車とアウトドア
車のラゲッジなどにフックの固定ポイントを追加(増設)するには?
車のラゲッジにフックを掛ける固定ポイントを増設、収納スペースを作った例(上写真)。固定部分の追加は、ヘッドレストやシートレール、純正で開いている穴(ユーティリティホール)等も活用しやすい。車内にスマートに固定を増やす、専用アイテムを紹介しよう。
フックの固定ポイントを増やせば、荷物収納の幅が広がる
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●レポーター:イルミちゃん
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これまで紹介してきた「バンジーコードによる物干し」や「ネットを使った天井収納」は、いずれもアシストグリップを固定ポイントに使っていました。
●アドバイザー:エーモン 中塚研究員
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そういえばそうですね。でも、車内でフックを引っ掛けられる固定ポイントって、アシストグリップぐらいしかないような……
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そうなんです。あとは、車種によっては、リア(ラゲッジルーム)周りに穴がある位ですね。
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バンジーコードやネットを使うにしても、固定場所は限られてくるのか。
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しかし、車内でフックを引っ掛ける固定ポイントが増設できれば、もっと荷物の収納方法の幅は広がりますよ。
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ほほう。
そこから後付けしようっていう作戦だ。 -
そのために、フックの固定ポイントを増設するアイテムを開発しました。
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エーモン発のアウトドア用品ブランド・OGCならではですね。
アシストグリップに引っ掛けて固定
ヘッドレストにフックの固定ポイントを増設するには?
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場所はまず、ヘッドレストなどが狙い目となります。
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確かに、前席のヘッドレストにフックを固定できれば、後席やラゲッジの収納に使える。
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ヘッドレストに、フックの固定ポイントを作るためのアイテムがこちら。
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これ、どうやって取り付けるのでしょう?
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ヘッドレストを抜いて、ポール(棒)に通すのです。
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あとは、ヘッドレストを差し込み直すだけか~。これならカンタン♪
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取り付け可能なポール径は、14.5Φ以内となっています。
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14.5Φ以内……。
そう言われても、よく分かりませんが。 -
だいたいの車種では、14.5φ以内でいけると思われますが、念のために事前に確認しておいてほしいポイントですね。
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そっか。
まあ、ヘッドレストはすぐに抜けるしね。 -
なお、ヘッドレストとシートが一体になっている車種は、そもそも棒がないので、取り付け不可です。
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バケットシートは無理ってことで。
ラゲッジルームにフックの固定ポイントを増設するには?
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次は、ラゲッジルームにフックの固定ポイントを増設する方法です。
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ラゲッジに固定ポイント。
どうやって作るのでしょう? -
まず、バックドア開口部のウェザーストリップを少しだけ外すんです。そうするとそれが差し込まれていた鉄板部分が見えるので、そこに金具をはめ込む。
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内張りではなく、鉄板に対しての固定なんですね。
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そうです。そして、ウェザーストリップを戻せば、こうなります。
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金具が抜けたりしないのかな?
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90度以下の角度で引っ張ると抜ける可能性がありますが、90度以上であれば抜けないのです。
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つまり室内方向に向かってピーンと引っ張られた状態なら、90度以上の角度になるから抜けないってことか。
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そういうことですね。抜くときは、後ろ側から水平に方向に引っ張れば抜けます。
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ラゲッジルームの後端にフックの固定ができるようになると、そこにバンジーコードを引っ掛けて……
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大きな荷物でもしっかり固定できますね。なんか、本格的っぽい。
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いっぽう、ラゲッジルームは、もしもユーティリティホールが付いている車種の場合は、それを活用しない手はありませんね。
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ユーティリティホールとは、ようするに、純正でもともと開いている穴のことです。
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例えばこんな例とか……
(↓) -
こんな気の利いた場所に穴があったら、ぜひ付けておくべきかと。
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ダイヤルを手回しするだけで固定できるので、工具は不要です。ネジ径は6ミリ・ネジ穴の深さが6ミリ以上で、適合です。
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手回しで脱着できるのか~。
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ラゲッジの後端に固定ポイントが増設できれば、アシストグリップも使って、こんな荷物収納も可能になります。
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フックの固定ポイント増設は、けっこう重要な〈仕込み〉なんですね。
シートレールにフックの固定ポイントを増設するには?
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シートレールも、フックの固定ポイントとして使うことが可能です。
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シートレールへの付け方は?
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シートレールの天面の板の部分に対して、上下からスペーサーで挟んで固定します。
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溝に差し込んでノブを回すと、締まっていきますよ。
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これも、工具不用で、手回しすればいいんだ。
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ハイ。手回しでガッチリと固定できます。引っ張り荷重は5キロ。
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前席シートレールの後ろ側に固定ポイントがあれば、後部座席の荷物収納にも生かせそう♪
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そうですね。純正状態で固定ポイントが少ない車は、増設を考えましょう。
DIY Laboアドバイザー:中塚雅彦
カーDIY用品メーカー・エーモン広報担当で、エーモンの顔と言える人物。端子や配線コードの仕様など細かいところまで深い知識を持っているので、DIYラボでは「電装DIYのきほん」に関する記事を担当。中塚ハカセ、とも呼ばれている。
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