デッドニング完全ガイド

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ドアデッドニング施工方法⑦╱大きなサービスホールを塞ぐには？

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デッドニングで、ドアのサービスホールを塞ぐ方法の続き。大きいサービスホールを塞ぐ場合、制振材を2枚重ねてもいいのだが、重ね方には注意点がある。また肘置きなどの凹みが、ドア内張りの裏側に影響する車種では、制振材をヘコませてサービスホールを塞ぐ必要があるので、そのやり方も解説。

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  「ドアデッドニング施工方法⑥╱サービスホールの塞ぎ方」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今日は、制振材1枚では塞ぐことができない、大型サービスホールを塞ぐときの処理方法です。

  ●アドバイザー：エーモン 中塚研究員

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  モデル車両スペーシアのドアにも、大きなサービスホールがあります。


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  制振材を2枚重ねながらサービスホールを塞ぐのはOKなんですが、このときの注意点があります。

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  それはどんな？

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  サービスホール上側に位置する制振材を先に貼る、ということです。

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  ……下側から先に貼ると、なにが問題なのでしょう？

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  そうすると、重なり方として、「上側が手前、下側が奥」になってしまうでしょう。

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  フム。
  それが何か？

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  裏側から見たときには、逆に「上側が奥、下側が手前」という段差形状になるので、アウターパネル側から水が入る可能性があります。

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  あー。
  そういう理由か。

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  裏面から見て、「上側が手前、下側が奥」になっているほうが、水が入りにくいのです。

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  そういえば、もともと純正で防水ビニールが貼ってあることでも分かる通り、アウターパネル側からは、水が入る可能性がある……。

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  そうなんです。その防水ビニールを剥がして、制振材に貼り直していますから、水が入りにくい貼り方をしておきたいのです。

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  なるほどね。サービスホールの上半分を先に塞ぐ。その上から重ねるようにして下半分を塞ぐ。


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  そのように覚えておきましょう。

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  そして、今回のスペーシアのように、ドア内張りが裏側に出っ張っている場合。

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  もともと貼られていた防水ビニールも、奥にヘコんでいましたね。


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  こういう場合は、制振材もヘコませるように貼らないと、ドア内張りに干渉してしまいます。

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  どうやってヘコませながら塞ぐの？

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  まず、制振材（制振シート）の真ん中に、ハサミで切れ込みを入れます。



チョキン

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  そして幅を狭めるようにして貼れば、中央がヘコむんですよ。


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  おお!!
  こうやるのか！

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  そして、さきほど言ったように、その上から下半分の制振材を重ねるように貼るわけですね。


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  実際に貼り付ける前に、ネジ穴やピン穴を塞いでいないか確認しましょう。

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  穴にかかっている箇所は、カッターでくりぬく。



グサリ



ピタリ

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  そして圧着していきます。ワイヤーのチューブや配線が出ているところは、隙間ができやすいので、特に重点的に押して密着させます。


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  配線の形が出るぐらいまで圧着させていますね。

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  逃がしは作らないといけないけど、隙間は空けたくない、ということです。

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  ナルホド。

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  それから、大きなサービスホールを塞ぐ場合は、制振材にスジを付けておくのも効果的。


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  こうすることで、制振材に強度が出ます。

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  平べったい状態より、凹凸があるほうが強度が出るんですね。グリグリグリ……。

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  ただし、必要以上にスジを付ける必要はありません。あまりやりすぎて凹みすぎると、ウインドウを下げたときに干渉する恐れがあります。

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  そういえば、鉄板内にはウインドウガラスが下がってくることを忘れていた……。

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  ……そこは忘れないようにしてくださいね。

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  ともあれ、全てのサービスホールを塞ぐ任務完了！


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  いやー、終わった、終わった。
  長かった〜！

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  ……いや、あの、誰がドアデッドニング終了と言いましたか？

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  ……え？
  まだあるのォ!?

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  単にサービスホールを塞ぐだけではなくて、最後の仕上げが重要なんですよ。何事も。