車用のLEDテープライトってどれのこと?
車にLEDテープライトを取り付けたい! まずは材料を揃えよう……と思ったら、いきなり「壁」。LEDテープライトは汎用品なので「車用」などと、わかりやすく書いていないのが普通。そこで、車向けのLEDテープライトのきほんを解説する連載がスタート。
12V仕様だから車用LED、というわけではない
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この連載では、「車にLEDテープライトを取り付けるためのきほん」を教わっていきます。
●レポーター:イルミちゃん
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できるだけ分かりやすく、カンタンに説明します。
●アドバイザー:イルミスタ・野本研究員
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まずはLEDテープライト選びですが……数が膨大過ぎ! 初心者には、すでにここから「壁」なんですね。
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LEDテープライトは、汎用品ですよね。
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ハイ。車に付ける人もいるし、バイクに付ける人もいるし、家で使う人もいる。お店の照明にも使いますよね。
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車に付けたい人は、「車用」を探すと思うのですが……
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うーん、でも普通のLEDテープライトには、「車用」などと書いていないですからねぇ。
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書いていないのか。
初心者にキビシめだなぁ。 -
LEDもLEDテープライトも、汎用ですから。
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えーっと……。
それでは、12Vが車用? -
LEDテープライトはだいたいDC12Vですよね(5Vなどもありますけど)。
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(-""-;)ムッ……。
じゃあ、どれを車に付けてもいいんですね! -
車に使う用途に向いているLEDテープライト、ということなら、「答え」はありますよ。
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それですよ!
みんなが知りたいのは。
LEDテープライトと言っても膨大にある
LEDチップの違いなどで膨大なバリエーションが存在。
車外に付けるなら「防水」か「防滴」タイプ
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アンダーLEDなどのように車外で使うのであれば、理想は「全灌(ぜんかん)防水LEDテープライト」ですが……
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アンダーLEDは、水がバシャバシャかかりますからね〜。こういうのを使えば安心です。
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そうなんですけど、イルミスタ(※光モノ専門プロショップ)では、毎回コレを車に取り付けているわけではない。
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え?
なんでですか? -
まず、全灌(ぜんかん)防水LEDテープライトは、白と電球色とRGBしかないからです。(※以前はRGBもなかったが、今はある)
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色の選択肢が少ないんだ。
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だから青や赤やピンクなど、そういう単色を使いたい場合では、防水性能は下がるけれど、「防滴タイプのLEDテープライト」を使います。
水中使用も可能なレベルの防水LEDテープライト
防水等級「IP68」クラスのLEDテープライト。ラインナップはエルパラHPの「全灌(ぜんかん)防水LEDテープライト」参照。
そこそこの防水性あり。カラーも豊富な「防滴タイプ」
イルミスタの「5050テープLED クリアドーム(防滴)5m」。
LEDの搭載数が多い30LED/mタイプと、60LED/mタイプがある。1mバージョンも選べる。
RGB-LEDの防水タイプを車外で単色使いはイマイチ?
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でも野本研究員、今は防水タイプのRGBフルカラーLEDテープライトがあるんだから、それを付けて、好きな色に固定して使えばいいのでは?
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考え方としてそれもアリなんですけど、それだと明るさが犠牲になります。
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え?
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RGBのLEDテープライトは、3チップの掛け合わせで色を調色しているので……
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青の単色で使う時には、光っているのは1チップのみ。単色の青の3チップLEDには、光量で劣るのです。
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ということは、例えば「青」と決め打ちでアンダーLEDをやるなら……
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3チップ単色の青のLEDテープライトが、一番明るいのですよ。
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RGBタイプの青点灯だと明るさが1/3になる、ということではないのですが、感覚的に言うと単色の6〜7割程度まで明るさが落ちますね。
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なるほどね〜。
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3チップの単色LEDテープライトの中でも一番明るいのは、チップ搭載数の多いタイプなので……
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どっちが良いかは好みですが、アンダーLEDなどは明るさを求める人が多い。
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でしょうね。
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そこで本命になるのは「1メーターに60個の3チップを搭載した防滴タイプのLEDテープライト」というケースが多いと思います。
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選択のポイントをまとめると、こうなります(↓)
3つのチップの発光具合で色を変えている
単色なら3チップとも青に光る
1mあたり3チップ×30個
1mあたり3チップ×60個
✔ 車の外装に向いているLEDテープライトとは
●できれば「防水」、最低でも「防滴」タイプ
●色を変えないなら単色のほうが明るさで有利
●アンダーLEDなどは3チップの搭載数の多いものが人気
防水タイプは両面テープが使えない
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「防水」よりも「防滴」のほうが扱いやすい理由は、もうひとつあります。
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フムフム。
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LEDテープライト全体がシリコン覆われた「防水タイプ」は、両面テープで貼り付けできません。
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ええ!!?
両面テープで付かないッ!? -
素材の相性の問題ですね。両面テープは剥がれてしまいます。
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じゃあ防水タイプは、けっきょく車で使えないのでは? ヘンな話だ。
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いや、そこで防水タイプを使うときは固定方法を工夫するんですよ。両面テープは使わないで固定する。
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どうやって?
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アルミバーなどを使って、そこにLEDテープライトを固定した上で、車に取り付けするんです。
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へ〜。
こういう材料を併用するのか。 -
LEDテープライトの放熱にもなるので、寿命も延びますよ。
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なるほど。
そんなメリットもあるんだ。 -
ただ、DIYで取り付ける難易度が上がりますが。
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手間も増える……か。
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それと、例えばグリル裏にLEDテープライトを仕込もうとする時。アルミバーを使うような場所が、なかったりもします。
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むむ。
スペースの問題も浮上。 -
そういう場合は、防滴タイプのLEDテープライトで、両面テープ固定のほうが向いていますよね。
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なるほどね〜。
付ける場所の都合もあるんだ。 -
ただし、両面テープで貼る場合でも、LEDテープライトに付いている「紙の両面テープ」のまま車体に貼るのはオススメできません。
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……え?
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車に付けるときは、それだと剥がれやすいので。
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……ウーム。車への固定方法は、とても重要! この記事は「LEDテープライトを車に取り付けする下準備(配線加工)」に続きます。
全部がシリコンで覆われた「防水」タイプ
オモテ面だけシリコンで覆われた「防滴」タイプ
イルミスタの「アルミ平角棒 10×2×1m」
両面テープは最初から付いているけれど……
DIY Laboアドバイザー:野本貴之
光ドレスアップの専門店・イルミスタ店長。LED加工や打ち替え、アンダーLEDを得意とする特殊なプロショップ。仕事ぶりは極めて職人気質で丁寧。部品のみの販売も行っている。●イルミスタ 住所:埼玉県三郷市上彦名540-3 営業時間12:00〜21:00 月曜定休(祝日の場合翌日)
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