バンパー樹脂部の塗装
バンパーの樹脂部(ディフューザーやフォグカバー)を塗装する小技
ディフューザー・フォグカバー・開口部フィンなどの、樹脂パーツの塗装。「いかにも樹脂」な感じを払拭するべく、ボディ同色にする・質感的にプラスチックっぽさを消すなどが定番だが、他にもいくつか塗装方法のパターンがあるので、まずはその解説から。
リアディフューザーやフォグカバーの「いかにも樹脂!」な黒をなんとかしたい
-
どんな車のバンパーでも、だいたい樹脂部ってありますよね。
●アドバイザー:ほんだ塗装 本多研究員
-
ジュシブ?
●レポーター:イルミちゃん
-
ボディ同色に塗装されていない、黒っぽい樹脂の部分のことです
-
あー。
フォグカバーとか? -
そうそう。フロントバンパーでいうと、フォグカバーや開口部のフィンや……
-
リアバンパーでいうと、リアディフューザーなどが定番ですよね。
-
フロント・サイド・リアの各部に樹脂部がある車もあるし、少なくともフロントとリアのどこかには樹脂部がある車は多いですよね。
-
フムフム。……しかし、それがほんだ塗装とどのような関係が?
-
その「バンパー樹脂部を塗装してほしい」リクエストが多いので、今日はその話題です。
-
あー!
そういうことか。 -
「いかにも樹脂の黒です!」の感じだと、どうしても安っぽく見えてしまうので、他の部分と同じに見えるように塗りたい、ということですね。
-
ではボディ同色に塗るってことね。
-
そこはいくつかのパターンがあります。
-
……ほう。
-
「樹脂部をボディ同色に塗りたい」要望はもちろん多いですね。例えば白い車で、黒い樹脂部が気になるから、ボディ同色の白で塗ってほしい……とか。
-
フムフム。
-
あるいは、もともと黒い車であっても、ボディ同色の黒に塗ってほしい、という人だって多いですよ。
-
それって、けっきょく黒を黒に塗るような話ですけど、違いは出るの?
-
樹脂の黒ではなくて、バンパー面と同じように見える「艶々の黒」に塗るわけですよ。
-
そっか。
樹脂の黒って、プラスチッキーだから。 -
あるいは、今回紹介するケースのように、「樹脂部をレクサスのガンメタで塗りたい」なんていう人もいます。
-
レクサスのガンメタ?
-
依頼主の車はレクサスGSなんですが、グリルの部分は純正でもともとガンメタなんですよ。ボディ色ではなくて。
-
しかしフォグカバーやバンパー開口部、リアディフューザーは「樹脂の黒です!」っていうノリのままなのです。
-
う〜ん。
惜しい感じ。 -
だからグリルのガンメタと同色に塗って統一したい、ということです。
-
なるほどね!
それなら純正風で質感も上がる。 -
そうです。バンパー樹脂部の塗装といっても、こだわり方には何パターンかあるのです。
フォグカバー
バンパー開口部フィン
リアディフューザー
✔ 今回のモデルケース。樹脂のリアディフューザーやフォグカバーや開口部のフィンを、レクサスのガンメタで塗りたい。
樹脂部のシボ(模様)をあえて残して塗装したい人もいる
-
もっと細かいことを言うと、樹脂部の塗り方は、ユーザーさんの希望によって、少し変わってくる部分があります。
-
なんのことでしょう?
-
通常だと「バンパーのボディ同色部分と同じように、ツルツルの状態にしたい」要望が多いです。
-
それが目的ですもんね。
-
しかし、中にはあえて樹脂感を残したいという人もいるんですよ。
-
樹脂感を残す???
-
樹脂の表面は、ツルっとはしていない。凹凸感があって、ザラザラしていますよね? これはいわゆる「シボ加工」がされているから。
-
模様のことですね。
-
そのシボ加工の模様を、そのまま残したいという人もいますよ。
-
ホー。
そんなところに分かれ道があるのか。 -
そういうリクエストの場合は、通常塗装のようにサフェーサーを吹くと、平らになってしまいます。サフェーサーが凹凸を埋めるので。
-
ああ、そうか。サフェーサーでシボの模様がなくなってしまう。
-
そうなんです。
-
下地を整えすぎてもダメみたいな。
-
ですね。だから、フォグカバーやリアディフューザーといったパーツは、シボ感を残したいならあえてサフェーサーを吹かずに塗装することもあります。
-
へー。
そんな塗り方アリなんだ。 -
FRPパーツと違って、純正の樹脂パーツには巣穴などもありませんからね
-
なるほどね。
その意味でもサフェーサー無しでいける。 -
逆にそのシボを取って、ツルっとさせたい場合は、サーフェーサーを入れて削る手法で、埋めてしまいます。
-
そのような塗り方をすれば、他の部分と同じようになるのかな?
-
なりますよ。塗り終わったときには、バンパーの他の面と同じツルツルの仕上がりになる
-
それは確かに、好みのモンダイだ。どっちがいいだろう?
-
あとは、予算の問題ですかね。
-
予算?
-
サフェーサーを入れて削って、という作業を繰り返して平らにするほうが、工程が多くなります。
-
そりゃそうだ。
-
元の樹脂部の具合にもよりますが、シボの模様が深いと、2回サフェーサーを入れる必要があったりもしますし。
-
……ということはつまり、樹脂感を残すパターンのほうが安く塗ってもらえるってこと?
-
もちろん、そのほうが安くは塗れますね。だから予算に応じて考える手もアリだとは思います。
-
では料金交渉に入る前に、そもそも、リアディフューザーを塗装する場合の料金はいくらなんでしょうか?
✔ 通常のパーツ塗装では、下地塗料として白やグレーのサフェーサーを吹く。
ほんだ塗装で、DIYラボ連動キャンペーン実施中…!
電話でもメール相談でも、最初に、「DIYラボを見た」と言えば、「塗装代」や「取り付け工賃」が10%オフになる。「パーツの持ち込み塗装」の料金交渉も柔軟に応じてくれる。
DIY Laboアドバイザー:本多 順
ワンオフ加工と塗装のスペシャリスト。エアロパーツ取り付けも仕上がりにとことんこだわるタイプ。超がつくキレイ好きでもあり、安心して車を預けられる。●ほんだ塗装 TEL:0564-58-5808 住所:愛知県岡崎市坂左右町堤上101-3 営業時間10:00~21:00 水曜定休 メールはこちら
関連記事
- リアディフューザーの塗装料金の目安と、値下げ交渉する余地
- リアディフューザーやフォグカバーを塗装する場合の注意点
- 塗装が必要な「パーツ持ち込み」で、ユーザーが注意すべきこと
- エアロパーツの塗装料金(費用)を調べる前に知っておくべきこと
- 車のパーツの塗装料金(費用)を下げたいときの価格交渉術(?)
- ブレーキキャリパー塗装の基礎知識。塗るメリットとデメリット
- ブレーキキャリパー塗装は、足付けをしっかりやらないと剥がれる
- ブレーキキャリパー塗装料金はいくら? 分解整備にかかる費用も…
- サフェーサーとは? 塗装前にサフェーサーを吹く意味はなに?
- 塗装の色合わせ(調色)方法。プロのコツ
- ホイール塗装は剥がれるリスクが高い
- 車のラッピング剥がし。「剥がせば元通り」は本当か?
- 発泡ウレタン講習スタート╱DIYにもおすすめの造形術をプロに学ぶ