スマホと車
カーナビアプリ(スマホ)の音声案内を、車のスピーカーから出す方法
スマホのカーナビアプリを使う人に、耳よりな情報。『ポーン♪ 300メートル先、左方向です』……などの音声案内を、車のスピーカーから出せる技だ。思いのほか、カンタンなのもポイント。
スマホのカーナビアプリの音が、車のスピーカーから出ればいいのに
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最近は、車載ナビの代わりにスマホのカーナビアプリを使っている人も多いと思いますが、そういう人にオススメの技があります。
●アドバイザー:ビートソニック ワタナベ研究員
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それは私も聞いておきたいです。
●レポーター:イルミちゃん
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カーナビアプリの音声案内についてなんですけどね……。
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ポーン♪
300メートル先、左方向です。 -
それそれ。普通だと、その音声案内は、スマホのスピーカーから出ている音ですよね。
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そりゃそうですね。
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車のスピーカーから音が出る車載ナビに比べると、スマホのカーナビアプリの音は、さみしいでしょう?
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確かにね。(でもスマホで代用しているんだから、仕方ないよね)
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ところが、スマホナビの音声案内を、車載スピーカーの音声ラインに割り込ませることもできるんですよ。
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そんなことできるの!?
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できます、できます。
それも意外とカンタンです。 -
カンタンって……どの位ですか?
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カーナビの脱着ができる人なら、できるレベルですね。
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ほほう。
純正ナビの音声信号に、スマホの音声案内を割り込ませる
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音声を切り替えるといっても、まさかずーっとスマホの音声を出しつづけるわけにはいきませんよね。
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それだと、純正のオーディオとかラジオとかテレビの音が聞こえなくなる。
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そうですよね。ここで必要なのは、「カーナビアプリ側が音声案内をするときだけ、一時的にそちらに音声を切り替える」というアクション。
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それは好都合。
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そのためには「割り込んできた音声を引き金にして、音声ラインを切り替える」セレクター的なものが必要です。
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フムフム。
なるほど。 -
それがビートソニックのPNSシリーズです。
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コレを使うと「純正ナビ→純正スピーカーラインへの、音声割り込み」ができるんですよ。
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フムフム。
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例えば、まずポーンのような音が出るナビアプリだとすると、その最初の音声信号を合図に、切り替えるんです。
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つまり自動で勝手に、スマホナビの音声案内に切り替わる。
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そうです。
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では、どうやって戻るの?
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2秒程度、音声が流れて来ない状態が続くと、元の純正オーディオラインに戻す仕組みなんです。
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へー!
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スマホとユニットの接続はカンタンです。イヤホン端子(イヤホンジャック)が付いているので。
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そっか。スマホには、必ずイヤホン出力端子が付いているから……
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そうです。付属のイヤホンケーブル(オス-オス)を使って、両者をつなぐだけでいいのです。
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取り付けもシンプル。このPNS1(またはPNS2)を、純正ナビの後ろのカプラーに割り込ませればいいのです。
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つまりカプラーオン取り付けなんだ。
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イヤホン端子は、iPhoneやAndroidスマホはもちろん、ポータブルナビにも付いていますよね。
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あれ、コレってもしかして、ポータブルナビの音声案内にも……
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使えます。というか、もともとのターゲットはポータブルナビだったんですよ。だから何年も前から、この製品はありました。
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……それを、スマホのカーナビアプリ用として、ワタナベ研究員が発掘してきたってことね。
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まあ、そうですね。今どきはそっちの用途で使う人のほうが多いかな、と思いまして。
ビートソニックのナビ音声自動切替器PNSシリーズ。トヨタ・ダイハツ車用のPNS1と、ホンダ・スズキ車用のPNS2がある。
ごく一般的な3.5Φのイヤホン端子が備わっている。
イヤホンケーブルも付属。
リアル配線図
スマホの音楽アプリの音も、車のスピーカーから出せる?
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スマホの音声を割り込ませることができるということは、スマホの音楽アプリも、これで聴けるってこと?
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できることはできますが、音楽のことを想定した製品ではないのです。
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でも音声信号を検知して、車のスピーカーから音を出すんでしょう? 音声案内に限る必要はないのでは?
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そうなんですが、あくまでもポータブルナビや、ナビアプリの音声案内の割り込みを想定しているため、2秒間程度、音声信号がこないと、元の純正ラインに戻る仕組みなんですね。
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フムフム。
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音楽の場合だと、2秒間以上、無音になる場面とか、曲の最後のほうでフェードアウトして音が小さくなっていく場面とか、あるじゃないですか。
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あー!
そういえば。 -
そういうところで意図せず切り替わってしまうので、音楽用途としては適切ではないのです。
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そういうことか〜。
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それと切り替わるのはあくまでもフロントスピーカーの音声のみで、リアスピーカーは切り替わらない。
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なるほどね。あくまでもカーナビアプリの音声案内向きの仕様なんですね。
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そうです。ただし、もうひとつ仕掛けがありまして、青い線が1本出ているんですが……
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えーっと、つまり、純正ラインに自動で戻さないってこと?
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ハイ。この青に電源を取り、間にスイッチなどをかませておけば、スマホ側の音声に固定しておくことはできます。
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ほほう。つまり手動切り替えにできる。
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この使い方ならば、音楽アプリで音楽を聴くとか、ポータブルナビのテレビの音を、車のスピーカーで聴くことができます。
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いろいろ、考えてあるなァ。
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ベースとしてナビの音声案内用なので、「イイ音で聴く」という話はとりあえず置いておいて……簡単につなげるのが、この方法の利点ですね。
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音質にこだわるなら、「スマホの音楽を車のスピーカーで(イイ音で)聴く方法」のほうがいい。
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そういうことですね。対して、イヤホン端子でスマホとつがる手軽さが、今回の方法のメリットです。
この青に12Vの電気を流すと、強制的に割り込み音声ラインに切り替えることができます
DIY Laboアドバイザー:渡邊悠二
カーエレクトロニクスの雄、ビートソニックにおける技術部のホープであると同時に、同社の「顔」としての活躍も期待される人物。プログラマー出身で、ITにも車にも強いが、いちばん得意なのは料理という説も。●ビートソニック TEL 0561-73-9000
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