板金塗装をもっと身近に

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塗装の色合わせ（調色）方法。プロのコツ╱後編

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板金塗装に必須の色合わせ（調色）方法の続き。使う塗料は、どんな手順で色を作るのか。作った色が薄い（または濃い）場合は、どうやって調整していくのか等、プロのコツを教わる。缶スプレーやタッチペンを手にしたことがあるDIY派は、興味深いはず。

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  「塗装の色合わせ（調色）方法。プロのコツ」の続き。調色データ非公開の、レクサス純正オレンジキャリパーは再現できるのか？

  ●レポーター：イルミちゃん

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  色合わせの手順です。
  まずは鉄板に試し吹きをして、現物と比較します。

  ●アドバイザー：ほんだ塗装 本多研究員


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  両者の色を見比べながら、作った色に何が足りないのか（あるいは多いのか）を考えてみましょう。

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  レクサス純正オレンジブレーキに比べて、作った色のほうは薄い気がするなァ。

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  単純に濃くしたい場合は、黒を多くするという考え方もありますが……。

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  フムフム。

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  今回は濃さだけではなくて、赤味も不足しているように見えます。

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  あ～、確かにレクサスのオレンジに比べて、黄色っぽい感じですね。

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  黄色をオレンジに近づけようと思ったら、赤がほしい。

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  ふむ。
  そうかも！

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  もともとの調合データにも赤は入っていますから、それと同じ赤の塗料の量を増やしてみましょう。

再び鉄板に試し吹き


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  おお。
  オレンジになった！

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  もう一度、現物のレクサスのオレンジブレーキと比べてみましょう。


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  近い！

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  ……ということはやっぱり、赤の調合を変えるのが方向性としては正解だったと分かります。

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  なるほど。

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  しかし……。
  今の状態だと、作った色のほうが濃いかな。

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  行き過ぎた？

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  では次はもう少し、赤の配合を減らしてみましょう。


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  色合わせするときは、足すだけではなく、減らす場合もあるので、最初から量を作りすぎないように進めます。

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  それもコツですね。では新たに調色した色を、レクサスのオレンジブレーキを重ねてみると……


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  ふおお、すごい。
  これは同じ色と言えるのでは!?

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  こんなふうにして、現物の色に色合わせしながら、調色していきます。

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  プロの板金屋にお願いすれば、調合データが存在しない色でも作れるですね～。

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  まあ、ここまでくるともう、なんとなくのカンみたいな世界になってきますけどね。

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  というわけで、このようなステップを踏んで、レクサスのオレンジキャリパーの色ができました。

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  作った色の一部は、硬化剤を入れない状態で、ボトル容器に入れてお客さんにプレゼントします。

これは、ほんだ塗装のサービス品



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  これ……もらってどうするの？？？

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  補修用ですね。
  傷付けたときの、タッチペン代わり。

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  そういうことか〜。
  さすが気が利く！

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  ブレーキキャリパー塗装などを例にすれば、アルミホイールの脱着で、「コン」と当てて傷つけてしまうことはあるので。

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  そのときはこの予備で直してね、と。

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  今回のように調色データが存在しない色だと、なおさら補修用の色が重要ですよね。

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  確かにそうだ。

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  このサービス品は、ブレーキキャリパーに限らず、ほんだ塗装では必ずお客さんに渡していますよ。ボディカラーを作ったときなどでも同じ。

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  実用的で先を見越した、アフターケアサービスだ。

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  色が作れたので、ブレーキキャリパーを塗装する準備に入りましょう。