東京オートサロン2019ルポ
タッチペンと缶スプレーのイイトコ取りが、新手のタッチガン補修
車の小傷隠し補修も、進化している。東京オートサロン2019のホルツブースで見つけたタッチガンは、補修アイテムの最先端。過去にタッチペンでやってみたけれど、うまくいかなかった……という人も、試してみる価値あり。
東京オートサロン2019ルポ。ホルツのブースからお届けします
DIYラボ レポーター:イルミちゃん
タッチペンと缶スプレーの中間的な存在が、ホルツの新型タッチガン
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ホルツって、あの補修のホルツ?
●DIYラボ別館 ユキマちゃん
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そうそう。
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……そういえば、年末にラボの営業車ぶつけたの、思い出した。
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……。そんな報告、総務の私のところに上がってなかったけど?
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あ! ……い、いや、まあ、黙っていれば分からない程度の小傷なのよ。
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……ふざけないで。
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ホルツのせいで、完全にヤブヘビだわ。
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さては、タッチペンで補修して、隠蔽する気だったのね。
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そんなの、できるわけないじゃない!!
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なんでよ。
小傷なんでしょ? -
そうだけど、私が補修すると二次被害で大変なことになるのよ?
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二次被害?
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タッチペンを、使うと筆ムラで汚くなったり……
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……。
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かといって缶スプレーを使うとタレたり、関係ないところまで塗料が飛んだり……
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……。
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数多くの失敗から学んだ経験としては、初心者に補修は難しい、という現実ね。
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初犯じゃないんだ。
ようするに。 -
だから、補修しないほうが、逆に隠蔽しやすいの。
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そんなユキマちゃんには絶対紹介したくない新作アイテムが、タッチガンね。
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タッチガン? ガンで吹く気? だから、スプレーは難しいって!
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……といっても、使うのは筆塗り塗料のカラータッチなので、あくまでもお手軽補修のジャンルです。
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なにそれ。
どういうこと? -
ようするに筆塗り塗料であるホルツのカラータッチを、タッチガンにセットすると……
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超極細ミストの塗料が吹ける、というもの。
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ホホウ。しかし、それって缶スプレーと同じ失敗をする気が……
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従来の缶スプレーを使った塗装とは、ちょっと違うのよ。
ホルツのタッチガン エアープラスに、従来品のカラータッチを組み合わせて使う。
缶スプレー塗装はテクニックが必要だが、タッチガンはお手軽塗装
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タッチガンのポイントは、スポット噴射であること。
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スポット噴射?
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広範囲に飛び散る従来のスプレー塗装と違って、ごくごく狭い範囲に噴射するのです。
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そのため、面倒な養生作業がいらなかったりする。
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ヤル気が出る話ね。
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それと霧(ミスト)が細かいからタレにくい、という意味でも扱いやすい。
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へー。
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塗料は従来のカラータッチを使えるから、豊富なカラーラインナップを全部使える。
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ホルツのカラータッチって、何色くらいあるのかな?
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300色ぐらいあるらしいわよ。
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ウーム。
まさにイイトコ取りだ。 -
缶スプレーは使い慣れた人でないと扱うのが難しいけど、初めて吹くような初心者でも扱える……というのがタッチガンのコンセプトね。
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これなら、だいぶ補修のハードルが下がるね!
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ただし、会社の車をぶつけたら、会社に報告するのが先ですから。
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……分かってるよぉ。
水性ペイント+タッチガンなら、やり直しがきく
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しかし、ユキマちゃんクラスは、タッチガンでも失敗するかも知れない。
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……ひどい。
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それなら、タッチガンの水性バージョンで、水性ペイントというのもあります。
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水性?
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そうです。
水性の傷隠し。 -
この中に、水性ペイントが入っている。
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ねぇ、水性だとなんかイイコトあるの?
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水性の特長として、乾く前なら水で落とせる。
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やり直しがきくってこと?
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そうなんです。
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……でも雨が降ったら、溶けるってことでは?
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そんなわけないでしょ。完全に乾いてしまえば、雨が降っても洗車しても落ちないんだけど、塗った直後……5分、10分の間なら水で落とせるのよ。
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スゴイな、それなら何度もやり直せば、私でもいつかは上手くいく!
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ただし、白、黒、シルバーしかないので、近似色を選んで使う簡易補修ね、
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……厳密な色合わせは無理ってことか。
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ようするに、もうちょっとしっかり補修したいなっていう人は、自分の車と同じ色を選べる通常のカラータッチを使いましょう、ということね。
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300色の水性塗料出してほしいなァ。
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ホルツもさじを投げそうなワガママぶりね。
タッチガン・水性ペイント。
スポット補修に便利な、ミニオプションが充実
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ところで今回のタッチガンは、あくまでも小傷のスポット補修用途です。
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その点は、タッチペンと同じなんだ。
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ということは、オプションアイテムもそんなに量は、いらないわけですよ。
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オプションって?
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塗る前の下地処理シートとか、塗った後のツヤ出しシートとか……。
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ほお。
そんなのも用意してあるんだ。 -
それらが全部、ミニパッケージで用意されているのもポイント。
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パテまであるのか!
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そうそう。「ちょっとパテで埋めたい」なんていうとき、ミニパテセットがあるし……
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簡易的なわりには本格的というか、気が利いてるなァ。
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やり直しシート、なんていうシートもあります。
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素晴らしいネーミング。
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これを使えば、水性ではない通常カラーのタッチガンでも、けっきょく落とせるわけですね。
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まるで未来の道具ね。
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このように、DIY補修の難易度はどんどん下がっているのです。
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総務に報告して怒られるより、チョイチョイっとお手軽に隠蔽できる時代ね!
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あー、やっぱし、ユキマちゃんには紹介するんじゃなかった。