エレクトロタップを外したあとの処置

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エレクトロタップを外したあとの配線コードは、被覆がグサッと切れている。エレクトロタップの仕組みからすると当たり前の状態だが、見慣れていないと衝撃を受けるかも。この傷付いた配線に対してやっておくべき、適切な処置を解説する。

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  「エレクトロタップの外し方」の続きです。

  ●レポーター：イルミちゃん

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  今日は、エレクトロタップを外したあとの処置についてですね。

  ●アドバイザー：デンクル 岡本研究員

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  エレクトロタップを取り外したあとの配線側は、こういう状態です。


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  はじめて見ると、うわぁ～って思うかも知れませんね。

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  配線は大丈夫なのか？？？っていう心配ですね。

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  ただ、配線コードの被覆が傷付いているのは当たり前です。

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  ふむ。

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  被覆を切ることで、エレクトロタップの金具を芯線（銅線）と接触させるんですからね。

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  確かに。
  ……でも、配線が切れかかったりしていたら？

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  それは問題ですが、エレクトロタップの正しい使い方ができていれば、基本的には芯線まで切ってしまうことはないと思います。


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  上の例（↑）でも、切れているのは被覆だけ。内部の線は無傷です。

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  しかし、切れた被覆をそのままにしておくと、ショートの危険などもありますから、カバーしておきましょう。

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  どうやって？

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  一般的には、ビニールテープなどを巻き付けておきます。

少し手前から巻き初めて……




グルグル

これでOK！


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  芯線にダメージがない限りは、エレクトロタップを外したあとの処置はこれで十分です。

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  しかし、芯線がダメージが受けていたら？

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  基本的には芯線（銅線）にダメージはないはず。でも、エレクトロタップの使い方を誤ればその限りではない。

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  そうですね。例えば配線の太さの適合範囲を守らずに付けていると、芯線が何本が切れているかも知れません。

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  断線……まではいかないけれど、ダメージは受けている状態。

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  だとすると、そのままにしておくのは良くありません。

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  チギれそうだから？

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  それだけでなく、芯線が損傷している状態だと、配線スペック通りの電流が流れなくなりますから。



✔ 配線コード内部は、芯線（銅線）が無数に通っている。何本か切れても電気は流れるが、本来のスペック通りの電気は流せなくなる。

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  そういうことか。

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  ハンダを盛っておく、という対策がまずひとつ。



✔ 配線にハンダを盛るときのコツは、「ハンダで配線同士を接続する方法」が役に立つ。

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  ハンダを扱えない人は？

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  その場合は、一回配線を切断してしまいましょう。

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  切っちゃうの？？？

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  そのうえで、ギボシ端子などでつなぎ直せばいいのです。



✔ 具体的なやり方は「ギボシ端子の正しいかしめ方（付け方）」参照。

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  あー、なるほど！
  切れた芯線部分を切り捨ててしまうんだ。

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  そうです。一回切ってしまって、普段使っている接続用の端子でつなぎ直す。

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  なるほどね。

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  ギボシ端子とかが使えない細線だったら、接続コネクターなどがいいでしょうね。



✔ 具体的なやり方は、「接続コネクターの正しい使い方と、付け方」参照。

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  芯線が切れたままビニールテープを巻き付けても、解決にはなっていませんから注意しましょう～。

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  ところで取り外したエレクトロタップを、また使いたいんですけど？

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  エレクトロタップは、基本的には再利用しないほうがいいです。

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  それはなぜ？
  理由は？

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  エレクトロタップは、内部の金属のスリットが配線に食い込むことで接触させるパーツです。


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  配線を外したあとは、金具のスリットが広がってしまっていたりするんですよ。

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  ……そういうことか。

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  エレクトロタップを流用すること自体、接触不良の原因になりますよね。

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  なるほどね。
  そしたらまた、エレクトロタップくんが叩かれてしまう…。

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  ……ただ場合によって、どうしてもとりあえず流用したい状況なら、ちょっと縮めたりする手はありますけど。

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  ラジオペンチで開きを直せばいいんだ。

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  ……ですね。とはいえ、反対に狭くなりすぎたら、次に使うときには断線の原因になります。

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  ……ウッ。

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  どちらにしても、元々のスリット幅には戻せないので、本来の適合範囲は保たれない。やめたほうが無難です。

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  接触不良や断線を起こしたときの時間的損失を考えると、エレクトロタップをケチるのは合理的ではありませんね。