古い車のメンテナンス

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車のベルト交換の知識。交換時期の判断方法は？

車のベルトは、何を基準に交換時期を判断したらいいのか。ベルトの劣化は乗り方によっても違ってくるが、見た目や異音など、自分でも確認できるチェックポイントはある。

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  「車のベルトの基礎知識。何本あるのか？ 切れたらどうなるのか？」の続き。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  前回お話した通り、車のベルトは消耗品です。

  ●アドバイザー：シャルマン 岡田研究員

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  ベルトが切れたら大変なのは分かったけど、ベルトの劣化具合なんてどうやって判断するんでしょうか？

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  ベルトのチェック方法は、基本的に目視。あとは音ですね。

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  どんな音？

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  ベルトが劣化することによって出る異音は、基本的には「キュルキュル」とか「キーキー」といった感じです。

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  フムフム。

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  ベルトが劣化してくると泣いたり滑ったりしてくるので、キュルって音がするんです。

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  なるほど。

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  たまにプーリーの泣き音もあるから、音の判断だけでは難しい面もありますけど。

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  ……車っていろいろな異音がありますからねぇ。

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  そういう意味ではベルトの場合、目視が一番いい判断方法ですね。

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  目視の場合はどう判断するの？

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  ベルトがヒビ割れていたら交換時期です。ベルトはゴム素材だから、劣化すると亀裂が入る。


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  ただし、ベルトが付いた状態だと、よっぽどのヒビでないと分かりにくい。一番確実な判断方法は、ベルトを外してチェックすることです。

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  外してどうするの？

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  ベルトを折り曲げたら、ヒビが入っているのがハッキリ見えるんです。ベルトがピーンっと張られている状態だと分かりにくいヒビでも、外して曲げたらわかる。

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  そういうことか。……でも外したら、また付けないといけないしなァ。

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  ベルトを付けたままの目視でも分かりやすい要素としては、溝の減り具合もありますね。

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  溝って？

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  車のベルトの内側には、溝が切ってあります。


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  そしてプーリー側には、逆にオス溝が切ってある。だからピタっと噛み込むんです。


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  そういう仕組みか。

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  しかし、ベルトが摩耗して減っていくと、ベルト側の溝が広がっていくんですよ。

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  溝が削れて太くなるイメージか。

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  新しいベルトは溝が細くてキツく噛んでいる状態だったのが、次第に溝が広がっていって、ゴムに隙間ができる。

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  つまりガタが出るんだ。

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  そうなると、ベルトのかかりが浅くなる。ベルトの回転に一致してプーリーがしっかり回らず、滑りながら回る……みたいな感じになってくる。

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  それが「滑る」っていう状態なんですね～。

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  そうです。だからキュルキュル、キーキーという異音も出るわけです。

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  なるほどね～。

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  そのガタ（隙間）は、目視でも確認できることです。

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  ベルトの溝が減ってきて、隙間が大きくなってきたら交換時期ってことですね～。

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  走行距離とかでの、判断基準みたいのはないんですか？

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  う～ん。乗り方や場所によってもベルトの劣化速度は変わってくるから、一概には言えませんけど。

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  ……ふむ。

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  安全確実なラインを取るなら、車検2回に1回（4年に1回）ぐらいの割合で交換していたら、間違いないでしょうね。

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  けっこうな頻度ですね。

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  まあ、これはイメージ的な話です。外して折り曲げてヒビ割れを確認してみて、まだいけそうなら交換することないし。

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  でも、どうせ外したなら新品に交換してしまえ、という気もしますねぇ。

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  まあね。ベルトが5万円も6万円もするっていうならアレだけど、ベルト交換は1万円前後くらいの費用でできることなんで。

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  そうなの？

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  30セルシオを例にするとベルトの部品代が1万円弱ぐらいなんで、シャルマンでは工賃込みで1万円位でやっていますよ。


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  ベルトが切れたときのインパクトを考えると、1万円前後の費用を惜しんではいられませんね。

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  一番心配なのは、いつ交換したのか分からない中古車の場合です。

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  それもそうだ。前オーナーが一度もベルト交換していない可能性は、それなりに高そう。

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  だからシャルマンでは、中古車を販売する時点で、よほど新品のベルトが付いていない限りは、ベルト交換も必須の整備メニューとしています。



✔ ベルト交換のほか、ブレーキパッド、バッテリーなども交換している。

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  ……ただ、中古車の整備をどこまでするかの考え方は、店による。

  ※「中古車の〈諸費用〉をチェックするコツ」参照。

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  シャルマンは良心的過ぎる面があるので、一般論とは言えない。

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  このあたりはお店にきちんと確認して、必要ならベルト交換しておくほうがいいでしょうね。