LEDの配線図をひも解くシリーズ(第1回)
LED配線の作り方。「リアル配線図」を初心者向きに解説
LED自作で、よく登場する配線図。電気に詳しい人なら、配線を見れば、手順の説明が不要なこともあるだろう。しかし電気が苦手な人にとっては、かえって謎が深まるばかり。そこで初心者向けに、配線図をわかりやすくひも解いていく。
LEDを「ひとつ付ける」場合の配線図から理解しよう
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LEDの「配線」とか「配線図」などと言われると、反射的に「ムリ!」という初心者向けシリーズ第一弾。
●レポーター:イルミちゃん
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言葉だけでは伝わりにくいので、じっさいのLEDパーツを使ったリアル配線図で説明していきましょう。
●アドバイザー:エーモン 中塚研究員
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フムフム。
それで今日はなにを? -
まずは、LEDをひとつだけ付ける場合の配線図からじっくりいきます。
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え〜!? 1個だけ? フットライトだって片側じゃ淋しいですよ?
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そういうハナシじゃなくて、配線の流れを理解しようって企画ですよねコレは。
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……そ、そうでした。
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LEDひとつで考えると、配線図はこんなにシンプルです(↓)
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カンタンに言えば、LEDのプラス線に電源を取り、マイナス線をボディアースしているだけなんですが、その途中の延長コードや端子をどう使うか。そこを初心者向けに解説しましょう。
LEDのプラス線の作り方
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まずは、プラス側の配線の末端部分(↓)
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この部分は、「車のどこから電源を取るのか」で処理が変わってきますが、今回は定番のヒューズから電源を取る想定です。
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それでヒューズ電源を使っているんですね〜。
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車両からの電源取り出し方法は、下記記事を参考にしてください。
※「ヒューズ電源の選び方」参照。
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で、LEDをどこに付けるかにもよりますが、ヒューズボックスとLED取り付け位置が離れているのが普通だと思うので、延長コードが必要になります。
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初心者に分かりにくいポイントとして、この延長コード用の配線にもいろいろな太さがあるという点です。
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この場合は、0.5スケアの配線コードを使っています。
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0.2スケアでは、ダメなんですか?
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ハイ。なぜかというと、ヒューズ電源を使った場合は、反対側がギボシ端子メスになっています。
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ということは延長コードをヒューズ電源とつなぐために、延長コード側にはギボシ端子オスを付けます。
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しかしギボシ端子は、0.5スケア以上の太さの線にしか使えません。
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端子にはそれぞれ配線コードの太さの適合というモンダイがありますからねぇ。
※このあたり、詳しくは「端子の種類と選び方」参照。
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というわけで、今回は0.5スケアの延長コードを使っていますが、その先のLED側の配線は0.2スケアの細線です。
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そのへんが、ややこしい。
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ここで注意。LED側の線は細線なので、LEDの線と延長コードをつなぐ場面では、ギボシ端子は使えないのです。
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さっき使ったギボシ端子でやりたくなるところですが……
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細線にギボシ端子を使うのは接触不良や、抜けの原因になります。
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じゃあナニでつなぐの?
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この場合は、「0.2スケア線と0.5スケア線をつなぐ」ので、どっちにも対応している接続コネクターがオススメです。
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これでLEDのプラス側の配線はつながりました。
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折り返し地点を過ぎて、次はマイナス線です。
プラス線の一番先端に来るパーツ
エーモンのヒューズ電源
延長コードはこの部分
エーモンの配線コードもいろいろあるが、ここでは0.5スケアの赤を使っている。
※やり方は「ギボシ端子の正しいかしめ方」参照。
この線は0.2スケア相当
LEDのマイナス線の作り方
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マイナス線の場合は、最終的にボディアースするわけですから、延長コードの先にクワ型端子を付けます。
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クワ型端子については、下記記事を参照してください。
※「クワ型端子のかしめ方」参照。
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で、このクワ型端子も、ギボシ端子と同じく0.5スケア以上の配線にしか付けられないので、マイナス線も0.5スケアを使っています。
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ということは、マイナス延長コードと、LEDマイナス線をつなぐ場面は、さっきのプラス線と同じ事情ですね。
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そうです。0.5スケア線と0.2スケア線の接続なので、接続コネクターがオススメです。
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これで全部つながりました。
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今回は机上のリアル配線図で説明しましたが、これを車内でやればフットライトがすぐできるわけですね。
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そりゃそうですけど、運転席側だけフットライト付けるってズルイですよね。
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……まだ言ってますね。その話は「LED配線の作り方。運転席&助手席フットライト編」で解説しましょう。
DIY Laboアドバイザー:中塚雅彦
カーDIY用品メーカー・エーモン広報担当で、エーモンの顔と言える人物。端子や配線コードの仕様など細かいところまで深い知識を持っているので、DIYラボでは「電装DIYのきほん」に関する記事を担当。中塚ハカセ、とも呼ばれている。
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