ギボシ端子を電工ペンチで正しくかしめる(付ける)方法
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ツメを配線の被覆に食い込ませる
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次はギボシ端子の根元にある大きいほうのツメを、配線コードの被覆に食い込ませます。
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ここも、2段階でかしめるんですか?
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そうなんですけど、芯線にかしめたツメより大きいツメなので、より大きい穴を使います。1発目は「3.0」と書かれた穴で軽くつぶします。
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3.0の穴で軽くハート形につぶしておいて、本締めは1ランク小さい穴の「1.25-2.0」を使います。
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芯線のツメは「1.25-2.0」で仮締め、「0.5-0.75」が本締めでしたが、被覆にかかるツメは「3.0」が仮締め、「1.25-2.0」が本締めということですね。
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ちょっとややこしいですけど、そうなりますね。ツメが大きめなので、1段階大きい穴を使ってかしめるのです。
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あとは最初に通しておいたスリーブを戻して、端子根元にかぶせます。
最初は3.0と書かれた穴にセット
まずは軽〜くつぶす
本締めは「1.25-2.0」で行う
キレイなハート形で被覆をガッチリ固定
スリーブを戻して
ひとまずオス端子は完成
ギボシ端子メスのかしめ方は?
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ここまででギボシ端子オスが付けられましたが、メス端子の場合は?
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ギボシ端子はオス、メスともに付け方は同じです。端子の形は違いますが、ツメが2カ所あるのは同じ。
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ギボシ端子オスとの違いとしては、メス端子の場合はスリーブが大きく、端子全体を覆うようになっています。
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なんでメス端子はスリーブが大きいんだろう?
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端子全体を覆うことで、つながっていない状態でも絶縁できているのがギボシ端子のメスなんです。だから電気が流れてくる電源側にはメス端子を使うと、作業中のショートを防止できますよ。
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へぇ〜! ギボシ端子の付け方が、まさかここまで深いとは思ってもみませんでした。
かしめ方はオス端子と同じ!
ギボシ端子メスの装着後
オスとメスを接続して完成!
DIY Laboアドバイザー:中塚雅彦
カーDIY用品メーカー・エーモン広報担当で、エーモンの顔と言える人物。端子や配線コードの仕様など細かいところまで深い知識を持っているので、DIYラボでは「電装DIYのきほん」に関する記事を担当。中塚ハカセ、とも呼ばれている。
配線コードを選ぶときは「太さ」を間違えるとリスクが生じる、という話については、DIYラボ〈動画部〉がYouTubeで解説しています。配線コードの選び方のおさらいにも最適。
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