電装DIYの知識

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配線に流せる「電流容量」の限界は知っておかないと恐い

配線に流せる電流には、容量（キャパ）がある。「限界容量」を超えると、異常に発熱して溶ける危険もあり得る。例えば大容量の電装品を複数つなげるようなケースでは、事前に確認するべき、重要な注意点だ。

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  さて、前回の「エーモン配線コードランキング」（※）では話を難しくしないよう、あえて触れませんでしたが……

  ※「エーモンの配線コードはいろいろあるけれど、売れているのはどれ？」参照。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今日は、配線コードの「容量」について、補足をしておきます。

  ●アドバイザー：エーモン 中塚研究員

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  配線コードに容量があるんですね〜。

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  そうですね。配線に流してもいい電流には、限界があるということです。

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  限界を超えたらどうなるの？

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  異常に発熱したり、溶けたりします。

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  となると、最悪は燃えるってこと!? これは重要な話ですね。

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  基本的に配線が太いほうが、より多くの電流を流せるようになります。


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  エーモンの配線コードを例にすると……0.2スケアから2スケアまでありますよね。

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  巻きの状態で売っているのは2スケアまでですが、電源取り出し用のヒューズ付きのコードも含めると、3スケアや5スケアの太い線までありますよ。

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  で、配線の太さによって流せる電流の容量（キャパ）は、こう変化します（↓）

█ エーモンの配線スペック

太さ（スケア）	最大電流
0.2スケア	2.5アンペア（12Vで消費電力30W以下）
0.5スケア	5アンペア（12Vで消費電力60W以下）
0.75スケア	6.6アンペア（12Vで消費電力80W以下）
1.25スケア	11.6アンペア（12Vで消費電力140W）
2スケア	16.6アンペア（12Vで消費電力200W）
3スケア	30アンペア（12Vで消費電力360W）
5スケア	40アンペア（12Vで消費電力480W）

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  ところで、一般的な電子部品だとマージンを取って、スペックの半分程度で考える……なんて言われたりもしますが、そのへんはどうなんでしょう？

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  エーモンの配線コードは、そのマージンを取った上で、スペックを出していますので、この数字の範囲内であれば大丈夫です。

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  なるほど。0.5スケアならキッチリ5アンペアまでは流して大丈夫、ということですね。

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  さきほどの表で、3スケアや5スケアなんていう極太線が出てきましたが……

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  こういうのは、バッテリーから直接電源取り出しするための専用ケーブルです。

エーモンの3スケア配線



【Amazon.co.jp限定】エーモン リレー付電源ケーブル (2049)が3スケア線。いわゆるバッ直用の配線で、最初から4極リレーが付いている。

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  ここまで太くなると、30アンペアも流せるのか〜。

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  配線コード自体に、30アンペアのヒューズも最初から付いています。

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  そして、さらに電流を流せるのが……

エーモンの5スケア配線



詳細はAmazonのエーモン 大容量電源取り出しコード（1188）

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  これも、バッテリーから直接電源を取り出すための配線ですね。アースコード用としても、同じ5スケアのものがあります。

エーモンの5スケア配線



詳細はAmazonのエーモン 大容量アースコード（1189）

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  これらの5スケア線になると、最大電流が40アンペアクラス。エーモン配線では最強スペックですね。

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  こういう高出力対応ケーブルは、オーディオのアンプなどに使う用途です。あるいは大容量の電装品を複数つなげるようなケースですね。

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  最初から端子も付いているんですね。

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  そうですね。普通のギボシ端子やクワ型端子は使えない（2スケアまでの対応）ので、極太線にも使える丸型の圧着端子が付属しています。

端子が付属している


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  配線の反対側は切りっぱなしになっているので、好きな長さにカットしたのち、同梱の丸型端子をかしめます。

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  それって普通の電工ペンチでできるのでしょうか？

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  この太線用の丸型端子は、エーモン電工ペンチに専用の穴があります。

ココを使って圧着する


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  配線が太くなるほど、流せる電流は増える。でも一般的な端子（0.5〜2スケア用が多い）を使えない、という不便が生じる。

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  そうなんです。ですので、エーモンの3スケアや5スケアも、配線単体（巻き）の状態では販売していないんですよね〜。

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  2スケア超の太線は、そのあたりの端子の制限が出てくることは覚えておきましょう。

✔ なお普通のギボシ端子は2スケア線までしか使えないが、3スケアまでなら使用可能なギボシ端子が存在する。

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※太い配線（太線）の接続に使えるギボシ端子の存在は、知っておいて損はない」参照。

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  だから、単品使いでは0.5スケアがオススメ。端子が豊富で、いちばん扱いやすい太さと言えます。

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  0.5スケアがランキング1位だった理由は、そういうところにもありそうですね。

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  そして、配線のキャパ（容量限界）を超えないために重要なコトは……

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  電装品の電流値を合計して、足りているか確認する。

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  それもありますが、そもそも、配線の容量を下回るアンペア数のヒューズをかませておくのが一番安全確実です。

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  ああ、そうか。ヒューズにはそういう意味合いもあるんですねェ。

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  そうですね。ヒューズは電装品と配線の保護、が目的ですので。

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  やり方は「ヒューズをかませるって、なんのこと？」を見てくださいね。