スマホの音楽を車で楽しむ(第4回)
車でスマホの音楽を聴く、ベストな再生環境
車でスマホの音楽を聴くには、一般的にはナビ外部入力にスマホをつなぐか、Bluetooth(ブルートゥース)通信でつなぐ(対応ナビ)。あるいはFMトランスミッターで電波を飛ばす手法もあるが、いずれの方法もスマホの音声信号が劣化するルート。そこで、ここでは音の劣化を最小限におさえる接続方法を提案。
純正ナビと車のスピーカーの間に「スマホ」を割り込ませる方法
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「純正ナビに外部アンプを取り付け(接続)する方法」の続きです。
●レポーター:イルミちゃん
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前回は、配線加工ナシで、純正ナビと純正スピーカーの間に外部アンプ(PA2)を割り込ませるところまで解説しました。
●アドバイザー:ビートソニック ワタナベ研究員
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今日は、この割り込んだアンプに対して、スマホをつなげます。
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いよいよスマホとつながる。
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この先は、「スマホと車載スピーカーを、最短ルートでつなぐ方法」で解説した通り、スマホにポータブルアンプを経由させれば、PA2(アンプ)に接続できますので……
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つまり、2枚の配線図を合体させると……
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純正ナビとスピーカーの間に、スマホが割り込むことになります。
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これで、スマホの音声はナビを中継しないので、スマホの音楽を聴くにしてもイイ音で再生できます。
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なるほどね!
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ようするにPA2の2系統入力に対して、ハイレベルインプット入力にはナビをつなげて……
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RCA入力には、スマホをつないでいます。
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で、どっちから信号が来ても、PA2がスピーカーを鳴らしてくれる♪
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そういうことです。
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……ということは。
あれ、まてよ? -
なにか疑問でも?
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スマホの音楽を聴いている最中に、純正ナビの音声案内が割り込んできたら、どうなるだろう??? どっちが優先になるの?
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どっちも聞こえます。ごく普通に、スマホの音楽に対してカーナビ音声案内が割り込んできます。
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へぇ〜、そのへんの動作もカンペキですね。
【リアル配線図 ①】
【リアル配線図 ②】
【リアル配線図 ③】
Amazonでも販売されているビートソニック マイクロパワーアンプ PA2。一番右が、ハイレベル入力コネクター。
PA2の反対側
RCA(赤・白)ケーブルは分岐が必要になる
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PA2は本当に使えるアンプですね、小さいし!
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配線図についてちょっと補足しておくと、PA2に入力するこの場面。
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PA2側のRCA入力は、車のフロントスピーカー用、リアスピーカー用に分かれているんですね。
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しかし、スマホ→ポータブルアンプ経由でアナログ変換した段階では、左右ぶんの赤・白ケーブルしか出ていないので、それぞれを分岐させる必要があります。
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RCAケーブルの分岐とは、単純に分岐コネクターを使えばいいのでしょうか?
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そうです。同じRCAケーブルでも映像信号(黄色)は単純に分岐できませんが(※映像分配機が必要)、音声はできるのです。
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もし、分岐をサボってPA2に赤と白を1本ずつしか入れないとどうなるの?
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分配せずにフロントにだけ差したら、フロントスピーカーからしかスマホの音声が出ません。
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そういうことね。
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だからもし、リアスピーカーが付いていない(フロントスピーカーのみ)の車だったら、分岐しないでPA2のフロント用のRCA入力につなげばOKです。
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フロント&リアにスピーカーが付いているなら、分岐コネクターを用意しましょう。
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その場合は、合計で3本(3セット)のRCAケーブルが必要になる、ということですね。
ポータブルアンプとスマホの接続
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ポータブルアンプとスマホをつなぐ場面も補足しておきます。ここではiPhoneの例です。
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iPhone側は、よく使われるLightning→USB変換ケーブルではなくて、Apple純正の「カメラアダプター」を使っています。
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カメラをつなぐわけではないけど。
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そうなんですが、今回の例だとポータブルアンプ側からはUSBケーブルのオスが出ているので、iPhone側はUSBのメスにしたいんですよ。
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あ〜。
そういう事情ですか。 -
で、Lightning→USBメスに変換するオプションが、iPhoneアクセサリーでいうところの「カメラアダプター」なんですね。
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普通のUSB変換ケーブルだと、オスとオスになってつなげられないんだ。
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ハイ。ただし、このあたりは、使用するポータブルアンプによっても変わるでしょうし……
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Androidの場合だと、スタートがMicroUSBだから、また事情が違うし……
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そんなこんなで、いろいろな配線パターンがありますので……まあ、つながるようにやってください。
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ザックリ解説に切り替えたぞ!!
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とにかく、スマホのヘッドホン出力ではなく、Lightning(iPhone)またはMicroUSB(Android)から、デジタル信号のまま出力させてポータブルアンプにつなぐ。そこがポイントです。
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スマホのヘッドホン出力を使わない理由は、「スマホの音楽を車のスピーカーで(イイ音で)聴く方法」でおさらいしてください。
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あとは、今回の配線パターンを、車内で再現できればいいのです。
DIY Laboアドバイザー:渡邊悠二
カーエレクトロニクスの雄、ビートソニックにおける技術部のホープであると同時に、同社の「顔」としての活躍も期待される人物。プログラマー出身で、ITにも車にも強いが、いちばん得意なのは料理という説も。●ビートソニック TEL 0561-73-9000
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