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車高調の乗り心地が悪いときの改善策は？ セッティングで良くする方法はある？

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車高調を組んだら、乗り味は変わる。しかしあまりにも乗り心地が悪くなって、悩んでいる人は多い。原因はいろいろあるが、なぜそうなっているかがわかれば、改善の望みはある。初歩的なところから原因を探り、乗り心地を良くしよう。

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  「車高調を付けたら、乗り心地が悪くなった」は、非常によくある悩みのようです。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  原因がいろいろなので、どうすれば良くなるかは、状況によりけりですが……

  ●アドバイザー：スパイス 佐藤研究員

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  異音問題と似てますよね。

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  とりあえず、まず初歩的なところからチェックしてみましょう。

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  カンタンにチェックできるコトから教えてほしいです。

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  減衰力調整ができる車高調の場合は、まず減衰力の状態を見てみましょう。

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  減衰力はショックの固さですね。

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  正確にいうと「ショックが伸び縮みするスピード」のことですが、これを遅くすると結果的に乗り味は固くなるので、「固さ」と考えればOKですね。


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  最近は、減衰力が調整できる車高調が多いですよね〜。

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  そうなんですが、無駄に固くなっているケースが多い。

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  ああ。
  ありそうな話です。

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  以前にこんなことがありました。知り合いの中古車店から、「お客さんの車の、車高調取り外し作業をお願いできないか」という相談を受けたんです。

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  他のお店からの、仕事の依頼ですね。

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  その中古車店で車高調付きの車を買ったけれど、「あまりにも乗り心地が悪いから、もう車高調を外したい」とお客さんが言っている状況です。

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  フムフム。
  買った時から、車高調が付いていたんだ。

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  で、そのお店に行って、外す前にいちおう状態をチェックしたいと試乗させてもらったんです。

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  ほほう。
  乗ってみて、どんな感じ？

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  ポンポン跳ねて、それはもうひどい乗り心地で……。

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  お客さんの感じ方の問題ではなく、実際にヒドかったと。

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  さすがにここまで跳ねるのはヘンだな……と思って調べたら、減衰力調整のダイヤルがマックスに固くしてある！


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  そこで試しに、減衰力をマックスまで柔らかくしてみました。

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  そうしたら？

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  乗り心地がすっかり良くなって、オーナーも「これなら、そのまま乗っていてもイイ！」って大満足で……。結果、車高調は外さないことになりました。

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  出張サービスまでしたのに、仕事なくなっちゃったパターンだこれ。

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  ……というくらいの「差」が出るので、減衰力調整機能が付いている車高調の場合は、まず現状の「固さ」がどうなっているかチェックしてみましょう。

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  そのへんはお店任せで車高調を付けた、という人が多いでしょうからねぇ。

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  あるいは最初に付ける時は、「とりあえず固くしておこう」みたいなノリでセッティングされた例も多いです。初歩的な話ですが、確認してみる価値は大。

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  減衰力調整のダイヤルは、カンタンに回るのでしょうか？

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  ダイヤルが付いているなら、指で回ります。


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  あるいは六角レンチで回すタイプもあります。しかし普通に回らなかったら、むしろ何かがおかしい。固着しているとか。

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  なるほど。ではとりあえずは、ソフト方向に回してみましょう、ということですね。

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  ただし、中には、車高調が付いている状態だと減衰力調整できないケースもあります。



腕が長めの佐藤研究員でも、装着してある車高調の調整ダイヤルに手が届かないの図。

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  この場合（↑）、車高調を外さないと減衰力調整できなかったりします。

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  そもそも、ショックとバネレートのバランスが悪い車高調というのも少なくないです。

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  そんなぁ、と言いたくなりますが。

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  世の中の流れ的に、カンタンにいえば車高の低さだけが重視されている車高調、というのも多いんです。

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  でもそうなると、その車高調の根本的な問題ですよね。買い直さないとダメな話ですか？

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  そこでスパイスでよくやる改善策のひとつに、むしろバネレートを少し固めのものに交換することもあります。

車高調のバネだけ交換する



バネの交換は危険をともなう作業なので、ショップでやってもらおう。

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  え!? 現状で乗り心地が悪いのに、さらに固くしてどうするの？

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  ……と思うかも知れませんが、「合っていない」場合は改善策になり得る。

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  合っていないって、どういうことなんでしょう!?

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  例えばショックに対してバネが柔らか過ぎると、かえって乗り心地に突き上げ感が出たりします。

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  ほー。

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  ショックが縮みきって頻繁にバンプタッチしている状況だと、乗り心地が悪いですからね。逆に、ちょっとバネを固くすると、乗り心地が良くなるケースはけっこうありますよ。

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  ちょっと固くするって、バネレートでいうとどの位ですか？

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  2〜3キロ位でしょうか。最近の車高調だと、元のバネレートは4〜5キロ位が多い。それを8キロとか9キロとか、人によっては10キロあたりを入れることもありますが。

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  それで乗り心地が改善する場合もある、というのは意外ですねぇ。

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  この方法が有効なのは、現状のバネとショックの相性に問題があるときですね。

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  あとは、走行中に頻繁にバンプタッチしている状況だと、乗り心地は悪いです。



お団子のようなバンプラバー（↑）。ショックの底付きを防いだり、アームが車体に干渉するのを防ぐための防波堤の役割りをする。しかし車高を落とすと（純正のままでは長すぎて）バンプタッチしやすくなる。

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  特に最近の軽自動車は、わりとすぐバンプタッチしてしまう。そういう意味では、乗り心地が悪くなりやすいです。後ろに人を乗せるだけで、バンプタッチしてしまったり。

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  お尻が痛くなりそう。

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  そういう場合は、バンプラバーをショートタイプに換えると、乗り心地が改善したりします。あるいは、バンプラバーを少し短く切ったりすることもあります。



✔ ただしバンプラバーカットは奥が深い。「バンプラバーをカットする（切る）前に知っておくべきこと」参照。

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  あとはリアショックのセッティングが合ってない、というのが乗り心地が悪い原因だったりすることも多いです。


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  さきほどバンプタッチの話をしましたが、例えば車高に対してリアショックが長め（長すぎる）セッティングだと、ショックの中に入っているバンプラバーが底付きしやすくなります。



ショックのカバーで見えないが、中にバンプラバーが入っていて、ピストンの底付きを防ぐ仕組みになっている。

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  反対に短くし過ぎていると、伸びきってしまいます。

  ※「リアショックの全長調整でやりがちな失敗」参照。

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  長すぎても短すぎても、ダメってことですね。

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  そうなんです。車高に合わせてセッティングしないといけないので、リアショックはけっこう難しいポイントですね。

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  それだけに、ココが原因の可能性は高そうです。