スマホをヘッドユニット化しよう作戦(第6回)
ナビ代わりにスマホをヘッドユニット化╱車への取り付け作業(後編)
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スマホをナビとして使う方法・リアル作業の後編。ナビ代わりにスマホを使うなら、取り付ける場所がとても重要。ここでは「見やすく」「保安基準にも抵触しない画面位置」として、DINスペースを活用した付け方をガイドする。
ナビ代わりにスマホを使うならDINスペースを活用した取り付けを
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「ナビ代わりにスマホをヘッドユニット化╱車への取り付け作業」の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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前回の配線作業で、マイクロパワーアンプPA2は車に取り付けできました。
●アドバイザー:ビートソニック ワタナベ研究員
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PA2さえ取り付けられれば、そこからスマホまでのつなぎ方は、以前に勉強した通りですね。
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で、今回のメイン作業は、スマホ(あるいはタブレット)の固定です。
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ふむ。
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せっかくナビを取り外してスマホやタブレットに置き換えるのですから、ナビスペースを活用しつつ見やすい位置にセッティングしましょう。
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そこで登場するのが、例のスタンドね。
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このスタンドはどうやって取り付けるのでしょう?
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取り外したナビ本体に付いているステーを使います。
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おお、そういうことか。
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まずはナビ本体からステーを取り外します。
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なお、ステーをQBG15に付け替えるとき、ナビとステーを固定していた純正ネジは使えません。
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そうなの?
なんで? -
この場面は相手が樹脂なので、タッピングビス(スクリュー)でないとダメです。QBG15に付属している「短いほうのネジ」を使います。
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それからQBG15の左右のミミ(付属品)を付けるときには、ミミ用に付属している「長いほうのネジ」を使いましょう。
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使うネジは、締める場所ごとに厳密に決まっているんですね。
ビートソニックのスマホ・タブレットスタンド・QBG15
スマホ取り付け位置は「前方視界基準」に注意
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ところで前にも言いましたが、QBG15は「1DINサイズ」のスタンドです。
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そういえば、ナビを外した2DINスペースだと空間が余るから、小物入れも付けましょうとか言ってましたね。
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そこでの注意点ですが、QBG15を上段にするか下段にするかで、スマホやタブレットの最終的な位置も変わってきます。
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ふむ。
高さが変わってくるから。 -
ですので、そこを考えながら、QBG15を上下どちらのDINスペースに付けるかを決めます。
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普通に考えて上側でいいんじゃないの? この場合は。
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いや、しかしそこは、組み合わせるスマホ(タブレット)によっても変わってくるかと。
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フムフム。
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例えば、上方向にスマホやタブレットが出っ張ってしまうようなダッシュ形状だとすると、前方視界基準のルールに抵触する可能性があります。
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前方視界基準!
ありましたね。そんなルールが。 -
今回はスマホまたはタブレットのヘッドユニット化が目的ですから、けっこう画面の大きいタブレットを付けたい人もいると思うんですよ。
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そりゃそうだ。
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となると、QBG15と組み合わせるホルダーにもよりますが、スタンドを上段に付けてしまうと、ホルダー側でどう調整しても前方視界基準のルールに抵触してしまう……なんていう事態は考えられます。
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大きめのタブレット縦置きとかだと危ないかも!
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その場合はQBG15を下段にして、上段を小物入れなどにしておくほうがよいかと。
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そっか。
なるほど。 -
いっぽうスポーツカーなどだと、下側にタブレットがくるとシフト操作で干渉するかも、といった懸念もあります。
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あ~、そういう心配もありますね。
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ですので、車種ごとのダッシュの高さですとか、端末の画面サイズ、ホルダーの種類によって、スタンドを上下どちらにするべきかは変わってくるということです。
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最終的な画面位置をイメージしながら決めなくては。
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そうです。この段階でなんとなく「上にしておこう」みたいな付け方をすると……
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車に取り付けたあとでまたやり直しになるという……。
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ハイ。
そういうことですね。 -
今回はQBG15を上側に付けました。
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なおQBG15の小物入れスペースの奥にはスリットが切ってあって配線が通せるようになっています。
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ほほう。
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最終的にスマホやタブレットに接続するUSBケーブルは、裏側に通せますよ。
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あ、これはいい!
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ですので車両に取り付ける前に、USB DACあるいはDAC内蔵ポータブルアンプとの接続に使うUSBケーブルは、通しておきましょう。
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全部隠して、USBケーブルだけがオモテに出てくる状態にするわけですね。
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そして最後に重要な注意点があります。
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ふむ。
まだなにか…? -
QBG15を取り付けて、ステーを車体側に固定するときには、忘れずにマイクロパワーアンプPA2のアース接続をしましょう。
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アース接続だけ後回しにしているため、これは忘れるやつです。
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いかにも…。
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参考までに今回は一例として、私のオススメのホルダー組み合わせ例を紹介しておきます。ほんの一例ですが。
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QBG15+QBG59の組み合わせは、7インチ~10.5インチまでのタブレットをヘッドユニット化したいときにオススメです。
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いっぽうスマホホルダーにも、ワタナベ研究員のオススメがありましたね。
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BSA29はスマホの自重で勝手にホールドする仕組みなので付けるときにラクです。毎日のこととなると、けっこうポイントかなと。
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QBG15+BSA29の組み合わせは、ナビ代わりにスマホをヘッドユニット化するのにピッタリだ。
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とはいうものの、QBG15スタンドはビートソニックの他ホルダーとも組み合わせ可能ですので、いろいろな条件に合わせて理想の画面位置を追求できると思います。
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ストレスのないスマホ&タブレットのヘッドユニット化のためには、見やすくて、保安基準にも抵触しない画面位置を決めることが重要ですね。
✔ こういう状態だとNG…!
何がどうNGなのか? その理由は「タブレットやポータブルナビを車に取り付ける時にからむ保安基準〈前方視界基準〉とは? 」参照。
DIY Laboアドバイザー:渡邊悠二
カーエレクトロニクスの雄、ビートソニックにおける技術部のホープであると同時に、同社の「顔」としての活躍も期待される人物。プログラマー出身で、ITにも車にも強いが、いちばん得意なのは料理という説も。●ビートソニック TEL
0561-73-9000
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