板金塗装をもっと身近に

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車の屋根の再塗装は、ダメージレベルによっても料金が変わる

車の屋根の塗装（再塗装）料金を、板金塗装のプロに聞く。この件はさまざまな要因が複雑にからむため「一概にいくらとは言えない理由」を以前に解説しているが、ダメージレベルによって料金が変わる実例をもとに、さらに具体的に解説。

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  「車の屋根を塗装するときのマスキング知識（後編）」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  ここからは車の屋根の再塗装のための準備作業に入りますが、塗り直す屋根の状況によっても道が分かれます。

  ●アドバイザー：ほんだ塗装 本多研究員

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  と言うと…？

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  車の屋根の塗装が劣化しているといっても、どこまでダメージがいっているかは車によって違うので。

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  今回のモデル車（↓）のモヤモヤも、クリアの再塗装だけでは済まないレベルに達しておりますが……


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  とはいえ、この車の屋根の塗装は、ダメージはそんなに深くはないと言えます。

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  お。
  そうなんだ？

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  クリアの下の色の層までダメージを受けているとはいっても、クリア層がところどころ完全に無い、みたいなレベルで済んでいるので。

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  でも部分的には色までダメージがいっているんでしょう？

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  そうですね。だからクリアだけでなく、色から塗り直しにはなります。

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  どうせ色から塗り直すの決定なんだとしたら、下の塗装のダメージレベルなんて関係あるの？

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  おおいにありますね。塗装に入る前までの作業工程がぜんぜん違うから。

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  そうなんだ。

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  実は今回の車のオーナーの「お母さんのセルボ」の屋根も再塗装をしたんですが……そのときはもっと深いダメージレベルでした。

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  「親子で屋根の再塗装」の案件だったのか…。

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  お母さんの車の屋根を修理したら、娘さんも来てくれた、という展開ですね。

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  しかし同じ屋根の再塗装でも、ダメージレベルは母が上だったと。

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  そうなんです。母セルボの屋根は、塗装がパリパリ剥がれてくるような状況でしたから。

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  あらま。

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  塗装がパリパリ剥がれてくるレベルだともう、いったん下の塗装を完全に剥がす、剥離の工程から必要になります。

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  塗装は塗るより、剥がすのがタイヘンっていうやつ。

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  そうそう。完全に削り落としてからでないと、再塗装できないので大変なのです。

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  サフェーサーでフタをして、その上から再塗装……はダメですか？

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  下の塗装が剥がれてくる状況でその塗り方をすると、けっきょくまた塗装が剥がれてしまいますね。

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  そういうことか…。

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  なお、パリパリ剥がれレベルのセルボの屋根の再塗装のみで、塗装料金は8万円強でした。参考までに。

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  では、今回の娘さんの案件ではもう少し安く再塗装してもらえるのかな。

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  そうですね。今回は完全剥離までしなくても、足付けをして、ところどころ傷などにパテを入れて、サフェーサーを吹いて、再塗装……の流れになるので、屋根だけの料金でいうと5～6万円くらいでいけるのではないかと。

※ここでの塗装料金は一例。実際の屋根の塗装料金は、さまざまな要因が複雑にからんでくる。

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「車の屋根の再塗装料金（費用）が、一概にいくら、とは言えない事情」参照。

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  同じような面積の軽自動車の屋根でも、工程の違いで数万円は差がつく可能性があります。

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  なるほど。

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  もちろん、クリア再塗装だけで済むレベルならもっと安く済んだ、ということになります。

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  やはり、車の屋根の塗装が劣化している場合、再塗装を依頼するのは早めのほうがいいと言えそうです。

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  どうせ塗り直すんだからいっしょだろう、と考えて放置するのはリスキーですね。

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  「母レベル」に達する前に動いた「娘さん」は、大正解だったもようです。