LED自作の知識
整流ダイオードを直列接続する意味は…?
整流ダイオードの直列接続。その効果は電圧降下が倍増することで、過電流の防止が目的だ。そこでLEDテープに整流ダイオード2本を直列に接続して電圧を測り、狙いどおりに電圧が下げられるかどうかを実験した。
整流ダイオードを直列接続すると電圧降下が倍増する
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一般的なDC12V仕様のLEDテープを、安心して車で使うやり方を、今回も学んでいきます。
※前段は「整流ダイオードの電圧降下を利用して、電圧を下げるテクニックと、その使い道」参照。
●レポーター:イルミちゃん
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前回は、整流ダイオードを電圧降下させる目的で使う方法を解説しましたが……
●アドバイザー:エルパラ 平川研究員
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しかし、車の電圧(13.8V)を、LEDテープに合わせた12Vまで落とすには足りませんでした…。
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そういう場合は、整流ダイオードを直列接続するのです。
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……チョクレツ?
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このように接続します(↓)
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向きを揃えて連結しただけですね。
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これが整流ダイオードを2本直列接続した状態です。
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電気の逆流防止に使う整流ダイオードは、ふつうに考えたら1本でよいイメージですが、2本直列で並べるとなにかいいことがあるのか。
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これまさに、電圧降下が目的で使う場合に出てくるつなぎ方なのです。
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ふむ。
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1本あたりで0.6~0.8Vの電圧降下が見込めるのに対して、2本の整流ダイオードを直列で付ければ、約1.2~1.6V程度は電圧が下がることになります。
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2本で効果が2倍になるんだ!
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そうなんです。
実際に測定してみましょう。 -
多少の個体差はありますが、今回の整流ダイオードは1本で0.8V強、電圧降下しています。
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次は、今回のテーマ・2本直列接続した整流ダイオード。
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なんと! 1.6V台の電圧降下をカクニンしました!
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これが整流ダイオードを複数本、直列接続する狙いです。
整流ダイオード1本
整流ダイオード前後の電位差を測っているので、これがつまりは「電圧降下した分」。
整流ダイオード2本直列接続
整流ダイオード2本直列接続して、13.5Vの電圧を11.8V台まで下げられた
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では、実際にLEDテープにかかる電圧を下げる実験の続きをやってみましょう。
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前回結果のおさらいですが、整流ダイオード1本だと、13.5Vが12.6V台まで下がっていました。
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そして、整流ダイオードを2本直列した状態で割り込ませた場合。
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おお…!
11.8Vまで下がりました -
この方法ならば、車の電源が13.8Vだとして、12V付近まで下げられるわけです。
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これで、車に取り付けたときに12V仕様のテープLEDに対して過電流気味になるのを防げる。
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そういうことですね。
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こんな方法があったとは…。
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昔からこういうやり方は案内しているんですが、まあ、手間がかかるのでやる人は少ないです。
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でも細かいことが気になるタイプの人には、ピッタリですね。
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ちなみに、整流ダイオードには並列接続するという使い方もあります。
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それ……今度はなにが起こるのでしょう?
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