車とアウトドア
ディープサイクルバッテリーからAC100V、DC12V、DC5Vをまとめて電源取り出し
ディープサイクルバッテリーからの電源取り出し方法。家電コンセントが挿せるAC100V・車のシガーソケット形状のDC12V、そしてスマホ充電に使えるUSB電源も同時使用できる、OGCコントロールボックスをつなぐやり方だ。アウトドアの他、停電時の備えに有効。
OGCコントロールボックスをディープサイクルバッテリーにつなぐ
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「ディープサイクルバッテリーをキャンプで活用するメリットとデメリット」の続きです。
●レポーター:イルミちゃん
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ここからはOGCコントロールボックスを使って、ディープサイクルバッテリーから電源取り出しする方法を解説していきます。
●アドバイザー:エーモン 中塚研究員
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バッテリーに、OGCのコントロールボックスをつなぐんですよね。
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その前に、OGCコントロールボックスが対応するディープサイクルバッテリー規格について。現状では「WP50-12NE」「WP50-12」「M24MF」の3種類です。
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その3種類のいずれかのディープサイクルバッテリーを別途用意します。
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つなぎ方は?
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OGCコントロールボックスには、このような電源取り出しコードが付属しています。
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付属コードの先には丸型端子が付いているので、付属の簡易スパナを使って、プラス端子とマイナス端子にそれぞれつなぎます。
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バッテリーとつなぐのはカンタンですね。
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あとはコントロールボックスの電源ボタンを長押しすると、電源が入ります。
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これで、コンセントとかが使えるようになるんだ。
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電源の種類は、シガーソケットのDC12V電源が2つ・家庭用のAC100Vのコンセントが2つ、それからUSB Type-Cがひとつ・USB Type-A(2.4アンペアの急速充電可)が2つ使えるようになります。
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いろいろな種類の電源が、まとめて取り出しできる。
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なおAC100Vのコンセントは、純・正弦波(せいげんは)となっております。
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正弦波ってことは、使う家電の種類を選ばないんですよね。
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そうですね。容量的に足りていれば、どんな家電でも使えます。ドライヤーなどはさすがに無理ですが……。
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容量は、どのくらい?
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AC100Vは定格300Wまで使用可能(瞬間的な負荷には、マックス600Wまで対応)でして、DC12Vは120W(10アンペア)まで。USBも含めた総合計は、462Wとなります。
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容量が足りていれば、全ポートをまとめて同時使用することが可能です。
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LEDランタンにスマホにゲームにノートPCにと、いっぺんにいろいろな電子機器や家電をつなげるんだ。
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家か!とツッコミたくなる電気の使い方もできそうだ。
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……ははは。
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ともあれ大自然の中で電子機器ざんまいとか、最高のゼイタク!
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電源の充実したキャンプは、ますます便利に楽しくなりますね。
AC100V | 定格300W(MAX600W) |
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USB Type-A | 2.4A(12W)×2 |
USB Type C | PD3.0/QC3.0 18W ×1 |
DC12V×2 | 合計120W(10A) |
別売りのOGCコンパクトインバーター(8626)なども組み合わせれば、シガーソケット電源からAC100VやUSB電源に変換もできるので、さらに自由度が増していく。
電源の使用状況が数値で分かるので、それを見ながら電気をコントロール
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ちなみにスマホ・ゲーム・ノートPCといった電子機器は大した消費電力ではないので、通常は「ノーマルモード」で十分です。
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ノーマルモード?
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OGCコントロールボックスには「ノーマルモード」「パワーモード」「エマージェンシーモード」と、3つのモード選択があるんです。
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フムフム。
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消費電力が200Wを超えてきたら「パワーモード」を使います。
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「エマージェンシーモード」は?
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バッテリーの最後の力をふりしぼるためのモードですね。もうバッテリーの電気がほとんどないけど、なんとかスマホの充電だけお願い! みたいな用途です。
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なるほど。
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バッテリーへのダメージなどを配慮しない緊急時のモードなので、普段は使いません。通常は「ノーマル」または「パワーモード」を使い分けます。
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でもなあ。使う電子機器とか家電の合計消費電力なんて、分からないんですけどね?
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そうですよね。だからコントロールボックスには液晶画面が付いていて、使用中のワット数・アンペア数・ボルト数が表示されているんです。
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合計でどのくらいの電気を使っているのか分かるんだ。
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これを目安にモードを変更したり、ちょっと電力消費を抑えるために部分的に電源を遮断したりして使います。
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部分的に電源を遮断できるの?
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AC100Vのコンセントと、シガーソケット+USB電源に分けて、独立したオンオフスイッチを設けてありますので、いちいち抜かなくてもボタンひとつでまとめて電源を切れますよ。
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なるほどー。
これがあれば上手に電気を使えそう。 -
単にディープサイクルバッテリーから電源を取り出すだけでなく、上手にコントロールできる仕組みをいろいろ用意してあります。
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だからコントロールボックスなのね。納得。
DIY Laboアドバイザー:中塚雅彦
カーDIY用品メーカー・エーモン広報担当で、エーモンの顔と言える人物。端子や配線コードの仕様など細かいところまで深い知識を持っているので、DIYラボでは「電装DIYのきほん」に関する記事を担当。中塚ハカセ、とも呼ばれている。
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