LED自作のQ&A
LED打ち替えで、「抵抗」まで打ち替えるときの注意点
- 1
- 2
LED打ち替えの結果、明るくなりすぎて減光したいときの対策の第一歩は、より小さいLEDへの打ち替え。しかし小型LEDに打ち替えてもなお眩しい! という場合には、抵抗も打ち替える手がある。純正で付いていたチップ抵抗の抵抗値の読み解き方もわかる。
純正より抵抗値の大きいチップ抵抗に打ち替えれば「減光」できる
-
「メーターのLEDを打ち替えたら、明るくなりすぎて眩しい! 解決策は?」の続きです。
●レポーター:イルミちゃん
-
打ち替え後に明るくなりすぎるのはよくある話ですが、順番としてはまず、可能な範囲で小さいLEDを付けること。
●アドバイザー:イルミスタ 野本研究員
-
3528が付いていたところに2012を付けたりする、っていう話でしたね。
-
しかし、それをやっても明るすぎる場合に、次に検討するのが抵抗の打ち替えです。
-
ふむふむ。
-
基板状にはチップLEDのほかに、たくさんの抵抗が付いていますよね。
-
カンタンに言うと、純正の抵抗よりも抵抗値を上げれば、LEDに流れる電流が減って暗くなる……ということです。
-
しかし、どの抵抗を打ち替えればいいんだろう?
-
そこですよね。回路を追いかけていって、「このLEDの抵抗はコレだ」と判断できる場合しか、チップ抵抗の打ち替えはできません。
-
野本研究員なら、見れば分かるの?
-
分かる場合もあるし、回路によっては追い切れない場合もありますよ。
-
なるほどね。
-
傾向としては、1~2個のLEDを、1個の抵抗で制御しているパターンが多いですね。
-
フムフム。
-
あるいは、小さめの抵抗を2個並列で付けているケースもあります。
-
回路を読み違えて、打ち替えたけど違ったみたいな失敗も起こりそう……。
-
それはありますよ。違うところの明るさが変わってしまったりとかね。
-
そういう意味では、難易度の高い話には違いない。
-
追い切れない場合は、あきらめて、前回紹介したヘッドライト用スモークフィルム(濃い目)を、物理的にLEDに貼り付けるというようなことをするわけです。
-
自信がないときは、そういった物理的な対策のほうが良さそうです。
✔ 上の回路は、LEDのすぐ隣にいる「抵抗」で電流制限している分かりやすい例だが、遠く離れた場所に抵抗があるケースも多い。
純正のチップ抵抗の「抵抗値」はどこを見れば分かる?
-
ちなみに、回路を追って、どの抵抗なのかが分かったとしても、どの位の抵抗値に換えるかはケースバイケースですよね?
-
そうですね。基本的には、純正より大きいΩ数に換えるという話ではありますが。
-
その純正の抵抗値はどうやって調べるの?
-
それはチップ抵抗に抵抗値が書いてあるから分かりますよ。
-
チップ抵抗に3ケタの数字が書いてありますよね。それでΩ数(抵抗値)が分かります。
-
「202」って、202Ω(オーム)ってこと? そんなハンパな抵抗あった?
-
「202」と書いてあったら、2000Ωなんですよ。
-
なんでそうなる!?
-
最後の「2」は、「ゼロが後ろに2つ付く」という意味なので。
-
へぇー。
そんなルールがあるのか~。 -
だから「201」なら、200Ωなんです。
-
20の後ろにもう1個、ゼロが付くから200。
-
「203」なら、0が3個隠れているので「20000」。つまり2万Ωです。車ではまず出てきませんけど。
-
ルールが分かってきたぞ~。
-
チップ抵抗のメーカーによっては4ケタで書いている場合もありますが、だいたいは3ケタなんで、このルールは知っておくと便利です。
-
でも、3ケタルールだと、2ケタ抵抗値の場合はどうなるんだ? 30Ωはどう書くの?
-
「300」なら、「30の後ろに隠れているゼロが0個」という意味なので30Ωですね。
-
ゼロが0個とか紛らわしいけど、そういうことね。
よく見かけるチップ抵抗の3ケタ数字
チップ抵抗が付いている向きはいろいろなので、逆向きに読み間違えないように注意。
場合によっては2000Ωなどのチップ抵抗が必要だが…
-
純正の抵抗は、抵抗値が大きめのものが付いていることが多いですね。
-
というと、どの位のΩ数?
-
1千Ωとか、あるいは2千Ωの抵抗が付いていることもあります。
-
「202」のチップ抵抗ってことですね。
-
はい。しかし、そこまで大きい抵抗値になると、販売店も限られてきます。
-
フムフム。
-
LED通販のエルパラでも、普通に売っているのは1000Ωまでなので。
-
なるほど。でも、1000Ωから1000Ωに換えても意味ないですしね。
-
ですね。しかし、世の中には2000Ωの抵抗を売っているお店もあるので、その場合は探して調達します。
-
LEDパーツをゼロから自作するような場合にはまったく使わないような、大きな抵抗が必要になるかも? ということは覚えておきましょう。
✔ 詳しくはエルパラの「チップ抵抗 1/4W 1/2W」のラインナップ参照。
DIY Laboアドバイザー:野本貴之
光ドレスアップの専門店・イルミスタ店長。LED加工や打ち替え、アンダーLEDを得意とする特殊なプロショップ。仕事ぶりは極めて職人気質で丁寧。部品のみの販売も行っている。●イルミスタ 住所:埼玉県三郷市上彦名540-3 営業時間12:00〜21:00 月曜定休(祝日の場合翌日)
関連記事
- メーターのLEDを打ち替えたら、明るすぎて眩しい! 解決策は?
- プロがやっているLED打ち替えの裏技
- LED打ち替えに使うチップLED
- チップLEDの種類と選び方
- チップLEDを上手にハンダ付けするコツ
- ハンダごての選び方 チップLED自作編
- LED打ち替え方法/エアコンパネル 準備編(1/2)
- LED打ち替え方法/エアコンパネル 作業編(1/2)
- LED打ち替えの疑問。極性(方向)が分からないときは?
- LED打ち替えのとき、「抵抗」は打ち替えなくていいの?
- 最近人気の水色系LED「スカイ」で、トヨタ現行車風に見せる技
- LED打ち替えに失敗する例が増えている!? その理由は…
- メーターが暗い(ムラがある)。LEDチップ打ち替えの工賃は?