年末スペシャル・足まわり編③
DIYでスタッドレスタイヤに交換するときの注意点おさらい(後編)
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DIYでスタッドレスタイヤに交換する前に、サクッと注意点をおさらいしたい人向け。スタッドレスタイヤに限らず、タイヤ交換の作業上の注意・使うべき道具・工具についての概要がわかる。
欲しいスタッドレスタイヤの「在庫」がないこともある
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「DIYでスタッドレスタイヤに交換するときの注意点おさらい」の続き。
●DIYラボ別館:ユキマちゃん
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DIYで交換…の企画を無視し、いつの間にか〈タ○ヤ舘〉でスタッドレスタイヤに交換してきたという、ユキマちゃんの事情聴取です。
●DIYラボ本館:イルミちゃん
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最初はね、ネットで安くスタッドレスタイヤを買って、佐藤研究員のいる〈スパイス〉で「持ち込み取り付け」を依頼しようとしたんだけどサ……
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フムフム。もともと自分でヤル気など毛頭なかったと……
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ところが、私の車の場合はサイズがちょっとレアなのよ。ネットで買おうにも、納期がハッキリしない店が多くて「年内は無理っぽい」みたいな……。
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年末近くになって急に履こうとするからよ。11月くらいに動かないと。
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それでね「こんなときにはネットじゃダメだ。リアルショップに限る」と思ったのね。緊急事態だから、安値で買うのはあきらめて。
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ふむ。
なるほど? -
スタッドレスタイヤは、凍結路対策にこだわってブリザックVRX3に決めていたの。で、ブリヂストン系列のタ○ヤ舘なら絶対あるだろうと、近所の店舗で聞いてみたら……
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うん。
それならありそう。 -
ところが「近隣の店舗も含めて調べてみたけどそのサイズは在庫がない」「メーカーも生産未定です」って言うのよ。
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あらま。
レアサイズって大変なのね。 -
ヤバイ。このままでは年末年始に間に合わなくなる! とさすがの私も慌てたワ。
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遊びに行くときだけは必死ね。
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そんでね、近県のタ○ヤ舘にも聞いてみたの。
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ホウ。ユキマちゃん、そんなにタ○ヤ舘好きだっけ?
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てゆーか同じタ○ヤ舘でも、エリアによって在庫事情は違うからね。
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そうなんだ。
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急ぎでスタッドレスタイヤを探している人は、他県に目を向けてみるのもオススメね。栃木県民は優しかった。みん○んの餃子も美味しかったし!
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いきさつは分かったんだけど……
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納得した?
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やっぱり最初からDIYでヤル気なんてなかったわけよね。
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DIYでスタッドレスタイヤに交換するなんてとんでもない! リスクがいっぱいなのよ!!
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逆ギレが始まった。
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ということで、「DIYで冬タイヤに交換するリスク集」をまとめてお届けしたいと思います。
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ちょっとぉ……
これ以上、企画趣旨を無視するのは……
DIYでスタッドレスタイヤに交換する注意点まとめ
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DIYでスタッドレスタイヤに交換するときの何が問題かって、まずジャッキアップね。
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ま~、確かにジャッキアップにはいろいろなリスクが潜んでますな。
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まず輪止めを買ってこないといけない。
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え?
そこからリスクなの? -
輪止無しでやるのはリスクでしょ。
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ユキマちゃん、まさか輪止めも持ってないの? それでもDIYラボの職員と……
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そして、「ジャッキポイントを潰す」は定番中の定番。
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ジャッキやウマの当て方をひとつ間違うだけで、ジャッキポイントがオシャカになり、板金修理が必要になる事態もありえる。
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うーん、間違ってはいないが、必要以上に脅してくるわね。
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仮に、無事ジャッキアップできたとしても「あれ? このホイールナット固~い!」なんていってユッサユッサやっていると……
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ちょっと、そんなに車体を揺らしたらダメだって!
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だって超絶固いときもあるでしょ!
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だそうです。
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だから私が言いたいのは、トーシロはそんな順番なんて無視していきなりジャッキアップしてくるに決まってる、ってことよ。
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ユキマちゃんが言うトーシロとは、ユキマちゃん本人のことです。
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仮によ! 運よく、ホイールナットが外せたとしても……
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運じゃ困ります。
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ホイールナットを締め込むときにも砂やサビを噛んで、ハブボルトをダメにするリスクがある……らしいわよ。
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ちょっとユキマちゃん、分かってるならハブボルト掃除してから付けなさいよ。
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普通の感覚の人が、スタッドレスタイヤに交換するときに、きちんとハブボルトを掃除するとは、どうしても私にはイメージできないのよ。
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言い方が失礼なんだけど……
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ましてや私のようなズボラタイプはやるわけない。こんなことを(↓)
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いばってないで、ちゃんとやりなさいよ。
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そしてDIYスタッドレスタイヤ交換における最大のリスクが、ホイールナットの締め付けね。
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ホイールナットを付けるときは、最初は工具を使わずに、手で締め込んでいくのよね。
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このあたりも、普段からやり馴れていない人は「ナット=工具で回すモノ」と考えるはずよ。
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あー。なるほど。だんだんヘンな説得力が出てきた気がする…。
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さらに極めつけは、締め付けトルクの問題ね。
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ユルいのは危ないし、オーバートルクも危ない。
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規定の締め付けトルクで締めましょう。
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そんな教科書的なこと言って逃げるのはカンタンだけど、トルクレンチがないと無理だから!
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そうなんだよね。DIYでタイヤ交換するならトルクレンチは持っておきたいところですが……
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そこで結論。トルクレンチ買うより、タイヤ交換をプロに頼むほうが安い!
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ユキマちゃんって〈やらない言い訳〉を並べるときだけは、すんごいヤル気出すタイプよね。
ホイールナットは緩め始めるときには大きな力が必要。そこでジャッキでタイヤを浮かせる前に、少しだけホイールナットを緩めておく。これはポイントです
佐藤研究員(カスタムガレージ スパイス)
いきなり工具を使って回すと、ナットの異常に気づかずにネジ山を潰す可能性があります
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