LEDテープライトを車に取り付けする下準備(配線加工)
LEDテープライトは汎用品。買ったそのままの状態では車に取り付けられないので、まずは下準備の配線加工から。今回は実践作例としてアンダーLEDを作るのだが、それ以外の用途でも「LEDテープライトの配線加工」は必要な基礎知識。覚えておくと便利なのだ。
汎用LEDテープライトは、買ったままの状態では車に付けられない
-
「LEDテープライトを車に付ける」連載2回目。今日は、取り付け方法を実践で教わります。
●レポーター:イルミちゃん
-
作例は、車のフロントバンパー下を光らせるアンダーLED。材料として、1メーターのLEDテープライトを用意しました。
●アドバイザー:イルミスタ・野本研究員
-
しかし買った状態のLEDテープライトでは、車に取り付けることができません。下準備が必要です。
-
下準備って?
-
購入時のLEDテープライトには、DCコネクターが付いていることが多いのですが……
-
ホー。今どきのLEDテープライトは、配線切りっぱなしじゃないんですね〜。
-
連結したり、コントローラー類とつなぐときは便利ですね。けれど、車に直接取り付ける時は不要なんです。
-
いらないんだ。
せっかく付いているけど……。 -
だから片側は、切り落としてしまいます。
-
このとき配線はできるだけ残します。その分、延長コードが短くて済みます。
-
あの〜、この作業って、どっち側のDCコネクターを落とすんですか?
-
今回は両側とも使わないので、どっちでもいいです(※反対側もどうせ完全に切り落とすことになる)
-
車に付ける時は、どっちのコネクターも使わないのか。
-
2本連結したい場合を除けば、そうですね。
イルミスタの「5050テープLED 60LED/1m クリアドーム(防滴) 1m」。たくさん使う人は5mバージョンを選ぼう。
ニッパー等でチョキンと切り落とす(片側)
この状態のほうが都合がよい
車外に取り付けるなら、末端の防水処理が重要
-
今回は1メーターのLEDテープライトを、1本モノとして単独で付けようとしています。
-
フロントアンダーLEDとして、フロントスポイラー裏に付ける予定です。
-
今回は、反対側から出ている配線とコネクターも不要なので、こっちは完全に取り去ってしまいます。
-
次は、裸になったLEDテープライト末端部の絶縁処理。方法は2つあります。
-
フムフム。
-
ひとつは収縮チューブを使う方法。もうひとつはこのまま車体に取り付けして、取り付け後にシリコンコーキングを盛る方法。
-
後からシリコンコーキングでもいいんだ。
-
末端部は、製造段階でシリコンが盛られている(絶縁処理)ので、シリコン同士でくっつきます。ただし、乾燥に時間がかかる。
-
なるほど。
確かに乾きにくそうだな。 -
収縮チューブを使う場合の注意点としては、今回は水がかかる場所に付けるので、防水タイプが必要です。
-
へぇ〜。防水タイプの収縮チューブなんてのがあるのか〜。
-
中にノリみたいのが入っていて、それで防水処理できる。車外で使うLEDテープライトの仕込みには便利です。
-
太さもいろいろあるみたいですが……
-
今回は、LEDテープライト末端をまるごと覆って絶縁処理します。なので、太めのタイプが必要ですね。
-
ここの場面で使ったのは……
-
「SA2-3」(10.9ミリ)のタイプです。
-
LEDテープライトの幅が、10ミリだからか。
-
そうなんです。配線の延長部分などには、もっと細い「SA2-1」(5.8ミリ)などが便利ですね。
-
フムフム。
メモっておこう。 -
「SA2-3」のスミチューブを、1センチ位の長さで切り出します。
-
細かい話をしますと、この防水収縮チューブ、ドライヤーの熱量程度ではなかなか収縮しなかったりします。冬場は特に。
-
じゃあ、ライターで火あぶり?
-
ただ……外で作業していると、ライターの火って風に流されるでしょう。
-
そして火が指に当たってアチチ!
-
そうなんですよね。だから僕はいつもターボライターを使っています。でもパワーがあるから、燃やさないように注意ですね。
-
なるほどね〜。
良い子は注意してマネしましょう♪ -
そしてもう一つ注意! LEDテープライトに幅があるせいで、熱であぶって収縮させただけだと、末端の口が開いている状態(↓)です。
-
これでは水が入ってしまいますよね。
-
ぜんぜん防水処理になってませんね。
-
そこで!
さらに熱であぶって…… -
ラジオペンチでギュ!! っと、口をつぶします。
-
ハミ出たノリ(↑)が気になる人は、切ってしまいます。なお、僕も気になるタイプ。
-
これで末端部の処理も完璧!
-
収縮チューブで末端処理するときは、当然ながら一番端のLEDチップにかからないように注意しましょう。
-
……というわけで、下のような状態になりました。
-
ここまでが、LEDテープライトを車に付けるための仕込み処理。
-
次はなにを?
-
延長コードを付けます。どの位の太さの配線を選ぶか? などの注意点は、次の記事「LEDテープライト延長用の配線はどれがいい?」を参照してください。
ターゲットはフロントバンパー下のアンダーLED
根元のチューブを切り開く
配線を根元から切り落とす
こういう状態にする
スミチューブSA2(防水型 熱収縮チューブ)
太さの違いで4種類ある。今回使っているのは、写真の2種類で、「SA2-3」(10.9ミリ)と「SA2-1」(5.8ミリ)。詳しくはエルパラHPの「スミチューブSA2」を参照。
短く切り出して末端部にかぶせ…
熱であぶって収縮させる
未防水
ギュ!!
完全に密閉できた!
DIY Laboアドバイザー:野本貴之
光ドレスアップの専門店・イルミスタ店長。LED加工や打ち替え、アンダーLEDを得意とする特殊なプロショップ。仕事ぶりは極めて職人気質で丁寧。部品のみの販売も行っている。●イルミスタ 住所:埼玉県三郷市上彦名540-3 営業時間12:00〜21:00 月曜定休(祝日の場合翌日)
関連記事
- 車用のLEDテープライトってどれのこと?
- LEDテープライト延長用の配線はどれがいい?(AWGの意味は?)
- LEDテープライトの配線を延長する方法
- LEDテープライトを車に取り付ける方法/アンダーLED編
- 車からLEDテープライトの電源を取る方法
- LEDテープをカットしたときの防水処理方法
- サイドステップ奥にアンダーLEDを取り付ける方法
- 車外(腹下)LEDの配線取り回し方法
- LEDテープの電源を、リレーを使ってバッテリー直結で取るには?
- アンダーLEDをサイド・リアまで組むなら知っておくべき話
- アンダーネオンLEDを、DIY取り付けする時の注意点まとめ
- グリルLEDイルミネーション取り付け方法╱キレイに光らせるコツ
- アンダーLEDをやる前に知っておくべき! LEDテープの防水性能
- LEDテープライトの種類と選び方。明るいのは? おすすめは?
- RGB LEDテープライトの配線方法/取り付け方法
- カットしたLEDテープライトを再利用する方法(配線付け直し加工)
- LEDテープライトを連結する方法(2本のつなぎ方)
- 12VのテープLEDを家(AC100V)で光らせるには?
- LEDテープライトをモバイルバッテリーで光らせるには?
- その他灯火類の「色」ルール。保安基準をひも解くと…