傷にも気をつけたほうがいいですね。前回と逆のことを言うようですが…。
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あれ? そもそもペーパー目が残らないようにするために、目の細かい800番のペーパーを使っているんでしたよね?
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800番のペーパーであっても、使い方を間違うと深い傷を付けてしまいますよ。
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え…?
そんなことあるのか! -
特に注意が必要なのは、あて板を使わずに手作業で研磨しているときです。
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フムフム。
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サンドペーパーで手作業で削るときって、普通には、こういうふうに削ると思うんですが……
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これの何が問題なの…?
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ペーパーって四角いじゃないですか。
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ふむ。
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四角の先端のカドがツンとした状態だと、一生懸命に磨いているうちに、このカドで強めの傷をつけてしまうことがあります。
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うえぇ……。ペーパーのカドでも傷が付くの?
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そうなんですよ。
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その場合は、塗装後に気づくってこと?
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そうなんです。ペーパー目が残るというか、部分的に「線」が入ってしまう。塗装したあとに「なんだこの線は……?」ってなりますよ。
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それは大惨事だなァ。やっぱりあて板を使うべき?
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それもそうなんですが、あて板では磨けない箇所もありますので……
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どうすればいいの?
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手で磨くときのコツとしては、ペーパーのカドを折っておくといいですよ。
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そうすれば、知らず知らずのうちにカドを当ててしまうことはなくなります。
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これだけのことで「カドを当てて、深い傷を付ける」のを防げます。
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ナルホド! そんなカンタンな対処方があるんだ。
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なお、あて板を使っているときは、ペーパーのカドが塗装面側には来ません。
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この状態ですもんね。あて板を使っていれば、まず心配はなさそう。
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そうですね。手で直接磨くしかない場面では、カドを折り曲げておくコツを忘れずに。
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足付けは傷を付ける作業だから「傷を付ける心配」なんてしていませんでしたが……
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まあ確かに、足付けは傷を付ける作業ではあるんですが、強い傷をつけてしまっては、けっきょく色を塗ったときに、細い線みたいのが残ることになります。
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これは覚えておきたい話だ。
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最終的に塗る色にもよりますが、シルバーとかだとペーパー目も出やすいので、特に注意しましょう。
サフェーサーを磨いたあとにやること
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それから、僕がサフェーサーに足付けしたら必ずやることがあります。
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なんでしょうか?
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洗車です。
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ん? いくら本多研究員がキレイ好きとはいえ、なぜこのタイミングで洗車を始めたのでしょうか?
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サフェーサーを磨くと、砂とまでは言わないけど、固めの粉が飛び散ります。
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ふむ。
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それがボディに付くので、なるべく早い段階で、水洗い洗車して落としてしまいたいのです。
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そういえば、今回は特に屋根を研磨したから……
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そうなんです。ボディにサフェーサーの粉が付いた状態で、塗装前の最終マスキング作業なんて始めたら、それこそボディに傷がつく原因になります。
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そういうことか……。
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それから、粉が塗装のときに舞うことも、塗装面へのゴミ付着の原因になる。
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言われてみれば確かに、このタイミングは洗車したいですねぇ。
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「最後にキレイにすれば大丈夫」ではありません。この手の作業中にボディに傷をつけないためには、途中途中で面倒がらずに水洗いすることが大切なのです。
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