LED自作のQ&A
LED打ち替えの疑問。極性(方向)が分からないときは?
読者の方から頂いた、LED打ち替えの質問に答えていきたいと思います
■ 質問
DIYでLED打ち替えに挑戦中です。純正LEDの極性(プラス、マイナスの方向)が、基板上に印されていません。購入したLEDは切り欠きがマイナスなのですが、どっち向きに基板にハンダ付けしてよいのか分かりません。純正LEDの極性は、どうすれば調べられますか?
質問╱リスボン
基板上にプラス、マイナスが書いてあるとは限らない
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この質問は、LED打ち替え職人に聞くのが一番ですね。
●レポーター:イルミちゃん
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あ〜、これはイルミスタでも、DIYユーザーからよく聞かれる質問ですね〜。
●アドバイザー:イルミスタ 野本研究員
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そうなんだ。
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純正基板上にプラス、マイナスのマークが書いてあればいいのですが、書かれていないケースもあります。
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こういう基板だと、純正LEDのどっちがプラスでどっちがマイナスなのか分からないんですよ。
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純正チップLEDの、切り欠きの向きと同じにする……ではダメなの?
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それはダメです。なぜかというと、切り欠き=プラスなのかマイナスなのかは、チップLEDによって違うのです。同じタイプのチップLEDだとしても、製造ロットによって変わったりもする。判断材料にはなりません。
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そうか〜。
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だからこういう場合は、純正LEDを取り去って、いざ新しいLEDをハンダ付けしようとしたときに、「あれ? どっち向き?」ってなるんですね。
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なるほど。
……で、どうすればいいんでしょう? -
純正LEDを外してしまう前に、通電させて調べておく必要があります。カンタンに調べる方法を解説しましょう。
書いてある基板
+-表記とは限らない。例えば上の基板はA、Kの記載がある。A(アノード)=プラス側、K(カソード)=マイナス側だ。
書いていない基板
試験点灯用に、12V電源を用意する
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まず、何も道具を持っていないとすれば、家庭用電源(AC100V)から、車用の電源(DC12V)に変換できるスイッチングアダプターを用意します。
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これをコンセントに差せば、12Vが取れるアダプターですね。テープLEDなどにも使ったりする。
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そうです。LEDを実験的に光らせる用途なら、1アンペアなどの小さいもので十分です。
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フムフム。
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あとはミノムシクリップ付きDCジャックをつなぎます。
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このミノムシクリップは、DCジャックになっているので、スイッチングアダプターとそのままつながります。
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これでミノムシクリップに、12V電源が取れるんですね〜。
ラインナップはエルパラHPのACアダプター参照。
エルパラで販売しているミノムシクリップ付きDCジャック
CRDを純正チップLEDに当てて極性を調べる
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次は、10ミリアンペアとか15ミリアンペア程度のCRD(定電流ダイオード)を用意して、ミノムシクリップのプラス側にはさみます。
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マイナスのほうにはスズメッキ線(……あるいはLEDや抵抗に付いていた足の切れっ端)などを挟みます。
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フムフム。
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このときの注意点。CRDには向き(極性)があります。CRDのカソードマーク(オビ)を、LED方向に向けてLEDの端子にあてます。
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反対側には、マイナスの棒(スズメッキ線)をあてていますよ。
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あ。
純正LEDが光りました〜! -
これで光ったということは、CRDを当てている側が純正LEDのプラス側ということです。
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ならば、スズメッキ線をあてている側がマイナスってことか〜。
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そうですね。もし光らなかったら、その逆なので、逆向きに当てれば光るはずです。
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なるほどぉ。
こうやって調べるんですね! -
で、純正LEDの極性(方向)を覚えておいて、純正LEDを外したあとに、極性を合わせてLEDをハンダ付けすればOKです。
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付け直すLEDの極性は、パッケージでしっかり確認しましょう〜。
DIY Laboアドバイザー:野本貴之
光ドレスアップの専門店・イルミスタ店長。LED加工や打ち替え、アンダーLEDを得意とする特殊なプロショップ。仕事ぶりは極めて職人気質で丁寧。部品のみの販売も行っている。●イルミスタ 住所:埼玉県三郷市上彦名540-3 営業時間12:00〜21:00 月曜定休(祝日の場合翌日)
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