チップLEDの種類と選び方
チップLEDとは表面実装型(表からハンダ付けする)LEDのことで、従来の砲弾型LEDなどに比べて明るく、広い角度に照射できる。照明に使われるLEDとしては完全に主流だ。ここでは単品で売られているチップLEDの種類と選び方を解説する。
定番的に使われるチップLEDを並べてみました!
アドバイザー:エルパラ・平川研究員
選び方
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チップLEDって全部似たような四角形だから、どれを選んでいいのか分かりにくいですよね。
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とはいえ車のLEDパーツ自作に使えるもの、となると種類は限定されてくる。そんなにややこしくもないですよ。
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というわけで平川研究員に絞り込んでもらったのが上の写真なわけですが…これでも多い(苦笑)。
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自作の世界で一番有名なのは5050でしょうね。
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前から思っていたんですが、なんでチップLEDってゴーゼロゴーゼロとか数字で呼ぶかなぁ。とっつきにくいと思うんですが…
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これはサイズを表しているんですよ。5ミリ×5ミリだから5050なんです。
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え、じゃあ3528は?
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3.5ミリ×2.8ミリってことです。
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ネーミングは意外と単純なんですねー
チップLEDの名前はサイズを表している。
1発あたりの明るさなら5630や5050
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で、問題はドレを使って自作すればいいかという話ですが…。
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まず5050は3チップといって、1個のLEDの中に発光体が3つ載っているんです。だから明るい。
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なるほど。じゃあ3倍明るいんだ!
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いや、そう単純ではないのです。その隣の5630はワンチップですが、流せる電流量が多いので結果としてこちらのほうが明るさは上なんです。
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サイズの大きいほうが明るいとは限らないんだ。
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使う抵抗によってLEDに流れる電流は変わりますが、5630は70ミリアンペアも流すと、5050より明るくなってしまう計算です。
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もっと流すこともできるんですか?
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最大で150ミリアンペアまで流せます。ただ放熱が追いつかないでしょうから、そういう使い方は普通しません。60ミリアンペアぐらいで抑えるのが一番無難です。
3528は扱いやすくLED加工の定番
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3528も最近よく名前を聞く気がしますね。プロの人が加工で使っているケースも取材でよく見かけます。
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3528はサイズが小さくなるので、用途が広がるし、限られた面積に数多く入れられます。
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そっか。数で明るさを補うこともできそうですね。
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それとワンチップの中では明るいほうです。そもそも3チップLEDなどは切れるリスクも高くなるので、プロの人はそのへんも考えているんでしょうね。
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ワンチップのほうがハンダ付けも1箇所ずつで済みますしね〜。5050は難しいケド。
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そうですね。あと3528の利点はなんといっても種類が豊富。色数も多いし、最近の動きとして超高演色3528なども登場してきています。
3020以下は主にLED打ち替え用途
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3020は、3ミリ×2ミリ。……こんな小さいの自作で使いますかね?
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このあたりは主に純正チップLEDの「打ち替え用」としてよく使われるLEDです。
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あ〜、なるほどそういう用途なんだ。
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光量を落としたい場合、わざとワンサイズ落として3216を使ったりする人もいます。
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なるほどぉ〜マニアックなコトしますね(笑)。じゃあさらにちっちゃいのは?
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2012や1608はオーディオパネルの打ち替えなどで使われます。純正LEDもいろいろなサイズのモノが出てきますから、それに合わせて使い分けます。
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なるほど。……で、1608が一番小さいチップLEDってことですか?
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いや、もっと小さいのもあるんですが、人間がハンダ付けできる物理的限界かなと(苦笑)。
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……それは言えてる。
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