レクサスUXのテールランプを加工者目線でレビュー
レクサスUXのテールランプ解剖。最近登場のレクサス車は、純正シーケンシャルLED搭載車が選べることが多いが、レクサスUXのリアウインカーは、グレードを問わず流れない。さらに殻割りした中身には、見たことがない最新のパワーLED。そんな意外性が仕込まれたレクサスUXに、どんな加工レシピが考えられるか。
レクサスUXリアウインカーは、流れないが爆光の最新型LED
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「レクサスUXのヘッドライトを加工者目線でレビュー」に続き、レクサスUXのテールランプにも、加工者目線でチェックを入れていきたいと思います。
DIYラボ レポーター:イルミちゃん
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テールランプのデザインも、凝ってますよね。
●アドバイザー:球屋 森田研究員
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横一直線のテール(スモール)点灯が、話題になっていた車です。
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しかしヘッドライトと同様に、リアもシーケンシャルウインカーは採用されませんでした。
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シーケンシャルではないけれど、LEDウインカーですね。
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バルブではないけれど、バルブ方式みたいなLEDウインカーです。
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なにソレ?
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30アルファードの後期ぐらいから、採用されている方式ですね。従来のウインカーバルブのソケットみたいなのがあって、それが差し込まれています。
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このソケット(↓)みたいのが、ヒートシンク(放熱器)も兼ねています。
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ふむふむ。
まるで電球のような着脱方式なんだ。 -
しかし、その先端は電球ではなくて、パワーLEDです。
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つまり、もしもLEDが切れたらこの部分だけ交換できるようになっている。
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作りとしては、そうなんでしょうね。
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てことは、交換型LEDをアフターパーツメーカーが開発してくる可能性も。
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しかし、この純正パワーLEDが……とにかく明るいです。メチャクチャ明るい。
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チップLEDひとつで、この明るさが出せているっていうのは、どういうことなんだろ。
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実は見たことがない、最新型のパワーLEDが使われていました。
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なんだ!?
この目玉焼きのような円形のチップLEDは! -
純正LEDの進化は本当にスゴイですよ。従来のフラックスLEDや3チップLEDでは、どうシーケンシャルを作っても明るさでまったく太刀打ちできません。
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流れないウインカーだけど、最新鋭には違いないってことね。
1発なのに昼間でも強烈に明るいリアLEDウインカー
リアシーケンシャルウインカー加工はできるのか?
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気になるのは、純正で流れていないだけに「加工でシーケンシャルウインカーにできるかどうか」。
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ウインカースペースは、箱形状にはなっているので、短いながらもシーケンシャルウインカーは作れるかな、と思います。
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あれ?
外側テールだけで流すつもりですか? -
内側テールから流したほうがいいのでは?って言いたいんでしょう。
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そうそう。いつも森田研究員も「シーケンシャルウインカーは、長さがあったほうがカッコいい」と言ってるし。
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デザイン的にいうと、レクサスUXの内側テールは、まるで外側のウインカーが続いているような形状になっているんですよね。
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この内側に続きでLEDを入れてね、と言っているようなデザインでは?
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しかし、レクサスUXの内側テールランプは、レンズ自体が真っ赤。加えて、濃い目のスモークが入っています。
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あー。
確かにマックラ。 -
テール加工してLEDを仕込むことはもちろんできますが、かなり暗くなってしまうと思われます。
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ムムム。
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仮にできたとして、外側との明るさのバランスの違いの問題もあるし。
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外側のウインカー部分は、透明レンズですからねぇ。
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トータルで判断すると、内側までは触らないで外側だけでシーケンシャルウインカー加工するほうがいいかも知れません。
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そういうことか。
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それに、純正LEDウインカーがもともとかなり明るい。
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それが何か関係が?
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この明るさに並び立てるようなシーケンシャルウインカーを作るとすれば、必然的にパワーLEDを使うことになりますが……
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パワーLEDを並べて流すのは、〈球屋〉では今までもやってることですよね?
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しかし、ここまで横に長いテールランプだと……さすがにコスト的に提案しにくい金額になってしまうのが問題点。
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う〜ん。
現実的な話が来たぁ。 -
ですので、光源をどうするかは、球屋でもまだ検討中の段階です。
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あとは、テールランプでいじれそうな箇所は?
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ないです。
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(……若干すねてる?)
テールランプをDIYで切って開ける時代ではなくなりつつある!?
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テールランプは、今どきの車はどれもこれも、超音波カッターで切らないと開かないんですよね。
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それもそうだし、その難易度はどんどん上がっていますね。
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……そうなんだ。
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レクサスUXも、DIYで切って開けるのは……たぶんちょっと無理ですね。
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難易度が高すぎるってこと?
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ですね。開けられないことはないけど。最近のテールランプって、構造が立体になってるじゃないですか。
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そのせいで、レンズとハウジングのフチにアクセスしにくいんです。
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あー。
昔のテールとは、だいぶ形状が違いますね。 -
そして、フチにいくにしたがって細く、尖っています。
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サイドボディ側に回り込む、トンガリですね。
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そのキワを切っていくことになるので、戻すときの防水処理も大変ですよ。
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切るだけならまだしも、防水処理を考えないといけない。
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そうなんです。そこが難しい。普通にコーキングを打つと、コーキングの厚みでボディに干渉……なんていう問題も出てきます。
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……シビアだなァ。
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だから、DIYで切って開けるっていうのは、まったくオススメできない話です。
LEDバックランプは小さくて暗い
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ただ、リア周りでいうと、もうひとつカスタムする余地がありそうなのがバックランプですね。
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そういえば、レクサスUXのバックランプってどこにあるんだ?
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バックランプは、バンパーのリフレクターと一体形になってるんですよ。
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こんなに小さいバックランプで、明るさが出せているんだ~。
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それが、正直あんまり明るくないですね。
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あれ?
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バックモニターで感度を引き上げるからいいでしょ、的な感じなのでしょうが、暗いです。
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では、加工者目線でポジティブに考えると、バックランプはいじるポイントになると。
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ただ、レクサスUXはリフレクターひとつ外すのも、バンパーを外さないとできなさそうですね。
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いちいち、いろいろなところがいじりにくくなってるな……。
DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。アクリルづかいを筆頭に、最先端のライト加工技の探求者。実際にお客さんの10台中9台はアクリル加工をする、というほどのエキスパートだ。派手さよりも「完成度と質感」を重視。デザイン性の高さでも全国屈指。
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