CANインベーダー対策
CANインベーダー対策セキュリティ「スマートガード」の取り付け方法
CANインベーダー対策になるセキュリティ・スマートガード(2023年モデル)の取り付け方法。先に全体像をつかんでおくと作業がやりやすくなるので、まずは「取り出す配線の種類」や「最も手間がかかりそうなポイント」などをわかりやすくガイド。
「スマートガード」の取り付けは、どんな配線作業?
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「CANインベーダー対策セキュリティ比較。スマートガード VS リレーアタックガード」の続き。
●レポーター:イルミちゃん
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ここからは新モデルになった〈スマートガード〉の取り付け方法を解説していきます。
●アドバイザー:CEP 服部研究員
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旧モデルに比べるとアンテナの取り付けが不要になった分、ラクになったと聞きました。
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そうですね。新型スマートガードの作業は大きく分けると、以下の4つです。
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大枠だけで見るとシンプルですね。
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ただし、本体ユニットに対してとらないといけない配線(電源や信号線)の種類は多めです。
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具体的にはどういう信号を取り出すのでしょうか?
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細かい説明はさておき、取得が必要な配線の種類を並べると、以下の通りです。
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まあ、セキュリティ取り付けに等しいんだから、いろいろな配線が出てきますよね~。
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ポイントを解説しておくと、まず常時電源ですが、これはメインの電源用です。
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フムフム。
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注意点は容量ですね。スマートガードは、警告時にはサイレンを鳴らしながらハザードランプを点滅させるので、それなりに電気を必要とするのです。
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そうか……。それってセキュリティ取り付け全般に言えることですね。
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ハザードランプは4つのウインカー球を光らせる(車種によってはサイドマーカーも含む)ので、それだけで7~8アンペアの電流を消費します。
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それに加えてサイレンの電気も必要だし。
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マージンも考えると「最大で15アンペア程度の電気が流れる」想定に立っておく必要があります。
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よくある5アンペア取り出しのヒューズ電源などを使ったら、ヒューズ電源のヒューズが飛んでしまうね。
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そうですね。配線から取るとしたら「太線から」になるので、コムエンタープライズが公開している「車種別配線情報」では、常時電源を取り出す先も掲載しています。
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そのへんの配線やヒューズから、常時電源という条件だけで取ってしまわないように注意しましょう。
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なおACC電源またはIG電源の取得ですが、これは電源用ではなく「エンジンがかかっているどうか」を検知するための信号として取るだけなので、どこから取っても問題はありません。
コムエンタープライズのスマートガード(2023年モデル)
① 受信機(本体ユニット)の取り付け
② サイレンの取り付け
③ LEDスキャナーの設置
④ センサーの取り付け(※オプションを付ける場合)
✔ 常時電源
✔ ボディアース
✔ IG電源またはACC電源
✔ ドア開閉検知線(ドアカーテシ線)
✔ ロック・アンロック(入力用)
✔ ロック・アンロック(出力用)
✔ ヒューズ電源の接続
※車種ごとに指定ヒューズが決まっている
ヒューズ電源の取り出し容量は、取り出し線に付いているヒューズのアンペア数で分かる。例えば15アンペアヒューズから5アンペア取り出し、といった具合では容量的に足りない。
コムエンタープライズ公式サイト「車種別適合・配線情報」→「車種を入力」→「製品名でスマートガードを選択」とたどっていく。※配線がまだ公開されていない車種の場合は、コムエンタープライズまで問い合わせを。
ドアカーテシ線(ドア開閉検知線)は全ドア分の取り出しが必要
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次にドア開閉検知線(ドアカーテシ線)ですが、スマートガードでは一番手間がかかる配線作業はこのあたりかと。
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ドアカーテシ線の取得自体はよくある話ではありますが……
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スマートガードはセキュリティとしてこの線を取るので、運転席ドアだけでなく、各ドアの分が必要です。
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運転席ドアのカーテシ線しか取らないと……?
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助手席やリアドアを開けられた際には、セキュリティが反応しないことになってしまいます。
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そりゃダメだ。
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全ドアの線が大元では1本につながっている車種なら、運転席だけ取ればいいケースもありますが……
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ふむ。
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しかし、スマートガードが適合するような車種でいうと、ほぼほぼ各ドア毎にドアカーテシ線は分かれていると思っていいです。
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やはり、全ドアからの線を取る必要があるわけですね。
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ただし物理的に各ドア付近まで配線を引き回す必要まではありません。
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どこかでまとめて取れるのかな?
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ここから先は車種ごとの事情になりますが、例えば80ヴォクシーを例にすると、運転席ドアと右リアドアの線は運転席キックパネル内で取れますし……
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助手席ドア・左リアドア・バックドアの線は、助手席グローブボックス裏で取れます。
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そっか。2箇所で5本取れるなら効率いいですね。
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そこは車種によるので「車種別配線情報」で確認して頂ければと思います。
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そういえばロック線やアンロック線も、キックパネル裏で取れるんでしたよね。意外と早く終わる?
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そうなんですが、スマートガードにおけるロック線とアンロック線の取り出しには注意点があります。
DIY Laboアドバイザー:服部有亨
キーレス、オートライトをはじめとする車の電装カスタマイズで有名なコムエンタープライズ(CEP)で製品開発を担当。車の電装、プログラミングの双方に長けている。配線図大好き。●コムエンタープライズ TEL
079-230-2323 住所:兵庫県姫路市大津区天神町2-78
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