LEDフットランプ関連
ルームランプ連動でドアを開けたら100%の明るさで光り、イルミ連動で減光させるフットランプを作るには?
- 1
- 2
フットランプDIYで「ルームランプ連動」と「イルミ連動での減光」を実現したいが、どうしたらいいのか? という読者からの質問。ドアを開けたときとイルミ連動(スモール連動)を組み合わせるフットランプはやりたい人が多いのだが、ぶつかりがちな問題もある。
ルームランプ連動と、イルミ連動での減光をミックスさせようとするとぶつかる問題
-
フットライトの制御方法に関する、読者の方からの質問に答えていきます。
●レポーター:イルミちゃん
-
……という質問だったのですが、この場合ルームランプ連動線はパルス信号。エーモンのLED調光ユニットもパルス信号で減光させるため、どちらの信号も「リレーのコイルには流せない」問題があります。
-
そうですね。この組み合わせだとチャタリング(※)が起こってしまいますね……。
●アドバイザー:イルミスタ 野本研究員
-
質問に出てきたエーモン製品を使ってこの技を実現するのはNG、という点をエーモンにも確認したのですが……「ではプロのLED加工者なら、こんな場合にどうするのか?」を聞いてみることにしました。
-
なるほど。「ドアを開けたとき」と「イルミ連動(スモール連動)」を組み合わせるフットランプは、よくやっていますよ。
-
それはどのように?
-
5極のリレーを使う、という点は同じですね。
-
フムフム。
-
今回の質問はそこに「イルミ連動のときだけ大幅に減光させる」要素が入ってきますが、僕の場合はそれを調光ユニットでやるのではなくて、電子部品の抵抗を使ってやっています。
-
「抵抗を使ってLEDに流れる電流を減らす」やり方で、減光制御はできるので。
-
抵抗はどこに付けますか?
-
質問の中に出てきたエーモンの5極リレーを使ってやるとすれば、こんな配線になります。
-
LEDのマイナス側をリレーにつなぐのね。
-
そうですね。ルームランプ連動(全ドア連動)の線がマイナスコントロールなので、それに合わせてLEDをマイナスコントロールすることになります。
-
フムフム。
-
で、イルミ電源(スモール連動)がオンになったら、リレーが動作して「ルームランプ連動線」から「ボディアース」に切り替えるように配線します。
-
イルミオンにすれば、ドア開閉とは関係なくLEDが光る。
-
このときにボディアースにつながっていくマイナス線の途中に、減光用の抵抗を入れればいいですね。
-
LEDのマイナス側に抵抗を付けるんだ。
-
プラス側でもマイナス側でも、抵抗はどちらに付けても同じです。それによってLEDに流れる電流は減るので。
-
なるほど、なるほど。
-
ただ、今回の配線方法には問題点がひとつあります。
-
なんでしょう?
-
ルームランプ連動とイルミ連動をミックスさせていますが、回路的には優先されるのはイルミ連動のほうです。
-
フムフム。
-
だから夜、スモールランプがオン(イルミオン)の状態でドアを開けた場合には、100%点灯とはならず減光状態になってしまいますね。
-
そうなるか。
-
そこが弱点といえば弱点ですね。
■ 質問
初めまして。最近フットライトやグリルイルミネーションに興味を持ち、電装の勉強を始めた大学生です。
を読んでの質問です。
エーモンの5極リレー(3234)とLED調光ユニット(2857)の2つを使って『全ドア連動(ルームランプ連動線につないで明るさ100%)、イルミ連動(LED調光ユニットを使って明るさ10段階中1段階)』を実現したいです。
調光ユニットはマイナスコントロールということもあり、上手くいくのではと思いましたが、良い回路図が浮かび上がりません。お力貸していただきたいです。
質問者╱あぱぱぱ平野さん
※チャタリングの基礎知識は、「リレーから〈ジー音〉がする、チャタリングの原因と対応策」参照。
5極リレー(1c接点リレー)を使ってルームランプ連動とイルミ連動(減光)をミックス。
減光に使う抵抗の抵抗値は、計算ではなく実験するのが現実的?
-
でもなぁ……抵抗を使って減光をさせる場合は、どの抵抗を選んだらいいのかが一般的なDIYユーザーには分かりにくいと思うんですよね。
-
そういう面はありますね。
-
あぱぱぱ平野さんの要望としては、マックス点灯に対して10%程度まで明るさを落としたいのですが……
-
しかし、それを抵抗計算で出すというのは現実には難しい話です。
-
その理由については、以前にエルパラ・平川研究員が解説しています。
-
当然、使うLEDによっても違うので、僕の場合は実際に何種類もの抵抗値の抵抗を付け替えて試しながら、付ける抵抗を決めます。
-
そのやり方をDIYユーザーがするとしたら、抵抗値の違う抵抗をちょっとずつ買って試すしかないのか。
-
そうなりますね。
-
抵抗値の問題以前に、どのくらいの容量(W数)の抵抗を選んでいいのかもよく分かりませんが……
-
それについてはフットライトに使うLEDであれば、そんなに容量はいらないでしょうね。
-
ふむ。
-
参考までに僕がフットライト用によく使うのは、3828チップが6連になっているタイプの「3528 6LEDパネルライト」なんですが……
-
これを各席のフットライト用に4個使う程度なら1/2Wとか、状況によっては1/4W抵抗でも足ります。心配だったら1/2Wあたりを選べばよいかなと。
-
極端に明るいフットライトの話はおいといて、通常はそんなに大きい抵抗が必要なわけではない。
-
あとは、同容量で抵抗値の違う抵抗を、いろいろ試すのが一番いいです。例えば150Ωを付けてみてまだ明るいな、と思ったら次は300Ωを試す、といった具合です。
-
アナログ方式が一番確実ですよ、ってことね。
-
そうですね。LEDの場合は電流を半分に減らしたら明るさが半分になる、というものでもないので「明るさを1/10にする」狙い自体が感覚的なものですからね。
-
言われてみればそうですね。
-
いろいろな抵抗値の抵抗に付け替えて、好みの明るさになるように調整するのが一番確実だと思います。
エルパラで販売している3528 6LEDパネルライト
DIY Laboアドバイザー:野本貴之
光ドレスアップの専門店・イルミスタ店長。LED加工や打ち替え、アンダーLEDを得意とする特殊なプロショップ。仕事ぶりは極めて職人気質で丁寧。部品のみの販売も行っている。●イルミスタ 住所:埼玉県三郷市上彦名540-3 営業時間12:00〜21:00 月曜定休(祝日の場合翌日)
関連記事
- ルームランプ連動+イルミ連動で減光させるフットランプを、小型リレーで実現するには?
- マップランプ/ルームランプ連動と各ドア連動をミックスさせたLEDフットランプを作るには?
- 車のLEDフットライト取り付けに有効な知識
- ドア連動フットランプにするときもダイオードは必要か?
- LED配線の作り方。運転席&助手席フットライト編
- LEDをドア連動で光らせる方法まとめ
- ドア連動線(ドアカーテシ線)の取り方
- ルームランプ連動線(全ドア連動)の取り方
- カーテシ線(ドア連動線)を複数取り出しするときの注意点
- ダイオードの使い方╱カーテシ線(ドア連動線)に使うとき
- 純正フットランプが付いていない車種でも「穴」があるなら生かしたい
- リア(後部座席)フットランプ。LED加工のプロはどのように増設する?
- 水色、ピンク、すみれ他、好きな色でLEDフットライトを自作する方法
- LED埋め込みで、純正風のフットライトを作ろう
- リアフットライト(後部座席)をDIYで増設する方法
- ドア連動+スモール連動で光るLEDフットライトを作るには?
- ドア連動・ACC連動・イルミ連動(減光)の3つをミックスさせる方法