車高調のプリロード調整方法(DIYでのやり方)
車高調のプリロードは、かけ過ぎている例がありがち。「跳ねる」「異音がする」などの症状があるなら、再調整してみよう。作業はDIYでも十分可能。プリロード調整方法を、初心者向きにわかりやすく解説する。
プリロードをかけ過ぎている場合は再調整してみよう
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プリロードをかけ過ぎていると、「跳ねる」「異音が出る」などの問題が起こることは紹介しましたが……
※「車高調のプリロード調整ミスは、異音の原因にもなる」参照。
●レポーター:イルミちゃん
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そういう場合、どうすればいいのか……というプリロード調整方法を、初心者向きに解説しておきます。
●アドバイザー:スパイス 佐藤研究員
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そもそも、全長調整式の車高調はシートがたくさんあって、どう回すのかも分からない人が多いと思います。
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では、そこからいきましょう。
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まずは初心者向きにおさらい。
車高調のシートの名称です。 -
プリロードに関係しているのは、上のスプリングシートですね。
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現時点で、プリロードをかけ過ぎているとすれば……
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このスプリングシートが上に行きすぎていて、バネを縮め過ぎているということです。
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じゃあ、コレを下に下げればいいんですね。
プリロードの調整方法╱スプリングシートの動かし方
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まずロックシートをゆるめるんですが、その前にバネの長さを測っておきましょう。そしてメモっておきます。
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ロックシートをゆるめるときは時計回り、スプリングシートは反時計回りに力をかけると、両者が離れます。
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そしてそのままロックシートを時計回しして、下に降ろしてきます。
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そして次に、スプリングシートを時計回りに回すと、同じように下がっていきます。
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そうすると、縮んでいたバネが伸びてくるんですね〜。
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そうですね。
プリロードのかかりが弱くなっていきます。 -
どこまで下げましょう?
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特にメーカー推奨値がないなら、プリロードはほんの少しかかっている程度にしておくのがオススメです。
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それは、具体的には?
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説明書にプリロード推奨値までは明記されていなくても、スペックとして、バネの長さ(自由長)ぐらいは書いてあったりするので……
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自由長は、バネに負荷がかかっていない状態の長さですね。
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例えばそれが180ミリだったとして、178ミリとか179ミリの長さになるように、スプリングシートを調整するようなイメージです。
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つまり、ほとんどバネを縮めていない。
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それが、ほとんどプリロードがかかっていない状態です。
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フムフム。
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ジャッキアップした状態だと、バネを回せるぐらいの縮み具合とも言えます。
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バネがガタついたりしないのかな?
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バネが遊ぶ状態というのは、さらにスプリングシートを下げ過ぎた状態です。
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これは基本的にダメなので、もう少しスプリングシート位置を上げて、軽くバネを縮める、という具合ですね。
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なるほど。
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今の時点でプリロードをかけ過ぎていて跳ねたり、異音が出たりしているなら、これで症状が消えたりしますよ。
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プリロードの調整自体は難しくはなさそうです。
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いや、でも、これで止めたらダメですよ。
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と言いますと?
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スプリングシート位置を下げたってことは、バネの座る位置が下がるということなんで、車高も落ちます。
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あ。
スプリングセット長を測る
ロック解除の力のかけ方
✔ スプリングにまったく負荷がかかっていない状態。バネを持ち上げると、隙間ができる。これが「バネが遊んでいる」と表現される状態。
スプリングシートを下げたら、全長調整を伸ばす
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そっか〜。
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つまり、プリロード調整だけが目的なら、スプリングシートを落とした分、車高を上げないといけません。
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全長調整式での車高の調整方法は、下記記事でやりましたね。
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というわけで、それぞれのシートの調整ができたら、以下の2箇所を測定しておきましょう。
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なおシートにも厚みがあるので、きちんと「シートの下端から、シートの上端まで」という風に、厳密にミリ単位で測って、メモしておいてくださいね。
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ところで、これはなぜ測るの?
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セッティングの状態を、反対側にコピーして再現するためですよ。
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あ、そういうことね〜。
スプリングシート位置を1センチ下げたとすると、(レバ比の問題もあるので)1センチまではいかないまでも、近いレベルで車高が下がる
スプリングセット長
巻き上げ寸法
メーカー指定のプリロード設定などない車高調が多い
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なお、車高調メーカー側で推奨のプリロードが決まっている場合の調整方法は「車高調のプリロード調整ミスは、異音の原因にもなる」を参考に。
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しかし、実際にはプリロードをこうしなさい、なんていう指示はない車高調が多いです。
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フム。……でも初期設定のままでいいとも、限らないんですよね?
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そうですね。出荷時の位置はバラバラなことが多いです。
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そうすると、自分で決めないといけないわけですね。今回のようなやり方で。
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ハイ。その場合、特にセッティング意図がない限り、今回解説したように「プリロードはちょっとだけかけておけば十分」ですよ。
DIY Laboアドバイザー:佐藤峻一
元カスタムガレージスパイス代表。足回りに強く、得意技は勝負ツライチだが、実用性重視のセッティングも高いレベルで実現。ドレスアップ全般に明るく、不思議な包容力があってDIYユーザーにも人気。
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