純正風のシーケンシャルウインカー加工がハマる車の実例集
街で見かける機会も増えてきた、純正シーケンシャル(流れる)ウインカー。注目度が上昇して、後付けカスタムを考える人もまた増えている。ここで気になるのは「自分の車でもできるのか?」。実際の施工例を見ながら、考察してみよう。
シーケンシャル(流れる)ウインカー加工が似合う車とは?
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C-HRに続いて、ハリアー(60系後期)もシーケンシャルウインカー! 純正採用が進んだことで注目され、後付けのカスタムを考える人も増えています。
●レポーター:イルミちゃん
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ただ、後付けの流れるウインカー加工は「似合う」「自然に作れる」「純正風に施工できる」車と、そうではない車がある。みんなにオススメというわけではありません。
●アドバイザー:球屋 森田研究員
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ハイ。
重たい話スタートです。 -
ヘッドライトやテールランプを大加工する気なら、どんな車でも流れるウインカーにはできるでしょうけど……
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今、求められているのは、そういうのとはちょっと違う?
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そうですね。「純正のようなシーケンシャルウインカーが、自分の車でもできるのかどうか」というところだと思うんですよ。
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レクサスやアウディ、C-HRみたいなものを想像して、加工依頼してくる人が多いということですね。
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そうなんです。となると、「それが可能な車種」と「物理的に難しい車種」というのはやっぱり出てきます。
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そりゃそうですね。切った貼ったは最小限で純正風に……という話ですもんね。
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純正の作りを生かしつつ、比較的手軽に導入できる。それが、基本ではあるとは思います。
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というわけで、球屋の加工実例をピックアップ。見ると「似合う車の条件」みたいなものがつかめるかも!?
レクサスRXの純正シーケンシャルウインカー。
30アルファード╱フロントシーケンシャルウインカー
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現時点で球屋への加工の依頼が一番多いのは、30アルファードのフロントです。
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ほー。
C-HRのリアシーケンシャルやハリアーよりも。 -
30アルファードは、もともとフロントのウインカースペースが横長。これなら自然に作れますね。
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……リアは?
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30アルファードの場合、リアはウインカースペースが小さいので、やらない人が多いです。
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横にある程度の長さがないと、難しいんですね。
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ですね。内側のバックランプ部まで加工して、ウインカー部分を延長するならできるんですよ。ただ、そこまでガッツリやる人は少ないです。
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球屋のデモカーでは、リアも流れるウインカー化していましたよねぇ?
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しかしこれは、アクリル加工までやっています。いわゆる大加工なので、少し話が別なんです。
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今どきの純正がお手本のシーケンシャルウインカーというより、パフォーマンス重視の流れるウインカーみたいな感じ……ですね。
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そうなんです。もっとさりげないレベルでできるカスタマイズとしては、フロントが狙い目なんですね〜。
30アルファード(フロント)
█ 30アルファード・フロントシーケンシャルウインカー加工
施工時間 | 1日(AM9〜10時に作業が開始できれば、日帰り可能) |
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備考 | ※要予約 |
C-HR╱リアシーケンシャルウインカー
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C-HRの場合は、もともとフロントがシーケンシャルウインカーなので、リアもシーケンシャルにする加工が大人気です。
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これは純正テールランプの構造を生かしてできる加工なので、オススメです。
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詳細は、「C-HRの〈リア〉シーケンシャルウインカー化方法」で詳しく触れています。
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……ただし、C-HRには、他車種に比べて加工難易度が高い、という問題があります。
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そういうのも、車種によって事情が違うんですね。
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というか、C-HRのテールランプはかなり特殊例ですね。
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それによるデメリットって?
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この加工の施工には、2日間まるまるかかります。土・日に車を納車される方が当然多いんですが、そうなると月4台のみの対応になってしまう。
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なるほど。
需要に供給が追いついていないんだ、つまりは。 -
平日に車を預けてもらえたら、もっと早い対応が可能ですが、そういう人は少ないですからね〜。
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やりたい人は早めの予約か、または平日狙いがオススメと言えます。
C-HR(リア)
█ C-HR・リアシーケンシャルウインカー加工
施工時間 | 2日(AM9〜10時に作業が開始できれば、1泊2日対応可能) |
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備考 | ※要予約。ただし土日の予約は当面いっぱい |
60系ハリアー前期╱フロントシーケンシャルウインカー
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ハリアーの前期は、フロントがちょっとやりにくいこともあって、リアシーケンシャルウインカーが人気です。
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フロントは、難易度が高いんですね。
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できないことはないのですが、問題点が多い。あまりオススメはしていません。
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問題点って、何でしょう?
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プロジェクターの照射にカブってきたりする。かといって回避しようとすると、ウインカーが細くなるので光量が稼げないという問題が出てきます。
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ハリアー前期のフロントは、物理的にちょっと難しい部分があるということですね。
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やるならリアのほうが、断然オススメです。
60ハリアー前期(リア)
ハリアー前期のヘッドライト。
█ 60ハリアー前期・リアシーケンシャルウインカー加工
施工時間 | 1日(AM9〜10時に作業が開始できれば、日帰り可能) |
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備考 | ※要予約 |
レクサスNX、レクサスRCはフロントシーケンシャル向き
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レクサスNXやレクサスRCは、フロントのシーケンシャルウインカー加工が定番カスタマイズになっています。
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フロントはもともと、ポジションとウインカーが横長に併設されています。そのウインカースペースを生かして、流れるように加工できます。
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コレは……流せと言わんばかりのデザインに見える!
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それでいて、リアは両車種ともに電球ウインカーなんですね。
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とすると、リアもシーケンシャルウインカーにしたいのでは?
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そうなんですけど、フロントのように横に長い流れるウインカーは作れない。
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……なるほど。
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ガッツリ加工すれば出来ますけど、今どきのユーザーが求めている感じの純正風シーケンシャルウインカーにはならない、というパターンがまさにコレ。
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なるほどね。
レクサスNX(フロント)
レクサスRC(フロント)
█ レクサスNX&RC・フロントシーケンシャルウインカー加工
施工時間 | 1日(AM9〜10時に作業が開始できれば、日帰り可能) |
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備考 | ※要予約 |
レクサスGS 10系後期╱フロント&リアシーケンシャルウインカー加工
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GSは前後とも、シーケンシャルウインカー化することができました。
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前後とも流れるウインカー化しやすい車種って、あまり例がありませんよね?
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そうですね。自然な形でそれが出来る車種は、かなり希少です。実はレクサスGSも、リアはもともとのスペースが狭いんですが……
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でも出来たんだ。
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狭いと言いつつもLEDは並んでいるので、その範囲で流しました。
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ギリギリいけた、ということですね。
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そうですね。5〜6連では流せるので、短いなりには流れている感が出せます。
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逆にいうとレクサスGSのリアウインカーあたりが、シーケンシャル化できるギリギリの長さと言えそうです。
レクサスGS 10系後期(フロント)
レクサスGS 10系後期(リア)
█ レクサスGS・フロント&リアシーケンシャルウインカー加工
施工時間 | 2日(AM9〜10時に作業が開始できれば、1泊2日対応可能) |
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備考 | ※要予約 |
86後期╱前後シーケンシャルウインカー加工
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トヨタ86のウインカーは前期は電球ですが、後期はLEDになっています。
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LEDといっても、流れないLEDウインカーですね。
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その流れないLEDを生かしつつ、回路をバラバラに作り直して、前後ともシーケンシャルウインカー化することができます。
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もともとの純正のLED6個を生かして、6連で流しているんですね〜。
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見た目も純正風。
自然に作れますね。
86後期(フロント)
86後期(リア)
█ 86後期・フロントシーケンシャルウインカー加工
施工時間 | 1日(AM9〜10時に作業が開始できれば、日帰り可能) |
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備考 | ※要予約 |
█ 86後期・リアシーケンシャルウインカー加工
施工時間 | 最短2日〜 |
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備考 | ※要予約 |
シーケンシャルウインカーには向いていない車種がある!?
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球屋がシーケンシャルウインカー加工で重視するのは、「カッコいいかどうか」と「ウインカーとして安全に使える明るさを出せるかどうか」です。
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今回の加工実例は、それがクリアできる車種ということですね。
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逆に、この2点がクリアできない車種は、「やらないほうがいいですよ」とハッキリお伝えしています。
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加工するのをやめておいたほうがいい車種は、見れば分かるのでしょうか?
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ヘッドライトやテールランプの形状を見れば、ある程度は判断がつきます。特にウインカーが電球の車種は、構造的に判断しやすい。
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単に流れるウインカー化できればそれでヨシ、とは考えない球屋の感性は、多くの人に参考になりそうです。
✔ シーケンシャルウインカー、できる?できない?
LED加工専門店の球屋でも全車種のヘッドライトやテールランプを把握しているわけではないので、自分の車種の場合はどうなのか分からない時は、ヘッドライトやテールランプの画像(※)を送りつつ、加工の相談をするのがオススメ。
※ウインカー点灯時の画像もあれば完璧。加工依頼は、球屋HPの「お問い合わせ」から。
DIY Laboアドバイザー:森田広樹
LED加工専門店・球屋代表。アクリルづかいを筆頭に、最先端のライト加工技の探求者。実際にお客さんの10台中9台はアクリル加工をする、というほどのエキスパートだ。派手さよりも「完成度と質感」を重視。デザイン性の高さでも全国屈指。
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