CANインベーダー対策
スマホを持って車から離れるだけでCANインベーダー対策ができる
CANインベーダー対応の最新アイテム「スマートガード」は、常に持ち歩くスマホと連携するのがポイント。スマホを持って離れるだけでセキュリティオン・近づくとオフになるなど利便性が高いので、まずは概要をわかりやすく解説。
スマホと連携するCANインベーター対応セキュリティ
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コムエンタープライズのカーセキュリティ「スマートガード」がモデルチェンジ。今日はそのレポートです。
●レポーター:イルミちゃん
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旧モデルはDIYラボでも取り上げたことがあります。
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おさらいですが、スマートガードを取り付ける主な目的は、CANインベーダーやリレーアタックへの対策です。
●アドバイザー:CEP 服部研究員
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その目的でいうと、同じくコムエンタープライズの「リレーアタックガード」も近い存在ではありますね。
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そうですね。ただリレーアタックガードは、付属リモコンを使ってオンオフの操作をするタイプです。
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ふむ。
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対してスマートガード(旧モデル)はリモコンを操作する必要がなくて、リモコンを持って車から離れるだけでガード状態になり、近づくとオフになるというものでした。
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手動でリモコン操作しなくて良かった。
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とはいえ旧モデルのデメリットとしては、専用リモコンを持ち歩く必要がありました。
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……それは仕方ないのでは?
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そうなんですが、もともとスマートキーの付いている車で純正スマートキーも持たないといけないのに、さらにリモコンが増えてしまいます。
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まあね。常に2個のリモコンを持ち歩くことになる。
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新型モデルでは、その必要がなくなりました。
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ほお。リモコンがいらなくなった…?
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はい。リモコンの変わりにスマホを活用するんです。
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スマホかぁ!
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車から離れるとき、当然ながらスマホも持って行きますよね。
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スマホは肌身離さず持ち歩くモノですから、当然です。
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それがセキュリティのリモコン代わりになるなら、持ち歩くモノは増えません。
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ナルホド!
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リモコンからスマホに置き換わったメリットは、それだけではありません。
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ふむ。
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取り付けるときに、アンテナを設置する必要がなくなりました。
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あ、それはDIYで取り付ける人にとっては、意外と大きいメリットだ。
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そうなんです。従来モデルのスマートガードは、アンテナを取り付けるのが大変でしたから…。
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車内の四隅にアンテナを設置して、その配線を集めてくる必要があったので、作業としては一番手間がかかっていたポイントです。
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でも新型モデルだって、電波でやり取りする必要があるのは同じでしょう?
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そこはスマホとスマートガード本体(受信機)が、Bluetooth通信しているのです。
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車から離れた・近づいた……の検知は、Bluetoothでやっているんだ。
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Bluetoothの電波強度は距離によってハッキリ変化する特性があるので、それによって動作の安定感も良くなりましたし、どの位の距離感でオンオフさせるかの設定も、緻密に行えるようになりました。
コムエンタープライズのCANインベーダー対応セキュリティ スマートガード
予備解説
「リレーアタック」はスマートキーの電波を、「CANインベーダー」はCAN通信を狙ってくる車両盗難の手口。
※特に警戒すべきは新手の「CANインベーダー」であり、基礎知識は「CANインベーダーとは? 防衛策は…」参照。
※従来モデル
存在を意識しなくて済むスマートなCANインベーダー対策
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では、新モデルのスマートガードの基本的な使い方を見てみましょう。
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まず、車を降りたらロックするというのは今まで通り純正機能で行います。
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フムフム。
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ドアハンドルをタッチするとロックする、みたいなものが最近の車の主流ですね。
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ロック動作は今まで通り…ね。
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あとはそのまま(スマホを持って)車から離れるだけです。
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そうすると、一回「キュン」っていう音がなってセキュリティがオンになります。
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わかりやすいですね。キュン音。
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セキュリティがオンになっている状態だと、純正スマートキーの機能自体が無効化されています。
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その間は純正スマートキーすらも使えない、ってことか。
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そうです。この間にリレーアタックやCANインベーダーなどを仕掛けられても、純正スマートキー自体が無効化されているので防御できるのです。
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そして用事を済ませて車に戻ってきたら……
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スマホを持って車に近づくと、自動的にセキュリティが解除されて、純正スマートキーが使える状態になります。
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車に近づいた時点では純正スマートキーが有効化しているから、今まで通りアンロックできると。
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つまりスマートガード取り付け後の状態でも、なにかやることが増えるわけではありません。
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離れれば勝手にオンになり、近づけば勝手にオフになりますからねぇ。
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そうなんです。CANインベーダー対策やリレーアタック対策という狙いは同じでも、使い勝手の面ではだいぶ便利になりました。
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社外セキュリティなど何も付いていないかのように車を使える、っていうのはいいですね。
スマートガードには、それ以外にも通常のセキュリティ機能もあるが、この点は後述する。
DIY Laboアドバイザー:服部有亨
キーレス、オートライトをはじめとする車の電装カスタマイズで有名なコムエンタープライズ(CEP)で製品開発を担当。車の電装、プログラミングの双方に長けている。配線図大好き。●コムエンタープライズ TEL
079-230-2323 住所:兵庫県姫路市大津区天神町2-78
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